2013年10月05日(14:34)
JR北海道の今後
新聞・テレビを騒がしている、
地元・北海道の鉄道会社・JR北海道について、ボクなりに触れてみたい。
ボクはJR北海道で通勤・通学をしたことがないのですが、新千歳空港の往復はほぼJRオンリーです。今年の冬は電車がよく遅れ、札幌に着いたら乗り継ぎ電車がもういなくなっていた、ということが何度もありました。
エアポートライナーをおりて、プラットホームで乗り継ぎについて車掌や駅員に尋ね、その横柄な応対に何度も不快な思いをしています。彼らはサービスを提供している意識がまるでないのです。
違反の放置や事故については、当然、あってはならないことですし、徹底して改善が必要だと思います。
この点については、改めていうまでもありません。
しかし、JR北海道という会社の今後を考えたときは、ある重大な問題に手をつけざるを得ないのではないかと思うのです。
赤字路線の整理です。
北海道旅客鉄道株式会社の平成25年3月決算公告を見ると、鉄道事業の営業収益(売上とは書かれてないが売上を指すらしい)が776億円、関連事業の営業収益が67億円。これらに対して営業費がそれぞれ次のようにかかっています。
鉄道事業は営業費が1112億円、結果、営業損失335億円。(国が損失補てんしている)
関連事業は営業費が40億円、結果営業利益が26億円。
JR北海道という株式会社が路線を維持することは、ハッキリムリなのです。
しかし、鉄道は地域の足でもある。維持したい。いや、バスならいい。そういう議論を真剣にやっていかない限り、この会社が線路を維持しきれない根本の原因解消にはつながらないと思うのですが、皆さんの考えはいかがですか。
ひとつには、鉄道事業を公益事業と割り切る。実質はいまでも公益法人みたいなもんですが、いちおう株式会社です。そのホンネと建て前の同居がウミを蓄積するのです。だから形式(建前)も公益法人に衣替えする(ある意味国鉄に戻る)。
そのうえで、やはりひどい赤字線は廃線する。
自分の会社に置き換えて考えれば、事業の9割を占めるダントツのメイン事業が、事業高の4割にも達する赤字を出している。しかし、会社はつぶれない。何のための会社か?
一方、事業の1割を占めるに過ぎない部門は粗利が約4割。しかし、この事業は立地など(エキチカ)で赤字部門に依存している面が強い。
社長はいったいどんな舵取りをすればいいの?
コメント
JR北海道の経営は基本的には成り立たないでしょうね。
兎に角、営業キロはJR東海よりも長い約2500km。関東地方の地下鉄も含めた全私鉄を足した距離より長いんです。更に、人口も圧倒的に少ない。どう見ても苦しいですよね。
ただ、どの鉄道会社(特に私鉄)も、輸送部門以外つまり本業以外の売上が本業よりもかなり多いんです。
サッポロビールの様な経営の仕方が出来れば良いんですけどね。
なべやん(2013-10-07T12:38)
関連事業に経営資源を集中するのは、当然ですよね。鉄道事業は、いったいどのくらいまでの赤字なら許容されるのか...。
この問題に尽きると思うのです。
白井康永(2013-10-07T13:00)
その当然の関連事業が一向に増えて無いのが問題。
鉄道事業の赤字は、現時点ではかなり多いですが、関連事業との相乗効果でもう少し回復すれば許容範囲ではないかと思う。地方のローカル鉄道なんかは本業は大赤字って所はよくある。
それにしても、2500㎞は長過ぎる... 。
なべやん(2013-10-07T21:58)
そうすると、
われわれ非常勤非取締役会の結論としては(^_^)
1.関連事業の強化、沿線開発をもっと積極的に!!
2.ひどい赤字路線の廃線。周辺自治体を巻き込んだ地域交通協議会の設立など、事後体制の充実も同時に。
3.社外専門家によるリスク管理委員会の設置と運営。
あたりの実行に集約できますか!
白井康永(2013-10-08T07:57)