平成15年7月25日号から
TJIを全棟標準
ダイワハウス  床根太に使用し信頼性向上

1階・2階の床根太に使用
 大和ハウス工業(株)はツーバイフォー住宅を扱う札幌支店第二住宅営業所で、木質I型梁のTJIジョイストを分譲住宅を含むすべてのツーバイフォー住宅の床根太として4月から標準採用した。TJIジョイストは、米・ウェアハウザー社が製造する木製I型梁で、薄型のウェブをフランジで挟み込む構造となっており、ディメンションランバーに比べて軽量化を図りながら同等以上の強度を持っている。ウェアハウザー・ジャパンによれば、道内のツーバイフォー住宅におけるTJIの採用率は昨年で4割近くにのぼるという。
 同営業所では、八年前の旧しんたくダイワハウス時代からTJIの収縮、反りの少なさに着目していたが、コストや供給体制の問題から一部の物件での使用にとどまっていた。その後大和ハウス工業と一体となり、二年前には鉄骨系住宅を対象に行っていた、引き渡し後20年の構造躯体保証を含む「安心のサポートシステム・21C」を木造ツーバイフォー住宅にも適用。そこで再度検討されたのがTJIの採用。ディメンションランバーでは乾燥材を使用してもある程度の乾燥収縮は避けられず、床鳴りなどクレームの原因にもなる。TJIは材そのものはランバーよりも割高になるがメンテナンスコストも含めてトータルで見るとほぼ同等になると判断、より長期に渡ってユーザーに安心を提供できるメリットのあるTJIを選択した。さらに、輸入取扱会社の昭和木材(株)(本社旭川市)が全道主要拠点にTJIの在庫基地を置き、安定して入手できることも決め手となった。
 また、TJIはウェブにOSBを使用しているため、配管・配線のための穴開け加工が容易なことと、TJIそのものが軽量なので、ディメンションランバーよりも施工性が向上するという。注意点としては、TJIのメリットを生かすには側根太、端根太のような圧縮力がかかる部位にはLSLのようなエンジニアリングウッドを使用することが必要。
 同営業所の近藤賢二所長は、「年々お客様の見る目がシビアになる中、構造躯体の信頼性の向上のため、分譲住宅も含めた標準採用に踏み切った。以前TJIを直接輸入しようとしたこともあるが、バックヤードの確保など間接経費がかかることがわかって断念していた。昭和木材が全道各地に在庫拠点を揃えたため、安心して採用に踏み切れた。
 今後は床組みの工場でのパネル化をすすめ、1日建て方を実現したい」と話している。

道内生産を開始
岩手・花住ホーム 木窓など装備し坪45万円

新工場で生産されたテッペンには刻印が入る
 ジェイベック(株)では棟換気ガラリ「テッペン」大中小シリーズの生産を今月から札幌近郊の北広島市で開始した。新工場には最新の設備を導入し、精度の向上とコストダウンを実現するとともに、配送のスピードアップも可能になった。また、新工場から出荷される製品には「JBECK」の刻印が入る。
 テッペンシリーズは耐候性ポリプロピレンと三次元不織布の複合製品。空げき率97%の三次元不織布が雨や雪の侵入を防ぎ、通気によりシーズンを通して外気と小屋裏の温度差5℃を確保するというもの。
 これまでの製造過程では、部材を熱による切断後接着接合していたが、製法を機械切断と熱溶着に変更。これにより、コストダウンと精度向上を実現した。
 刻印熱溶着により、接着時のズレなどが発生しにくいほか、養生期間も短縮する。
 また、工場が北海道内となったことにより、従来は大口で中1日かかっていた配送が、翌日配送となる。
 同社道券純三会長は「製品の品質向上はもちろんだが、配送を含めたサービスの向上が可能になった。また、道内生産ということで、僅かながらも地場の雇用促進につながっている」と語っている。
 製品の詳細などは同社まで(札幌=札幌市東区東苗穂1条2丁目、Tel.011・781・8201)。
 

機械による切断で、小口の仕上げが格段に向上

キッチンにひと工夫
旭川・新濱建設 収納ゴミ箱が主婦に好評

内側は汚れを落としやすいステンレス張りで、
3種類のゴミを分別できる
 (有)新濱建設(旭川市、新濱壽男社長)では、キッチンの収納部分の一部を改造し、合板で作った箱の中にステンレス製の内箱を設置したワゴンタイプのキッチン収納式ゴミ箱を標準仕様にしており、家庭の台所を預かる主婦から好評だ。
 このゴミ箱は、「普段は見えなくて、使いやすいゴミ箱が欲しい」という女性の声をきっかけとして作られたもの。
 キッチンはあらかじめ収納部分の一部を取り除いた状態で仕入れ、その部分に合うサイズのボックスを合板で作製。ボックスの中は汚れても簡単に落とせるようにステンレスを張り、仕切りも付けることで燃えるゴミ、燃えないゴミ、資源ゴミの分別を可能にしている。底盤にはキャスターを付けているので、少しの力で簡単に出し入れ可能だ。
 また、正面の扉はキッチンメーカーから取り寄せるので、収納した時は普通のキッチンと変わりはなく、お客が来てもゴミ箱を気にすることがない。
 材料費は2万円程度かかるが、同社では顧客サービスの一環として製作しているという。
 同社の新濱社長は「最初に提案してもらった後、数軒採用したら好評だったので標準仕様にした。今後もさらに利便性を高めていきたい」と話している。

収納してしまえば普通のキッチンと同じ

300人以上集まる
キクザワ 年一度の顧客感謝イベント

ビンゴゲームで自転車が当たり、大喜び
 (株)キクザワ(恵庭市、菊澤里志社長)は、13日、同社の資材置き場で「お客様親睦パーティー」を開催、同社の新築・リフォームのOB客300名以上が集まり、数々のイベントに参加して楽しいひとときを過ごした。
 同社では、協力業者らと共同で毎年このイベントを開き、今年で8回目。年々参加者が増え続け、とうとう今年は300名の大台を超えた。
 当日は、協力業者会の代表が開会のあいさつを行った後、社員1人1人の紹介、餅まき会、ビンゴゲーム大会、お客を紹介したOB客への感謝状授与、オークションと続き、会場では飲み物、かき氷、焼きそば、焼き鳥、おにぎりなどが無料で振る舞われた。
 餅まき、ビンゴゲームとも子供用、大人用と2回に分けて行われ、変速機付き自転車やDVDプレーヤー、おもちゃなどが当たった参加者は大喜びだった。
 ある参加者は、「子供が楽しみにしているので参加した。私自身はこれから予定しているリフォームの情報収集が目的。最近家を建てた人から最新の建材情報などを得ることができ、一日有意義に過ごせた」と話していた。
 同社では、こうした場を「お互いがリラックスした中で生まれるコミュニケーションが顧客との絆を強くする」と考えている。過去何度も参加している顧客もおり、単なる感謝イベントではなく、OB客の心をつかんで離さない行事として来年も引き続き開催する予定だ。

OB客に、社長が一家族一家族、客紹介のお礼状を手渡すところ

暑い中、多くのOB客が会場に集まった

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