平成19年12月25日号から
高性能住宅Q&A 気密性能値が0.1を切った
工期短縮直塗り材
ダウ化工 基礎モルタル一発仕上げ

パツモル太郎
 ダウ化工(株)は、スタイロエースなど押出ポリスチレンフォーム用の直塗り仕上げ材「パツモル太郎」をこのほど発売した。
 パツモル太郎は、基礎断熱のモルタル仕上げ施工を簡略化する部材で、合成樹脂エマルジョン系の仕上げ塗材を採用、断熱板のジョイント部以外はファイバーメッシュなしで直塗りが可能。しかも弾性が強く、社内試験では90度に折り曲げても目立ったひび割れが見られなかったという。

下塗り施工中
 施工はパツモル太郎に適宜加水し、断熱板ジョイント部に専用のガラス繊維ネット「パツモルネット」を伏せ込み、パツモル太郎を二度塗りして仕上げる。塗厚は下塗り1.5ミリ、上塗り0.5ミリ程度。乾くのも早いため住宅の基礎面積程度なら追っかけ施工で1日で終了する。なお5℃以下で施工する場合は同社に問い合わせる。
 パツモル太郎は1缶20キロ入りで設計価格は2万3000円(税別)。1缶で6m2塗布できる。パツモルネットは幅16センチ×長さ50メートルで1万5000円(税別)。
 問い合わせは同社北海道営業所(札幌市北区北7条西1丁目1-2、011・709・5801)へ。

東北、新築総崩れ
北海道より悪い
来年へ商売再構築の声も
 東北地方の住宅着工がひどく悪い。1~10月の累計は全県で16%ダウン、このうち北3県は20%ダウンで、不況の代名詞、北海道よりもさらに下げ幅が大きい。地元では開き直りの声とともに戸建ての新築から集合系へのシフトを模索する動きも聞かれる。
 10月の着工は、秋田を除く5県が減少、このうち青森、岩手、宮城が4割台、山形が37%の下げ幅。
 基準法改正施行の影響がハッキリしてきた7月以降、10月までの累計では、岩手の4割減を筆頭に青森、山形、宮城が3割台の減少。メインの持家を見ると山形が38%、岩手が27%、青森が25%ダウン。1~10月の累計では山形の25%減を筆頭に青森18%、岩手16%、宮城14%の減少。全県で15.6%のダウンとなっている。
 北海道も上回る下げ幅。東北各地はいまどうなっているのか。
 たくぎんの破たんを契機に北海道は不況の象徴として全国ニュースなどでも取り上げられ、一時期は「日本で一番景気の悪い街、札幌」などとも言われた。
 しかしこの間、青森・秋田も北海道並みにひどい不況となり、特に青森はピークの平成8年と比べ、18年は着工量が半分以下に減ってしまった。
 ここ数年は札幌や仙台といった地域の中心都市でマンションと賃貸アパートの建設が伸びる中、人口流出などの影響で地方都市はさらに低迷を余儀なくされている。
 その中で岩手は比較的堅調に推移し、県庁所在地の盛岡にはマンションの建設ラッシュもあるなど、底堅い動きとなっていたが、今年はその岩手が戸建て、集合ともに総崩れとなっている。
 同じく総崩れの山形は、不況や基準法改正の影響に加え、今年は山形の風習で三隣亡による建築忌避年に当たり、その影響も少なくないという。
 大都市への人口集中、農村地域の崩壊など、抱える問題は東北も北海道も似ている。
 来年へ向けて明るい話題はあるか。
 「新築の戸建てをあきらめた層に対し、高品質の賃貸を提案したい」「若者が手に入れられるコストで住宅を造れば、需要はまだまだ掘り起こせる」「アッパーの層は影響を受けていない。それを狙うのが地場で生き残る道」など、生き残りのための方策を探る動きが年明けから強まりそうだ。

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