北海道住宅新聞社『健康住宅づくりIesu』vol.47より転載

シンハマホーム 東光工務店 小山内建設

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設計工夫し施工にひと手間

 東光工務店が手がけたY邸は“木の素材感を活かしたナチュラルな雰囲気を、限られた予算の中でいかに創り出すか”がコンセプト。同社では梁や柱などの構造材の見せ方を工夫するとともに、材料一つ一つに手間をかけるという工務店ならではのきめ細かな作業を行うことで、このコンセプトを形にしました。
 室内は柱や梁の一部をそのまま見せ、床と天井も無垢材で仕上げることにより、心地よいナチュラル感を演出。特に1階はユニットバスの浴室を除き、すべて天井を張らずに2階床の梁・小梁と無垢フローリングの裏面を現しにしているのがポイントです。これにより室内空間を犠牲にすることなく1階の階高を通常より低くし内外装にかかるコストを抑えるという、同社の設計の見どころの一つです。
 また、2階の天井に張った針葉樹合板は下地用なども含めて100枚前後の中から見た目のいいものを選んでサンドペーパー掛けし、同じく2階床の無垢フローリングはツーバイ材を再乾燥させてからサネ加工したものを使うなど、独自に工夫しながら手間をかけることによって、コストをかけずに木の良さを最大限引き出しています。

厳冬期でも心地よい暖かさ

 200㎜断熱の施工実績がある同社では、その技術力をこのY邸でもいかんなく発揮。外壁は標準的な付加断熱仕様ですが、住宅の断熱・気密性能は国の次世代省エネルギー基準を軽くクリアし、厳冬期でも少ない暖房費で心地よい暖かさを得ることができます。
 同社では今後、積極的に200㎜断熱に取り組み、少ない暖房費で冬を快適に過ごせる住まいを、地元・旭川提案していく考えです。