2009年05月23日(15:19)

音物語 3月で終わってしまいましたが

◆いつか書こうと思いながらついに番組が終了してしまいました。FMノースウェーブで土曜日朝7時から7時30分に放送されていた磯田憲一さんの「音物語」。


土曜日の出勤というのはちょっとウェークデイと気持ちが違います。多くの会社は休みですから、電話の本数が少ない。落ちついた仕事ができます。また忙しいとき以外は土曜日にあまり予定を入れないので、比較的フリーです。
ラジオを聞くためには自動車出勤していなければなりません。というわけで、放送を聞いていたのは冬の期間です。

◆磯田憲一さんの経歴は普通です。道庁職員。道民なら知事選に出馬したことを覚えている方も多いと思います。ところがこの方、ただの公務員OBではありません。真顔で夢とか未来を語れる希有(けう)なかたです。印象的だった番組を少し紹介します。


◆ケースワーカーをしていたころの話。身寄りのないご老人が入院し、そこで亡くなる。病院から磯田さんが呼ばれます。看護婦さんと一緒に遺体を運ぶ。ご老人の人生に思いをはせながら。ところが、面と向かうと足が震えた、というのです。なんと正直な。公務員の仕事、それもむかし話を聞いて感動している自分がいました。『このままもうちょっと聞いていたい』そう思いながら、車は会社の駐車場に着いたのです。
◆もう一つは合唱クラブの話。歌を歌うと楽しい。でもボクはヘタで、習ったこともない。そんな磯田さんが道庁時代に合唱クラブを立ち上げます。入会の条件は「歌うのが好きなこと、そしてヘタなこと」だったそうです。◆皆さんどう思いますか。このクラブがキンコン終業の鐘と同時に道庁内で練習していたかどうかは知りません。でもね、ボクはそんなクラブなら楽しそうだからいいか、と思いました。磯田さんは公務員である前に、北海道を一番愛している人であり、仕事を楽しんでいる人であり、そして後世に仕事を残す人です。北海道遺産、君の椅子プロジェクトは磯田さんの仕事です。

カテゴリ:ひと |

コメント

素敵な方ですね。「音物語」という番組名にも惹かれますが、
残念ながら聴いたことがありませんでした。
どうしても、人は相手の役職や経歴、シチュエーションを元に
先入観や固定観念で当てはめたがるところがありますが(マスコミは特に)、
ほんとうはそうでもないんだよ、という正直な(決して作為的でない)お話を
聞いたときこそ、ほっとしたり、ほわっとしたり、
かえってその方に好感が持てるような気がします。

たかはし(2009-05-24T16:38)

たかはしさま
まずはこの話題を3月中に紹介できなかったことが悔やまれます。磯田さんはときどきNPOなどで講演していることがあるので、機会があれば一度聴いてみてください。まったく飾らない、素晴らしいお話です。

まるへん(2009-05-24T17:27)

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PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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