アキレス(株)北海道営業所に勤める酒井善光さんは、家族を宮城において札幌で単身生活。札幌生活も1年になろうというときに東日本大地震が起きた。
日本海まわりでなんとか自宅に戻り、家族や近所の生活再建、親せきの見舞いなど一通りのことを済ませ、いったん札幌に戻り、ゴールデンウィークに再び自宅に戻って酒井さんは驚いた。自宅近くに約100名が暮らす避難所があったのだ。
そこは東北本線・品井沼駅前の農村環境改善センター。有名な景勝地・松島から内陸側に数㎞入った地点で、東松島市の人たちが暮らしているという。東北本線が復旧して娘さんが通学に駅を利用できるようになって初めてわかった。
避難暮らしについて訪ねたところ、野菜類が不足しているとのこと。これを知った酒井さんは、自費で近隣の農家から野菜を購入し、差し入れを開始した。
大型の避難所には毎週仕出しがあったり芸能人が来たり、それなりの生活変化があるようだが、ここではそういったこともない。
地震被害については十分にわかっているつもりだった酒井さんも、こういった避難所生活の温度差を知って驚いたという。
写真は避難所の外観と内部。そして差し入れた野菜類。現在は野菜類が足りているようで、その都度確認して差し入れているそう。
北海道は今回の震災による直接被害が少なかったが、過去には大きな地震も経験している。多くの人が赤十字などを通じて義援金を寄せているが、酒井さんの活動もまた被災者への支援活動だろう。
酒井さんの活動に関心のある方は、編集部・白井までご連絡ください。(電話011・736・9811)
写真
酒井さんが最初に届けたコネギ・ミズナ・ホウレンソウ・トマト
松島町の避難所外部と内部