2014年02月13日(13:30)

YKK APの新しいトリプルガラスサッシ APW430

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業界に衝撃を与えているのが、YKKAPが発表した樹脂トリプルガラスサッシ「APW 430」シリーズ。
記事はすでに書きましたが、昨日、説明を聞いた上でナマで窓を見てきました。
この窓、かなり本格的です。

待ちに待ったフルモデルチェンジ。乗用車に例えれば、エンジンも車体も新設計したのです。
車体は新設計したけど、エンジンは20年前のものを改良しながら使います、というのが今までの樹脂サッシの新商品。

しかし、時代は燃費と環境性能が重要になり、車体の軽量化とともにエンジンの効率改善も避けられなくなったのです。

APW 430は、16ミリ空気層を持つトリプルガラスで、断熱も日射取得もどちらも向上させた。そして、今まで20年来、どのメーカーも手をつけなかった樹脂の枠を新設計し、熱が逃げない枠をつくった-という点が業界の衝撃になっています。
結果、熱貫流率0.91W。
この数値も素晴らしいのですが、やはり木製に引けを取らない枠をつくったことが、今回のモデルの最大の特徴です。

この窓の登場によって、北海道内はトリプルガラスサッシの普及が始まるでしょうし、他社も、開発コストがかかるとされる枠の新設計に手をつけざるを得なくなると思います。
なぜなら、たぶん、APW 430は新設計の有利さで、性能が高く原価が安い。おそらく価格競争力もあるとみられるからです。

開発を後押ししたことを3つあげるとすれば、札幌版次世代住宅基準、エネルギーの高騰、そして、燃費を基準に据えた新しい省エネルギー基準-だと思います。

カテゴリ:エコ化 |

コメント

白井さん、はじめまして,窓断熱のテクノフォルム バウテック ジャパン(TBJ)の橘です。 YKKap 430の記事について貴重なご解説/評価参考になりました,有り難うございます。弊社が会員である、パッシブハウスジャパン、エコハウス研究会でも大きな話題になって折、弊社へもコメント依頼が数多く寄せられて,現在その熱性能を解析中です。
 質問があるのですが、先ず記事内の写真は北海道でしょうか?ガラスの温度が24度と高めですが、室内外の温度設定は何度だったのでしょうか?又、0.91はFix窓との連窓だと思いますが、単窓換算での性能表示はされていたのでしょうか?(これ迄は業界全体でサイズも統一して
同じベースで表示していましたので)取り急ぎ,宜しくお願い致します。橘

橘重行(Technoform Bautec Japan.CEO)(2014-02-15T12:28)

橘さん、コメントありがとうございます。
サンプルはYKKAP札幌のショールームに展示されています。
https://www.ykkap.co.jp/sr/p-stage/sapporo.asp
 
温度設定は詳細忘れましたが、外気がマイナス30℃以下、室内が26℃くらいの設定になっていた気がします。
 
記憶では、16513で、0.91Wは試験値、計算値は0.94Wだったと思います。白井が申すまでもなく、窓の大きさや形状によってU値は変化しますね。ここには書きませんでしたが、計算でU値を出していました。

白井康永(2014-02-15T13:04)

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PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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