平成16年7月15日号から
断熱塗料など採用
桧山建設綜業 見えないところの工夫を提案

窓の位置や、コーナーの化粧タイルが外観のスケールとプロポーションを引き立たせている。グリーンピアしのろでは、このような個性のあるモデルハウスが他にも公開されている
 桧山建設綜業(株)(札幌市、桧山良秀社長)では、札幌市内の新興住宅地「グリーンピアしのろ」内でモデルハウスを公開。普通はあまり人の目に触れないところの工夫やアイデアが来場者の関心を集めていた。
 同社はFAS工法の住宅を札幌市内に数多く建設し、過去には全国大会の設計コンペで優秀賞に輝いた実績もある。
 建物はFAS工法による延床面積38.2坪の2階建て。夫婦に子供2人の4人家族を想定したプランとなっており、1階にリビング、ダイニングキッチン、ユーティリティー、2階に主寝室、子供部屋、サニタリー+浴室を配置。子供部屋は14畳ほどのワンルームでロフト付き。成長に合わせて簡単に仕切れる設計だ。

木製カウンターの裏面に断熱塗料を塗布し、蓄熱暖房機の加熱を防いでいる

駐車場の床面に部分施工した真砂土。雨水を素早く浸透する
 同社の住宅では、室内の蓄熱暖房器の上に木製カウンターを取り付ける設計が多いが、暖房器の熱がカウンターの裏面に停滞し40℃以上に上昇するので、そのままにしておくと木製カウンターが乾燥し変形してしまう。そこでこれまではは、木製カウンターに直径数?の穴を数カ所開けてそこから熱を逃がしていた。今回のモデルハウスでは新しい試みとして、断熱塗料「断熱くん」を木製カウンターの裏面に塗布した。試験的に暖房をつけて木製カウンターの表面温度を測定した結果、20℃前後で断熱塗料が加熱を防いでいることが確かめられたという。
 ユーティリティーに設けた食品庫は食糧品の収納に適した環境とするため、間仕切り壁の断熱として石膏ボードの裏面に断熱塗料「断熱くん」を塗り、表面に木炭塗料「ヘルスコート」を塗布。食品庫の中は適度に涼しい空間となった。
 外構では、雨や雪で滑りやすい玄関ポーチのタイルに防滑剤を塗布し滑り止め対策。駐車スペースの舗装には、水分を素早く浸透させる働きを持つ「浸水性真砂土(まさど)舗装」を採用。雨水を素早く浸透させることで滑りづらくする特殊な舗装としている。
 モデルハウスは、これから1年間ほどロングラン公開する予定。価格は土地と外構周りなど全てを含めて3,290万円(税込)。
 同社の原田学係長は「モデルハウスでは、FASの家の快適さを知ってもらうと同時に、居住性の向上に配慮した新しい製品をいくつも取り入れているので、1つの例として家づくりの参考にしてもらいたい」と話している。

本物志向の輸入住宅
ロイヤルスウェーデンホーム・代理店募集


日本で完成したロイヤルスウェーデンホームと特徴的な窓廻り
 “品質に対するスウェーデンの思想を、妥協することなくそのまま日本へ”。スウェーデン政府が公認した輸入住宅会社・ロイヤルスウェーデンホーム(株)が日本でスタートを切り、代理店募集を開始した。
 日本では北海道から始まった高断熱・高気密住宅の技術は、主にスウェーデンなど北欧から学び、進化してきた。断熱・気密化とその資材、暖房・換気とその資材など多くを吸収・導入してきたが、習得しきれないものもまだ多い。それは性能や安全性など品質に対する妥協のない合理的思想と、その思想に裏付けられた設計ルールやディテールなどだ。
 ロイヤルスウェーデンホームは完全な自由設計で1棟ごとに生産し、国内に輸入されるが、設計ルールやディテールは本国とまったく同じ本物。例えば断熱厚は標準で170ミリ、フルスペックで240ミリ。窓の納まりもオープンジョイントの防水設計と将来の更新を考えたディテールで、外壁面からセットバックさせるなどスウェーデン仕様そのもの。
 社長の森啓司氏は長年スウェーデンとの取引にかかわってきた経験を生かし、単に輸入住宅のコンポーネントを販売するのではなく、スウェーデンの住宅思想、そしてその背景にある社会の仕組みなども情報として提供しながら、こだわりを持った家づくりを進める工務店連合といったかたちで事業を展開したい考え。
 構造体に関しては、プレハブ化が進んだ本国と同じくパネルで輸入される。外壁については木製サッシを取り付け、木製サイディングを張って下塗りした状態となる。
 詳細の問い合わせは同社まで(東京都台東区東上野3丁目ウエノエストビル6A、Tel.03・3839・1287)。

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