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2009年06月15日号から

換気低下5つの課題6/機能と価格をしっかり選ぶ

高性能住宅Q&A

 掃除せずに放置していたら換気量が低下したという築10数年の住宅を目の当たりにして、住宅会社はどのような対応ができるか。
 1号お休みして今回は、5つの課題をそのまま換気メーカーなどにぶつけてみました。
 回答いただいたのは、日本に住宅用セントラル換気システムを紹介し、その普及をリードしてきた輸入・発売元などで構成する日本輸入換気システム連盟の会員会社です。

1.掃除をすることで換気量はどのくらい回復するのか。
20090615_04_01.jpgA1.当社機器には定風量機能(差圧センサー)を搭載しており、圧力損失が高くなった場合はファンの回転数があがります。一定期間圧力損失があがると、フィルター交換サインが出ます。(日本スティーベル)
A2.まず、換気量の測定は、一般には5~10%程度の増減は誤差の範囲です。その理由は、1.電圧変動(±5~10%)2.数値の読み違い 3.外部風速による影響などです。
 スウェーデンでは、風量低下の研究はありました。それはファンの羽根の汚れによる能力低下の推移でした。ファンの羽根の汚れや、排気バルブ裏側の綿ぼこりを除去すれば風量低下は5%も起きないと考えます。ダクト内の汚れで風量が低下することは、弊社の過去28年間の経験でも問題は出ていません。
 ダクトの詰まりなどは、50φダクトやフィルター・防虫網などによるものがほとんどで、このようなものは使わなければ良いのです。過去、スウェーデンやカナダで直径75φ以下のダクトの検証が行われましたが、換気用としては不適とされています。日本で建築会社の要望だけに応じた安易な妥協で50φダクトを商品化するなどは自殺行為でしょう。(ディックス)
 
2.換気量が落ちていいのかどうか。
20090615_04_02.jpgA1.それはダメだといえます。ただ、換気量が減ってもすぐに生活に支障がでたり、健康に被害を及ぼすわけではありません。そこを考えると、必要換気量の定義を考え直す議論になっていく可能性はあると思います。ただこの時、どこまで減らせるかというような議論になってはいけません。(ガデリウス)
A2.施主が換気を理解していないことが問題です。寒いからと換気量を自ら落とす(止める)ケースの方が、メンテナンスを怠るよりも深刻。(ジェイベック)
A3.そもそも換気装置の設置時に0.5回が確保されていたのかの確認が必要です。測定方法が正しかったかどうかの検証とともに、第三者があとから測定する場合はとくに注意が必要です。(ディックス)
 
3.住み手に年に1、2度は掃除してもらう方法はないのか。
20090615_04_03.jpgA1.弊社ではカタログや取扱説明書に明記しているほか、ユーザー登録を勧めており、登録いただければ案内できるようにしています。また、フィルター清掃タイプではコントロールボックスに清掃時期お知らせランプがつくようにしています。(日本住環境)
A2.教育の問題でもあります。小・中学校から住宅とその維持など住生活についての教育プログラムを導入すべきです。(ガデリウス)
 
4.換気メーカーは10年後を考えて商品を提供しているか。
20090615_04_04.jpgA1.当社は住宅会社に部品を供給する会社で、自動車でいえばトヨタが住宅会社であれば我々は部品メーカーです。住宅会社は幅広い視野をもった上で真剣に住宅の耐久性を考えること、ときに部品メーカーの助言に耳を傾けることが必要と思います。(日本スティーベル)
A2.
過去30数年間建築業界で仕事をしてきましたが、この間に建築行政は何の進歩もないのではないか?と感じます。つまり、建築物の寿命がいまだに短く、建材や窓サッシなどの強度・耐久年数もむしろ短くなってきている例を多く見かけます。建築確認申請の一部である構造計算疑惑や樹脂サッシ防火認定の事件を見ても分かるとおり、建築行政の無責任さは目を覆うばかりです。製造実務や施工の実務の経験がない学識経験者や、責任をとらない役人機構が「書類での認定・審査」で手数料稼ぎをしている結果だと思います。将来を考えるなら、建築施工中や完成時に審査を「少なくとも抜き打ち的に数回は行うカナダ方式」のようなシステムをまずは実施すべきでしょう。「設計・施工・メンテナンスの民間実務経験者」を検査官主体としてです。少なくとも換気装置は現在の建物よりも長期実用に耐えると思いますから、先に行政機構を革新すべきでしょう。(ディックス)
A3.住宅会社は換気を天井裏に隠ぺい設置するのを止めるべきです。見えない→面倒→忘れる→壊れても気が付かないの悪循環です。(ジェイベック)
 
5.換気量はどのくらい落ちるものなのか。
A1.条件によってぜんぜん異なります。弊社でもダクト内の実態調査をしたことがありますが、100ミリ径では汚れている割に換気量はほとんど変わらない現実がありました。(日本住環境)


連載ページ
1.1年で10%程度低下
2.掃除で換気量回復
3.数年後も風量維持
4.ご主人に説明する
5.耐久性が重要なワケ
6.機能と価格をしっかり選ぶ
7.まとめ

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