2012年09月13日(18:08)

2030年のシナリオ

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皆さんもニュースでよく聞くと思います。
2030年に原発依存度をどうするか、という○×シナリオ。


この話、ニュースを聞く限りはどうもピンとこないのです。原発依存度をゼロにしたらどうなるか、現状の依存度で2030年を迎えればどうなるか。
どうなるって、どんなことを想定して言ってるの?


スライドは、先日、経済産業大臣名で出された「エネルギー・環境戦略策定に当たっての検討事項について」という資料の一部で、経済影響を見た部分です。


まず一番上のコストの部分。2010年の15兆円に対して15シナリオは23~32兆円。家計の影響を見ると、現在の電気代が月々1万円平均として、それが1.4~1.8倍になる。ゼロシナリオではさらに上がる、という試算です。
これを北海道の光熱費に置き換えると、月々2万円~2万5000円程度が北海道の戸建て平均ですから、月々2万円の家庭は、2万5000円~3万4000円に値上がりする。年間では6万円から18万円ほど上がることになります。


これが原発依存度を引き下げる影響です、という政府資料で、現在、この資料をもとに議論がされていることを、ボクたち国民は知っておく必要があると思います。
ただし、この資料算定は省エネ推進を想定しないものです。省エネを推進すれば、当然シナリオは違ったものになるし、原発依存度ゼロでは、そもそも省エネ推進なしでは達成不可能であることをこの資料では表明しています。


エネルギー依存度の高い北海道・東北では、省エネ住宅にする方がオトク・安心、ということだけは言えそうです。

カテゴリ:ie家 |

コメント

私としては、まずは原発は×なのか○なのか。
それを踏まえて、×だけと情勢を考慮するとこうなるとか、○だけど、技術開発がまだ未熟だから、当面は15だとか... 。
なんだか非常に歯切れが悪い。

それと、今を基準にして、それに見合うエネルギーを調達する為の手段を一生懸命考えているが、私としてはまずは省エネが先ではないかと。原発無しで回すには、どれくらい省エネを進める必要があるか。そこにはまだ太陽光も風力も地熱もバイオマスも出てこない。
今年の7%省エネ要請で、約8%程度削減出来たそうですが、これはあくまで「今出来る範囲」で道民が対応した場合の結果です。
これを計画的に時間を掛けてお金も掛けて推進したら、8%が10%以上なるかどうかと言えば、ほぼ間違いなく行くと思います。
私の会社では今年、照明だけに投資して昨年比で25%削減しましたが、削減余地はまだまだ有る事が分かってきました。
ただ、北海道で10%の電力削減といえば、約50万kWですか。これって大きめの発電所1基分ですよね。しかも、新たに発電所を作る話ではなく、その発電所のスイッチを消す為の話ですよね。
これって、なかなか前向きのようで前向きな話じゃなさそうで、なんか推進が盛り上がらない理由が透けて見えそうです。

我が家の電気代は、オール電化ですが1ヶ月平均で1万2千円位です。そうなると、想定の値上げ分では、1ヶ月で2500円から8750円、年間では3万~10万と言う事になり、電気代が上がっても影響は他よりも少なくなる。また、皆が同じようになれば、値上げ幅も少なくなるでしょう。

ちょっと目線を変えて頂きたい。
ただ、お役人では省エネを前提にした想定は難しいのかも知れませんが。

なべやん(2012-09-14T22:29)

住宅の省エネ化は推進する気満々なのですが、断熱化の話は足踏みです。また、夏の暑さ対策を強化する感じもない。
その点の改善を、というのが小生の考えです。

まるへん(2012-09-15T08:53)

コメント

PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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