2010年06月24日(17:55)

環境省チャレンジ25 日本縦断キャラバン に参加して吠える

6月23日(水)、札幌パークホテルで開かれた環境省のイベントに参加してきた。

◆エコビジネスマッチングセミナー
◆エコビジネスマッチングミーティング
◆地球温暖化対策に関する国民対話


という内容で、白井はセミナーの後半から参加した。セミナーでは金融機関が環境格付という仕組みによって格付けし、環境分野の取り組みに融資をしているという話が紹介された。地元・北海道銀行と日本政策投資銀行の2行。


100624_01.jpgミーティング
集まった人たちがひと通り自分の仕事と環境とのかかわりを説明し、お互いにマッチングをする機会だったが、残念ながら時間が短かった。1時間30分はほしかったなあ。


100624_02.jpg最後に国民対話。
環境省より、地球温暖化の影響、「地球温暖化対策に係る中長期ロードマップの提案」、キャップ・アンド・トレード方式による国内排出量取引制度の在り方を含めた今後の温暖化対策について説明。
そのあと質疑応答。


終了予定の19:30をオーバーしたが、盛り上がったわけではない。


このイベントに参加して、改めて強く感じたことがある。
が、その前に印象を。

道内企業はおしなべてみんな自虐的かつ弱音ばかり。「もうかってないから環境のために投資できない」とか、「環境貢献は本州企業ばかり。北海道の企業は感度が低い」とか。
環境省への意見は、「北海道は移動距離が長く寒冷でもあり、温暖化対策の負担が大きい」とか「経済が回復しておらず不安」とか「地域性を配慮してほしい」とか。


白井ももちろん同じ思いです。
しかし、こういう弱音ばかりでは国は配慮してくれないし、何よりバカにされ相手にされなくなる恐れがある。
しっかり理論武装し、国に交渉相手として認められるだけのロジックを展開する必要があると思う。
仮にわれわれのロジックが国に受け入れられなくても、バカにはされないだけの組み立てである必要がある。


小生はこう思う。
いまの日本の温暖化対策は、ナショナルメーカーにとって都合がいいように組み立てられている。それによって、北海道の先進的に取り組んでいる分野は無視されるか過小評価されている。
ナショナルメーカー(中央)がつくったロジックで自分たちを評価することは間違いだし、自虐的になることもない。ボクたちは間違いなく先進的な部分をもっており、自信を持ってそれを展開すべきだと思う。


例えば、車で言えばプリウスなどのハイブリッドカーは、市街地でこそ本来の省エネ性能を発揮できるが、北海道ではHONDA・フィットのほうがむしろいい。
それにもかかわらずハイブリッドカーの導入実績をもって環境貢献を語るのは間違い。


住宅では、第一に省エネルギー基準達成率は全国に誇れるし、今すぐ次世代基準を義務化していいほどなのに、ロードマップでは義務化は2020年だそうだ。この分野の後進性については、本州はなぜ反省しスピードアップしないのか。


ヒートポンプについても同様。高効率型の熱源機は寒冷地では効率が低下することは明らか。これは地域性を配慮してほしいという次元の問題ではなく、差別ではないか?


そういうロジックをわれわれが組み立てて、ガンガン主張しまくるという流れをつくるべき。
そんな妄想をしている。
今日はカゲキでした。

カテゴリ:辛口 |

コメント

そうなんですよね、北海道の取り組みは間違っていないと思います。全国統一の物を「買わせる」事で中央は満足しているのかも知れませんが、実際に必要なのは、その効果で有り、実利のはずです。つまり、CO2をどれだけ削減できたか。要は費用対効果。
北海道にとって、温室効果ガス削減の為には何が効果的なのか?実際、我が家程度でも、下手な本州の家よりもエネルギー消費量は少ない。
ゼロベース思考で効果重視で考えれば、自ずとやり方は変わってくるはずですし、少なくとも道内での-25%は達成できると思います。
あとは本当にやる気があるかどうか。
私なんかは、実際に達成する気があんのかな?と思っています(^^;。

なべやん(2010-06-24T21:47)

今日の北海道新聞に鉄鋼業界などが総量規制受け入れの方向、的記事が載っていました。
こういう素材メーカー・いわゆる重化学工業系が根っこを握っているかな、と思います。ボクなんかはついついトヨタあたりを見てしまいますが、本当はその奥にいる人たちが本丸で、トヨタはうまい隠れ蓑(出城)だったりして・・・。

まるへん(2010-06-25T08:33)

上の記事とあわせて、
むかし東京勤めをしていたわが身を振り返りながら
深く、深く考えさせられました。
いずれにせよ、こういったモヤモヤをちょっと外に出れば
サッと洗い流せるような気候、環境のもとに住んでいられるのは
シアワセなことだとつくづく思います。

たかはし(2010-06-27T13:57)

たかはしさま
東京で勤めていてはわからない。そりゃ誰しもそうだと思います。官僚の皆さんが特別に鈍い感性なのではなく、地域のことは地域にしかわからない、というだけの話。
だからボクたちは、説明能力を高める必要があるのではないか、と思います。

まるへん(2010-06-28T01:28)

コメント

PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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