平成19年2月25日号から
100分の1に賭ける
北見・光栄建設 地中熱ヒーポンで12棟目

現場公開した住宅の外観は、太陽光発電パネル以外はオーソドックスなたたずまい
 (株)光栄建設(北見市、土屋隆幸社長)は、通算12棟目の地中熱ヒートポンプ採用住宅をこのほど完成し、十勝管内音更町で現場公開した。ヒートポンプ給湯機「エコキュート」や太陽光発電なども採用し、こだわりのエコ住宅として『100分の1』のマーケットに的を絞った戦略をとっている。
 同社が地中熱ヒートポンプに関心を持ったのは6年前のこと。約20年前から外張り断熱のSHS工法を採用し、当初は性能面で圧倒的な優位にあると感じていたが、高断熱・高気密住宅が次第に普及してきたため、今度は暖房面での差別化や特色を打ち出したいと考え、ヒートポンプを採用することにした。
 当初は空気熱採熱タイプを考えていたが、候補に挙げていた機種が東北以南にしか対応しておらず、地中熱採熱とした。採用する前は、「ボーリングの費用はどれくらいかかるのか? どれくらい地中から採熱できるのか?」など不安があった。温泉掘削を行う会社で見積をしたら予想外に高く、「中古のボーリングマシーンを買おうか」とまで考えたという。
 この不安を解消してくれたのがボーリング会社の(株)日伸テクノ(札幌市、柴田和夫社長)だった。日伸テクノは、ボーリングだけでなく暖房設計や採熱器の設置や配管作業などもノウハウを蓄積している。ボーリング費用も温泉掘削会社が提示した価格の約3分の1と安かった。初採用以来、ボーリング工事や採熱管埋設工事はずっと同社で行っている。

エコキュートと地中熱ヒートポンプは地下ピットに納められているので居住空間は広々使える

エコキュートの室外機
 土屋社長は、「ボーリングの本数や位置などもノウハウが必要で、単に掘ればいいものではない。地質によっても採れる熱に差がある。そうしたことをトータルでお任せできるので安心だ」と話している。
 今回公開した住宅は、ほぼ総2階で延床面積約42坪、断熱仕様はSHSの標準的な仕様で、外壁が押出スチレンフォームB3種75ミリなど次世代省エネレベルの断熱性能。換気は国産の第一種熱交換セントラル、窓はPVCサッシLow-Eガラスアルゴンガス入りタイプで、屋根にはシャープの太陽光発電システムを搭載。
 地中熱ヒートポンプシステムは、ボイラーとしてサンポットのGSHP-701を採用、ボーリングは地下100メートル1本で済んでいる。暖房の電気代はシーズン平均で月8000円程度と試算している。コロナのヒートポンプ給湯機「エコキュート」とともに、地下にピットを作って収納し、機器が居住空間の邪魔にならないようにしている。放熱は、1階も2階も床暖房。
 価格は、様々な補助制度をフルに利用しても坪60万円程度するが、土屋社長は、「こうした住宅の需要は市場全体の100分の1程度と考えている。北見にこだわらずお声がかかれば周辺地域でも施工している。今後も環境にやさしい住宅づくりにこだわり、口コミなどを通じてコツコツと造っていきたい」と話している。

新規採用業者に特典
ダンネツ 9月末までキャンペーン

採用実績が累計2,000棟を超えた「かんたんベース」。断熱性能や施工性が評価されて新規に採用する現場が増えつつある
 (株)ダンネツでは、次世代省エネ基準対応の断熱性能や施工しやすいセパレータなどが特徴の型枠兼用断熱材「かんたんベース」の採用実績が累計2000棟を超えたのを機に、よりいっそうの普及を目指して謝恩キャンペーンを道内各営業拠点で開始した。
 9月末までのキャンペーン期間中に「かんたんベース」や、「ダンネツ壁パネル」など壁・床のパネル製品を新規に採用した建設会社・工務店に、記念品や断熱・気密資材などの特典を贈呈する。プレゼント内容は各営業拠点によって異なり、北海道以外の営業拠点については近日中に開始する予定。
 かんたんベースは、ブロック状の型枠断熱材を積み上げ、セパレータでつなぐだけで施工できるビーズ法スチレンフォーム(EPS)製型枠兼用断熱材。セパレータを15間隔で自由な位置に固定できるなど優れた施工性を実現しており、昨年秋のモデルチェンジで次世代省エネ基準にも対応した。パネル製品のダンネツ壁パネルや根太レスパネル、根太レスパネルEPSは、ウレタンフォームやビーズ法ポリスチレンフォームを構造用合板などと一体化させた在来用断熱パネルで、柱間や土台・大引間にはめ込み、構造用合板のミミを軸組材に釘打ちするだけで断熱・気密施工が完了。施工の合理化や工期短縮などのメリットが得られる。
 キャンペーンに関する問い合わせは同社本社(Tel.0166・61・9151、FAX.0166・61・2044)または各支店・営業所へ。

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