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平成19年1月15日号から
正夢か?
今年はこうなる。2007年を予測!
穏やかな雪の少ない新年となった北国だが、その後低気圧で大荒れ。住宅業界も波乱の予感だ。編集部が大胆な仮説を元に今年を予測してみた。
床材に異変・テラコッタが標準に
実現可能性20%
テラコッタタイルを敷き詰めたインターデコハウスのモデル(05年)。今年はタイル・石材がブレイクする?
長く続いた木質系床材の時代から、今年はテラコッタや大理石などタイル・石材の時代に?
流行をいち早くキャッチした札幌周辺の春のモデルハウスでは、LDKのフロア一面にテラコッタタイルを敷き詰めた住宅が登場した。
傷になりにくい、ペットと同居しても気にならない、掃除が楽、床暖房すれば冷たさも感じない、夏涼しいなど、見た目だけでなく、機能性も高い。ただし、ガラスや陶器の食器を落とすと“パリンッ”とすべて割れる、家具を置いたときに据わりが悪いことが欠点と言えば欠点。
日本は室内で靴を脱ぐ習慣。このため石材やタイルの床材はなかなか普及しない。しかし大理石風のプリントフロア材はよく売れている。また室内で下足する国でも、床暖房との併用で石材類を床に使うケースは少なくないようだ。
屋上ガーデニングがこれからの常識
実現可能性15%
都市部の町中住宅は、首都圏などに限らず札幌でも敷地が狭くなってきた。高い土地を小さく分筆し、狭い間口を分け合って3階建てを建てる。このためガーデニングは完全に無理だ、とあきらめるのはまだ早い。屋上があるではないか。
屋上ガーデニング、屋上バルコニーは都市住宅の大切な憩いの場。有効に使わない手はない。『庭など広ければ雑草取りに疲れるだけ』という層にちょっとの緑を実現する。これが新しい町中住宅のトレンド。
先進的取り組みに税制が支援
実現可能性1%
無暖房住宅や超高断熱住宅に対する税制面での支援が新年度の予算に盛り込まれた。これまでは外壁の断熱厚を厚くすると、場合によっては断熱層が確認申請上も固定資産税などでも面積参入され、断熱層に固定資産税などがかかってしまうという不合理があった。
省エネ化の推進によって地球温暖化を抑制する住宅が、なぜか高い税金を払わなければならないという矛盾が、税制改正によって解消する。新しい計算方法では、壁の内側に断熱層を付加す場合、その断熱層の厚さ分だけ壁心を計算上室内側に移動しても良いという緩和規定となる見込み。
さらに薪やペレットなどバイオマス燃料を暖房・給湯熱源に使う場合、政府から一定額が補助される。バイオマス燃料の普及によってCO2の排出量を削減すると同時に、森林整備を促進し、あわせて地場産業の振興にも貢献する。
住宅着工は5万戸割れも戸建ては堅調
実現可能性70%
平成18年(昨年)の道内住宅着工は、5万戸前後という線で落ち着いたが、19年(今年)は4万9000戸程度となりそうだ。前年比では1000戸程度の減少だが、これはアパート・マンションの後退を見込んだもので、持家に関しては前年並みを維持し1万3500戸程度、戸建ては1万7000戸台となりそうだ。
前年は分譲マンションが急ブレーキ、平成10年以降、ほぼ一貫して成長を続け3万戸に達した貸家も伸びが止まった。これまで着工総数を支えてきたアパート・マンションにかげりが見られるため、総数では明るさがないが、戸建てマイホーム系は好調が続くと言われる札幌圏を中心に、薄日の差すまあまあの景況と予測する向きが多い。
建材の値上げ相次ぎ住宅にも影響
実現可能性90%
値上げの春となりそうだ。各種建材、特に金額的に大きなキッチンなど水回り製品の値上げが本格化する。これはステンレス、樹脂製品など素材価格の上昇を受けたもので、キッチン類の値上げをきっかけに、これまで値上げを踏みとどまっていた製品類も一斉に値上げに動くことも予想される。
仮に住宅価格が2000万円として、このうち500万円分の住設・建材製品が5%の値上げを実施したとすれば、総額で25万円。住宅価格に対して1.25%に達することになる。
高省エネ住宅の視点11
ここまで進んだヒートポンプ
北海道電力(株)エネルギーソリューション部 リビング営業グループ・梅澤秀敏リーダー
北海道電力(株)エネルギーソリューション部 エンジニアリンググループ・稲葉盛リーダーに聞く
京都議定書の発効以来、CO2排出抑制に向けての動きがますます強まっている。加えて灯油の高騰。こうした中、高効率で省エネ性の高い次世代のシステムとして期待を集めるヒートポンプが市場に投入されてから4年が経過した。ヒートポンプの現状と将来の展望について北海道電力㈱エネルギーソリューション部・リビング営業グループ梅澤秀敏リーダーと同エンジニアリンググループ稲葉盛リーダーに聞いた。
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複合化でいっそうの省エネへ
地中熱ヒートポンプの魅力と課題
北海道大学 教授 長野 克則先生に聞く
外気温に左右されずに採熱できるため、寒い北海道の冬でも高いCOPが期待できる地中熱ヒートポンプ。その魅力と普及に向けた課題について、長年研究に取り組んでいる北海道大学教授の長野克則先生にお話を伺った。
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