平成16年11月25日号から
法人化30周年を祝う
北建連 会員結束し次のステップへ

挨拶する岡田理事長
 (社)北海道建築工事業組合連合会(岡田肇理事長、岡田建設(株)会長)では、今年で同会の社団法人化30周年を迎えたのを記念して、今月16日にホテル札幌ガーデンパレスで記念式典及び祝賀会を開催。業界関係者を始め全道から多くの会員が出席し道内中小建設業界の発展に取り組んできた同会の設立30周年を祝福した。
 記念式典では、物故者への黙とうが行われた後、岡田理事長が挨拶に立ち、「この30年間は“木造住宅建設の振興”を旗印に、中小工務店がその旗手として役割を十分果たせるように各種事業に取り組み、一定の成果を得てきた。しかし、昨今の経済情勢の中では、困難で厳しい試練が待ちかまえており、解決すべき課題も多い。特に戸建住宅は大変厳しい状況にあり、本会ではバリアフリーに視点を置いた取り組みや、工務店サポートセンターを活用した会員への適確な情報提供を進めている。また、技能者の高齢化や若者の技能者離れも見逃すことはできず、人材育成の重要性も感じている。30周年を機に会員相互の連携と協調をさらに強固なものにしながら、この厳しい時代をみなさんと一緒に乗り切っていきたい」と、同会の活動を振り返るとともに、今後の抱負を語った。
 続いて歴代理事長・副理事長などを対象とした功労者表彰と、国交省木造住宅振興室の小田室長など来賓の挨拶、祝電の披露が行われた後、記念式典は閉会し、その後は会場を移して祝賀会が盛大に行われた。
 なお、功労者表彰を受けた方は次の通り(敬称略)。




多くの出席者が法人化30周年を祝った式典会場
  理事長を務めた方 
 細坂節男・田中良一(故人)

  副理事長を務めた方 
 高綱鯛吉(故人)・山内滋・松本博吉・橋本幸太郎・石田敏男・辰巳忠雄・飯沼信夫(故人)・小野善男・酒井敏一・春日松三・河西春身(故人)・山上博司

  役員を10年以上務めた方 
 車谷芳太郎・関根弘・澤田富男・桜庭利男・我妻一男・堀一美・丸山龍男・北川重雄・西川喜四雄・鏡栄

  現役で役員を10年以上務めている方 
 池田征(評議員)・日比野久(同)・船橋豊(監事)・滝山久(評議員)・中川照夫(同)・佐藤和範(理事)・相澤五郎(同)・玉澤裕(常任理事)・小森眞道(同)・本間弘恭(副理事長)・平林留吉(同)

廃オイルで木材保存
三井物産林業 カラマツの防腐処理も可能

REO処理をほどこした杉材。表面にはカーボンが付着しているが断面は木地色


エンジンオイルに赤い顔料を添加してREO処理したカラマツの端材。顔料が隅々まで浸透している
 三井物産林業(株)は使用済みエンジンオイル(以下オイル)を利用して、木材の乾燥と防腐・防蟻処理を短時間で同時に行なうREO処理技術の専用実施権を取得し、木材利用拡大を狙うための事業を推進していく考えだ。
 REO(レオ)とはリサイクルエンジンオイルの略称で、処理装置内で木材をオイルに浸漬しオイルを加熱することで、木材の乾燥と防腐・防蟻処理を同時に行う木材保存処理を「REO処理」と名付けており、100℃以上に加熱されたオイルにより木材に熱を伝えることで、木材中の水分を蒸発させ、代わりにオイルを浸透させる。
 REO処理しても木材強度にはほとんど影響がない。オイルの含浸層により撥水効果が高まるだけでなく、干割れが発生しにくくなる。さらに処理後の加工やオイルステイン塗装も可能。また、木材の温度を均一に上昇させるので変形が少ない。処理後の木材表面にはオイルに含まれているカーボン(炭素)が付着するが、プレーナーをかけると木地色に仕上がる。この処理方法は従来防腐処理が難しいと言われるカラマツや広葉樹の防腐・防蟻処理も可能。
 防腐効果については、処理した木材に含まれるオイルが水分をはじき含水率の上昇を防ぐことで寸法変化を抑制するとともに、防腐・防蟻にも効果がある。
 オイルは使用済みエンジンオイルであれば自動車、船舶、電車といったどんなエンジンオイルでも使用可能で、木材に浸透したオイルは外に染み出すことはないので、環境にやさしい。現在水槽にREO処理した木材を半年漬けているが、オイルが浮き出ることはないことが実証されている。
 デッキ材やフェンス等エクステリアを中心に市場開拓を進めている同社の石井REO木材事業部長は「今後は道産材を使ったREO木材の普及を通じ道産材の利用拡大に努めたい」と話している。
 問い合わせは同社(札幌市厚別区厚別中央1条6丁目3-1ホクノー新札幌ビル7階、Tel.011・801・1234)まで。

REO処理を施したばかりの木材

REO木材を使用した散策路の階段

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