2012年02月04日(17:10)

納谷先生、もう時効ですよね

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群馬県と新潟県をつなぐトンネルを抜けたところに、土樽(つちたる)という地域がある。大学3年の時、ここで1週間ほど合宿した。
地元の越後湯沢町に協力いただき、交通事故の実態調査を行うフィールドワーク学習だった。
町の協力をお願いした関係上、顧問の納谷廣美先生にもお越しいただくことになった。
納谷先生は弁護士でもあり、学生が行う調査を指揮していただくかたちをとることで、町にとっても安心して町民に協力を要請することができたのだと思う。
先生は現、明治大学学長。自分はクラブの部長の立場だった。

調査開始前に町にあいさつし、部員が一斉に町内に散る。調査開始だ。
そしてボクたちは、と申しますと・・・


接待開始。


と言っても、スポンサーは納谷先生。
ボクたちは一種のたかり。先生の随行員は男子2名、女子1名です。
タクシー借り切りで2日間の観光旅行。
部員は残暑厳しい中、調査。歩いて調査。街中に散っておりました。
ボクたちは湯沢町でうろつくわけにもいかず、ちょっと遠出しました。奥只見・銀山平へも足を延ばした。


泊まったのは「土樽山荘」というユニークな宿。オーナーは冒険家で有名な人だそう。
夕食後は、その日の反省をしながらのグループミーティング。


そしてボクらは・・・接待。


「調査日程が終わるまで禁酒だからな。ばれないようにな」
接待班だけは、観光中に購入した(もちろん先生が)ワインでくつろぐ。旅の酒はとても楽しく、日中の話で大いに盛り上がる。
もちろん女子大生もいっしょ。


でもね、悪いことはできませんよ。
ミーティングが終わると同時に、接待していたメンバーの1人が外に出るなり暴れちゃうんだもん。顔は真っ赤。思い切り酒臭い息で後輩にからむ。
調査を総括していた同級生にこっぴどく叱られ、
「白井、どうすんだよ。下に対して示しがつかねーよ」と詰め寄られる。
「今日から酒を解禁とする」
そう宣言しました。


けっきょく納谷先生は、10数万円をボクらに預け、予定通り2泊で東京に戻られました。
この合宿でおそらく20万円は使ったと思われます。
卒業しても、先生がいる席ではボクらはいつもただ酒でした。


「ボクはね、学長になるからね」
この合宿旅行中に、先生がおっしゃっていたそうです。
ヤング・アットハートで、ちょっとやんちゃな先生です。


その納谷先生が、この3月に退官を迎えられます。
不肖の後輩で、感謝の集いに参加することもできませんが、先生のご恩は忘れておりません。あの楽しかった日々も。
〈写真は明治大学のホームページから勝手に拝借しました。お許しください。〉

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PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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