草花の色のような渋めのエレガント(壁・クロス用色見本)
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玄々化学工業(株)は、住宅の内外装に使う塗料のTVOC(揮発性有機化合物の総量)を大幅に減らした次世代型水性塗料「eLF(エルフ)」シリーズをこのほど発売した。従来のF☆☆☆☆対応塗料では健康住宅対策に不安があるエンドユーザーや、人体への高い安全性を求める医療・福祉施設、学校などでの採用を働きかけていく。
F☆☆☆☆対応塗料はホルムアルデヒドの放散量が最低レベルであることを意味しているが、塗料の場合問題になるのは溶剤として含まれるトルエン・キシレンなどの揮発性の高い有機化合物。
そこで塗料メーカーは、トルエン・キシレンを含め厚生労働省が指針値を定めた13物質を含まない水性塗料を開発した。しかし、13物質以外のVOC物質については規制がなかった。
玄々化学工業では、この13物質以外のVOC使用による健康リスクも減らすため、溶剤を常温では揮発しない高沸点タイプの非VOC溶剤に代替することなどでVOC総量(=TVOC)を全体の1%以下に抑えた。また、VOC含有量を抑えたことでエコマーク認定も取得、文部科学省が定める学校環境衛生基準適合品。
エルフシリーズは、室内木部仕上げやフロア用だけでなく、屋外や壁・クロス用もラインナップしている。
壁・クロス用のeLF(4キログラム缶)
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なかでも壁・クロス用は塗膜上からマイナスイオンを発生する効果がある。既存クロス上に同塗料を塗ることで貼り替えに比べて廃棄物を減らせる。コンクリートやモルタル、石膏ボードなどにも直接塗ることができる。塗装は2度塗りでクロス以外に塗る場合はシーラー処理が必要。
色はあざやかなビビッド、自然を連想する緑・青系中心のクラシック、四季の草花を連想させる赤・茶系中心のエレガント、淡い色から用意されたブリリアンスとドレッシー、白系のネオホワイトの6種類に分かれ、それぞれ16~60色の見本が用意されている。
このほか、フロアー用はつやありで滑りにくい特性を持っており、学校の体育館など不特定多数の人が使う場所でも塗膜が摩耗しにくい耐久性がある。木部内装用はつやあり、半つや消し、つや消しの3タイプ用意。エクステカラーは撥水、防カビ機能などがあり、室内外に塗装するログ材用にも適している。
発売元の(株)栄興では、「凍結防止や養生期間を考えると施工時の温度は5℃以上という条件が付くが、つやあり仕上げなど自然塗料ではカバーしにくかったニーズやより安全性を求めるニーズに応える塗料としてじっくり売っていきたい」と話している。
価格など問い合わせは同社(北広島市白樺町1丁目8-5、Tel.011・373・4031)へ。
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