2013年07月29日(16:27)
都会で見えないものがある 空知地方・続き
新聞記事を書きながら、1ヵ月前の研修旅行を思い出していました。
ボクは、ソメスサドルの工場売店(ファクトリーショップ)でサイフを衝動買いしました。もちろん、買う必要があるボロボロのサイフでしたが、なぜあのとき衝動買いしたのか、と。
札幌周辺ならソメスの製品はいろんな場所にあるのでしょうが、ボクは大丸藤井セントラルのショップが印象的です。札幌で有名な文房具店のセントラル2階フロア以上には、汎用品よりも上質な商品を展示販売しています。そこにあるとき、かなりの面積を取ってソメスサドルが登場したのです。
当時、ボクはビジネスバッグを探していました。当然ソメスも見たのですが、高い。おまけにブランド然とした気取った(やや冷たい)感じがあと一歩の購買行動を阻みました。
空知・砂川にあるファクトリーショップは、北海道らしいレンガ色の低層建築と芝生がよく似合うロケーションでした。
ショップ内はデパートなどと同じ人工照明。最初は何となくショーケースを見て、いったんその場を離れ、ふと周りを見ると、中庭に面した窓から明るく伸びやかな北海道が感じられました。
もう一度ショーケースに近づいて「いちばん丈夫なサイフを見せてください」とお願いしました。サイフの道具としての価値を見定めて、ボクにとって価値の高い「丈夫なヤツ」を購入した決め手は、窓の外の景色だったように思います。
空知は、そういった地に足がついたものづくり、あるいは都会ではヴェールにつつまれて見えない本質を磨き上げる土地柄があるように思いました。
ボクはファクトリーショップを訪れない限り、ソメスサドルのサイフを買うことはなかったと思います。
素晴らしいものは意外にも身近にある。
そのことを知る、大いなる体験の2日間でした。
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