挨拶に立つ山崎会長
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祝辞を述べる大場市長
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市外からの建設業者流入が年々増加の一途を辿っている網走市で、地元建設業者9社が地域に密着した移動型総合住宅展示場「フォレスト44」を計画し、このほど運営組織(山崎雅博会長、(株)ほつけん社長)を立ち上げた。地元ユーザーの目線に立った住宅と街並みの実現を目指すとともに、近隣町村を含めた地域の活性化を図る考え。
良質な住環境提案
網走支庁の所在地である網走市は、オホーツク海に面した人口約4万人の都市で、流氷や網走刑務所などの観光資源が全国的にも有名だ。市内のここ数年の住宅着工戸数を見ると、戸建住宅を示す持家は120戸前後で推移している。
ただ、同じオホーツク圏の内陸側に位置し、網走市から車で1時間圏内にある人口約12万8千人の北見市で大型商業施設の出店が相次いでいることから、網走市民が北見市まで買い物に出かけるケースが増加。それにともなって、網走市民が買い物帰りに北見市内の住宅展示場であるミントランドや地元業者のモデルハウスに立ち寄ることも多くなり、結果として網走市内の新築住宅の4割は他地域の建設業者によって建てられているという。
第1回目の会場として予定されている分譲地「美しヶ丘 潮見」
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「フォレスト44」はこの状況を改善しようと、網走交通、阿部建設、光輝建設、塩川建設、夏見建設、北斗建設、ほつけん、北工建設、和晃建設の網走市内
9社が発起人となって企画したもので、「フォレスト44」という名称は、網走市が森と海に囲まれた自然豊かな街であることと、北緯44度に位置することに由来。地元ユーザーに対しより良い住環境を提案する場を設け、ともに切磋琢磨しながら地元の活性化を図るための移動型総合住宅展示場として、来年度から網走市内各地区で展開していく予定だ。
網走活性化に一役
第1回目の展示場開催は、網走交通が分譲を行っている「美しヶ丘 潮見」(網走市潮見1丁目)の13区画で来年5 月のオープンを目指しており、事業に参加する会員業者も随時募集している。また、オープンに先立ち、来年2月には地元ユーザーを対象とした住宅関連セミナーも行う。
設立総会には発起人会社の協力業者も参加。志を一つにして網走の活性化に取り組もうという意気込みが感じられた |
今月10日に網走市内のホテルで行われた設立総会では、会長にほつけん社長の山崎雅博氏、副会長に光輝建設専務の澤田利昭氏と阿部建設常務の岡澤翼氏、事務局に網走交通常務の平間敏明氏、同次長に網走交通不動産事業部課長の加藤典幸氏、監査に夏見建設専務の夏見宗一氏を選出。挨拶に立った山崎会長は「会員各社で知恵と力を出しあい、網走の活性化と良質な住環境の提供を目指したフォレスト44の街並みが市内に多くできるように頑張っていきたい」と抱負を語った。
また、来賓として招かれた網走市長の大場脩氏は「住宅に関する様々な情報を提供することによって、地元の住宅を地元の企業が受注し、地域の活性化につなげることは、非常に有意義で必要な取り組み。今後よりいっそう発展してもらいたい」と祝辞を述べた。 |