平成17年4月5日号から
温暖化対策で結束
道ブロ協総会 建設業認定の働きかけも

太田代表理事
 北海道ブローイング断熱工事業協同組合では去る3月25日、札幌のホテル・リラにおいて、第18回通常総会を開催。平成17年度へ向けた事業計画や収支予算案などを討議した。
 冒頭の挨拶で、代表理事を務める(株)ダンネツ太田吉四朗社長は「京都議定書が採択されたことで、我々の仕事は地球温暖化防止対策の上からも一段と重たいものになった。従来と違った視線で仕事を掘り起こし、ユーザーにとってなくてはならない業界であるように、みんなで力を合わせて頑張ることが必要だ」と述べた。
 昨年度の事業報告では、同組合の事務所移転、支部長会での取り組み報告、吹き込み検査中の傷害保険・賠償責任保険への加入についての説明があった後、決算報告が行われ、了承された。

会場では組合の運営について活発な意見が交わされた
 17年度の事業方針として、組合員のさらなる結束と、京都議定書を踏まえてブローイングの質を高め市場拡大を図ることを打ち出し、 今年度の事業計画では、ブローイング工事のジョイントベンチャー、共同検査事業の継続、施工者の教育指導、国から認定されている28業種の建設業の中にブローイング工事も認めてもらう運動などを展開する。
 建設業として認めてもらうには、同組合単独では難しいところもあるため、セルローズファイバー・ロックウール吹き込み・ウレタン吹き付け業界が一体となり、関連業種の一元化を図って国交省へ働きかける考えだ。他にも、支部・組合員の親睦を図るための福利厚生、組合を周知する広告やポスターの利用も検討された。質疑応答では参加者から質問や意見が活発に交わされた
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パネルを工場で直販
T.P.S 流通経費省き価格抑制

TPS工法用のBP(ブレス)パネル納まり図
 グラスウールと木製フレームによるパネルを在来工法の壁・床に使ったティンバーフレーム・パネル工法の普及を進めているT.P.Sでは、同工法を採用するビルダーの集まりであるTPS会の会員に対し、パネルをより使いやすい価格で供給するため、今月から同社が窓口となっていたパネル販売を生産工場からの直接販売に切り換えた。
 同工法に使われるパネルは、壁は筋交いの入った木製フレームに高性能グラスウール35K(BIB)を100ミリ吹き込んだパネルと、面材のOSBと木製フレームを一体化し高性能グラスウール16K100ミリを充てんしたBP(ブレス)パネルの2種類、床は構造用合板と木製フレームを一体化し同100ミリを充てんしたパネル1種類。
 これまで同工法のパネルは、同社が生産工場から買い上げて会員ビルダーへ販売していたが、戸建住宅市場が冷え込み、価格競争が激しくなる中では少しでもパネルのコストを抑えることが必要と考え、パネルを生産工場からの直接販売に変更。流通にかかっていた中間経費を省くことで、生産量にかかわらず会員により使いやすく、安定した価格でパネルを供給する体制を整えた。
 また、これまで同会の年会費は10万円となっていたが、会員の経費にかかる負担を少なくするとともに、同工法の採用を考えているビルダーが新規に入会しやすいよう、今年度から6万円に引き下げた。
 同社の西山常務は「これまでの流通システムでは会員からパネルの価格に対する要望に応えるのは難しかったが、流通マージンをカットすることにより、価格を抑えていくことが可能になった。これを機に会員数も増やしていきたい」と話している。
 同会に関する問い合わせは事務局(Tel.01454・2・2860)へ。

古びた漆喰調塗壁
ハウジング山地 施工性良くメンテが楽

インターデコハウスFC本部入口の壁もブリッサを施工。光のあたり具合で微妙に陰影が出る

カラフルなブリッサの色見本
 ハウジング山地(株)は、このほどスペイン・オザカ社の室内用西洋漆喰調塗り壁「BRISA(ブリッサ)システム」を発売した。
 同社は輸入住宅「インターデコハウス」を全国FC展開しており、従来の仕上げに飽き足らないユーザーを満足させるため、早くから塗り壁に注目し、外壁は数年前から「オメガ・アクロフレックス」を発売している。室内壁に関しても石こうボード下地に安価で気軽に塗り壁が楽しめるスペイン・オザカ社の製品を発売することになった。石こうボードの継ぎ目をジョイントテープやパテで処理する必要はあるが、ドライウォール下地ほど神経質にならなくても良く、クロス施工会社や塗装会社にとっても付加価値の高い魅力的な製品になる。
 ブリッサシステムは、天然セルローズ繊維を主原料にした西洋漆喰調の塗り壁で、ホルムアルデヒドやVOCが一切含まれていない水溶性材料からできている。吸湿性もあり、施工後石のように硬くならないことから、部分補修もやりやすい。
 施工は、石こうボードの目地をジョイントテープとパテで処理した後に専用プライマーをローラーで2度塗りして下地を作り、乾燥後専用プラスチックのこてでブリッサベースを思い思いの形に動かして塗り上げる。施工後24~48時間で乾燥し、その後専用ワックスのセラブリッサと着色料のカラーエッセンシアを混ぜ、専用プラスチック板で伸ばして色の濃淡をつける。プラスチック板の代わりにガーゼなどを使うと違ったテクスチュアにできる。
 カラーは暖色系のオレンジやブラウン系の色を中心に全部で20色あり、カラーエッセンシアの量を減らすことで淡い色にすることもできる。材料価格は下地から仕上げまでセットで実行価格約1500円/m2以下で、施工手間は1000円/m2程度でできると考えていることから、工務店実行価格は2500円/m2下に抑えられる見込み。また、同社では外壁のアクロフレックスとともに施工講習会を年数回開いており、材料を無駄なく一定量塗るコツなどをレクチャーしている。
 同社ではオザカ社の製品ラインナップを今後も拡充する予定で、クロスのボーダー柄のような仕上げなど、塗り壁だけで多彩な表現ができるようになるという。
 問い合わせは同社(Tel.011・641・3006)へ。

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