2012年03月11日(16:59)

この1年で変わらねばならないこと

自分は住宅に関連する仕事をしています。住宅というのは簡単でない上に消費者には知識がありませんから、広く消費者を啓もうすることは、ボクの手に余る仕事です。


もし、住宅でやらなければならない使命感を帯びたとして、いま何ができるでしょうか。そのことを問い返すと、答えは自然と足元をしっかりすることという方向に向かいます。


昨年の3月11日、東日本大震災が起きました。
直後に、ある方が「避難所、仮設住宅の断熱が大切」と発言し、「不謹慎」と評されたそうです。
いまになって断熱改修工事をゴソゴソやっています。
やらないよりはマシです。だから後手に回ったとしてもやった方がいいです。


震災後、仮設住宅のスペック決めで次世代省エネ基準をクリアするという方針になりかけたことがあったようです。それを阻んだのは1件あたりの建設費上限だったとされていますが、本当でしょうか?


震災を経ても、国(省庁)は断熱を本気で推進する気がないようです。このことを業界関係者は知っておいたほうが良いと思います。


今回のことで、2つの大きな課題が見えたと思っています。
1つは、避難所のライフラインが断たれたとき、頼りになるのは超高断熱であること。避難時となる施設こそ断熱が大切です。
もう1つは、地域の中で1軒だけ地震被害がなく乗り切ることができたとしても、その後の生活はコミュニティの崩壊という課題に直面することです。
この2つは、民間の力では解決できないこと。断熱の推進は期待していないから、この2点の課題解決はぜひ自治体および政府にお願いしたいと思います。


2012年3月11日
北海道住宅新聞社 白井康永

カテゴリ:日記 |

コメント

コメント

PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

月別アーカイブ