2011年01月28日(13:56)

雨もり相談

 完成した当初から雨もりし、かれこれ20年近くも直らない。この間、建築会社もずっと修繕をしているのだが、結果を出せないでいる。そもそも、今まで行ってきた修繕工事がすべて間違っていたのではないか、というのが相談者の判断で、第1に本当の専門家に見てもらい、対策を教えてほしい。第2に優れた防水材料があれば教えてほしい、ということだった。


相談者は、防水材料で家全体を包み、その外側に屋根と壁を取り付けるというやり方がもっとも確実ではないかと考えているそうだが、当然費用もかかる。


ボクは、こういった場面に登場する本当の専門家はごく少数しかいない現状を知っているので、ある方を紹介することしかできなかった。住宅や建築物のこの手の欠陥紛争では、裁判所で専門家を呼んで調査と評価をする場合があるが、その評価内容がひどかったりする。
例えば、住宅金融公庫(現・住宅金融支援機構)の仕様書に基づいて建てた家が、仕様書通りの施工が行われず、ツララが発生した例。
「すべてが仕様書通りではなくてもいい」的な発言をする専門家もいるそうだ。
↑いやいや、それは契約違反ですよ。建築の問題ではなく、法律問題です。
雨もりの例では、「9割方大丈夫だと思います」。
↑じゃ1割ダメだったときどうしたらいいの?


こういう場に登場する専門家の方って、決して悪人じゃないんです。むしろ紳士だったりいい人だったりします。
なので、人選か、あるいは裁判制度の仕組みが悪いかもしれません。


いずれにしても、欠陥住宅になって、裁判所に行けば納得する案を出してくれるとは限りません。残念ながら・・・。

カテゴリ:辛口 |

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PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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