―これから新居を建てる方へアドバイスをお願いします。

小中和彦さん：ランニングコストに関しては万々歳です。ただ、僕のバイブルの『百年住宅を目指して』には、「旭川は窓が大きくなると暑くなる」とあったので、窓の大きさには無頓着だったんですが、もう少し長く日の光を採れるようにすればよかったかも。
小中美紀さん：「リフォームをして窓を大きくする」と言い出したんです。私は却下しました（笑）。主人も「Q値を崩すのは嫌だ」と思い直してくれたのでホッとしましたけれど（笑）。
小中和彦さん：アハハ（笑）。南西の窓を大きくしたら、Q値が下がるんですよ。
渡邊秀人さん：QPex、面白いですよね（笑）。
道心英一さん：私はこれから建てる方には、ぜひ、少しでもいいから勉強してほしい。あと、住宅の見学会に参加すると、参考になる事がたくさんありますよ。
道心千恵さん：現場に行くのもいいですね。芦野さんでは、ポストの位置を背の低い私と子供のサイズに合わせてくれ、棚の位置も手が届くまでに棟梁が変更調整して下さいました。炊飯ジャーを置く場所から何から、全部計算して下さるので、ある程度何をどこへ置くかの青写真を考えておくと、いいんじゃないかな、と。後は、住宅見学も。数をこなしていくと、身体が覚えてくるんですよ、いい家って。
渡邊秀人さん：メンテナンスフリーは大事だと思いますね。あと、この3組の家族は、自分の思い通りの家を造っているし、本当に長期的な事を考えると、技術力もあって良心的な住宅会社さんで建てるのが一番いいんじゃないかと。うちはそれで成功したと思っています。
渡邊芳江さん：モデルハウスにいくと、どこも良く見えますよね。行った1軒目が「すごくよくて」 とか、「ま、いっか」っていう感じで決めちゃう。でも建てたあとから「もうちょっと考えておけばよかった」という方が多いので、ある程度、数を見て、中に入って身体で感じた方がいいですね。あとは、「社長さんの顔が見えるような会社」で建てるのが一番安心だと思います。

―これからのNPO新住協旭川について一言。

新濱さん：今、「無暖房住宅」というのがもてはやされていますけれど、「客寄せパンダ」的なものも多いのでは。本当に誰でも建てられる感覚で超省エネ住宅をやれるのは新住協の私たちしかいないんだ、と思っています。今、国が「超長期住宅（200年住宅）先導的モデル事業」に補助金を出していますけれど、僕らはそれより遥か先を行っている、という確かな自負がありますね。