札幌あいの里地区の実例
低所得者層を狙う…岡島 義法氏
定借でマイホームを取得する場合のメリットは、土地にかかるお金を建物にまわせるためワンランク上の住まいを手に入れられるという点だ。外構工事の予算も十分確保できるので統一感のある街並み形成が可能になる。
固定資産税がかからず、月々の支払いの負担が軽くなるのもユーザーにとっては大きな魅力だ。従って、これまで住宅取得が難しいとされてきた低所得者層もターゲットとなりうる。
街並みづくりに対するユーザーの反応は「街が出来上がっていくのを見るのが楽しみ」など概ね好意的。付加価値の高い提案をすれば受注が取れるという実感が得られた。定借が定着すれば住む人自身が街並み形成に参加するスタイルが確立されるのではないか。
札幌市あいの里地区における定借成功事例をいくつか紹介する。
事例46歳、公務員(子供3人)の場合
当初計画の敷地では希望通りの居住スペースが得られないため、他の土地を探した。しかし、条件を満たす土地が見つからず、建物の規模についても予算内では十分な広さを確保できないことから定借を提案。650万円も少ない予算でガレージ付きの住宅が実現した。
事例40歳、自営業(子供なし)の場合
土地を購入し住宅を建てる予定だったが、自営業のため希望融資額がおりず、融資額を減らすため定借を採用した。その結果、トータルコストは予定額より750万円、月々の支払いは3800円のダウン。建物は6坪広くなり、ガレージを造ることもできた。
事例33歳、公務員(子供なし)の場合
「将来、沖縄に住みたい」という理由で定借に決定。「店舗がほしいので、ある程度人が多く目立つ場所を」などの要望もあった。当初より850万円少ない予算で店舗付き住宅が取得可能になったほか、月々の支払いは1万1000円減。街並みづくりに関しては「同じような建物が建っている方が店舗が目立つ」。
事例29歳、会社員(子供2人)の場合
土地を購入し家を建てることが経済的に困難だったため定借を提案。ガレージ付きの住宅が造れる、固定資産税がかからないなどが決め手となった。トータルコストは100万円、月々の支払いは1万5000円のダウン。 |
ケース1 |
46歳 公務員 お子様3人
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当初計画 |
建物30坪 土地50坪
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トータル3,000万 |
月支払い |
109,500円 |
定借計画 |
建物39坪+ガレージ 土地70坪
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トータル2,350万 |
月支払い |
109,000円
(賃借料23,000円込み) |
ケース2 |
40歳 自営業 犬1匹
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当初計画 |
建物32坪+ガレージ 土地80坪
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トータル3,200万 |
月支払い |
116,800円 |
定借計画 |
建物38坪+ガレージ 土地80坪
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トータル2,450万 |
月支払い |
113,000円
(賃借料23,000円込み) |
ケース3 |
33歳 公務員 犬1匹
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当初計画 |
建物39坪+店舗 土地70坪
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トータル3,000万 |
月支払い |
91,000円 |
定借計画 |
建物44坪+店舗 土地70坪
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トータル2,150万 |
月支払い |
80,000円
(賃借料20,000円込み) |
ケース4 |
29歳 会社員 お子様2人
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当初計画 |
建物31坪 土地52坪
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トータル2,300万 |
月支払い |
84,000円 |
定借計画 |
建物35坪+ガレージ 土地70坪
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トータル2,200万 |
月支払い |
99,000円
(賃借料19,000円込み) |
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