2010年08月10日(15:58)

ジョージ・ナカシマ記念館

四国・高松市の東部に牟礼(むれ)という地域があり、そこにジョージ・ナカシマ記念館があります。
ジョージ・ナカシマの名を知っていたかと聞かれると、知ってはいましたが詳しいことは何も知りませんでした。そんな自分がなぜそこを訪ねたかというと、岩見沢の建築家・中村さんに「素晴らしいから、ムリをしてでも見てきたほうがいい」とアドバイスをもらったからでした。
それまでは、高松とジョージ・ナカシマのつながりももちろん知りませんでした。


ジョージ・ナカシマは20世紀を代表する家具作家です。名前の通り、日本人(日系二世)です。中村さんによると、ナカシマは日本の家具工場に自身の作品の生産を任せるに当たり、高松(牟礼)のほか旭川を検討したそうです。木材という素材では旭川に軍配が上がったが、作り手については牟礼が良く、最終的に牟礼に決まったそうです。


豊田さんという記念館の方に作品の背景や、ポイントを説明してもらいながら、小生を含め5人ほどで見学しました。


100810_01.jpgもっとも感動したのが写真のイスです。
いっけん硬そうな木のイスですが、座るとまるで包み込むように背中をサポートしてくれるのです。おしりが滑ることもありません。1脚20万円弱だそうです。
写真は市販品なのですが、記念館には一品ものがあります。違いは塗りと座面。一品ものは漆塗りで、座面がちょうなではつったような小さなデコボコがついているのです。
下の写真が一品もののほうです。
100810_02.jpg


子どもの手が離れたら、一品もの仕様で2脚、ほしいなと思いました。


100810_03.jpgディテールは、生産会社である桜製作所の技術が投入されており、最小限の補強・見え隠れの組み手技術で高い強度が実現しているそうです。こういう部分のレベルの高さが、ジョージ・ナカシマをうならせたのでしょう。
http://www.sakurashop.co.jp/nakashima/

カテゴリ:ひと |

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PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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