平成15年5月5日号から
講演会などを計画
アース21 10周年の総会 岩手のグループと交流も

第10回総会の様子
 全道工務店のネットワークグループ・アース21(橋本政仁会長)では、4月16、17の両日、4月の例会をかねて第10回の定時総会を開催、設立から10年の記念すべき年を迎え、いくつかの記念事業を行うことなどを決めた。
 冒頭の挨拶で橋本会長は「会の活動は、不況の中で着実に実を結んでいる。これはエンドユーザー側に立った仕事と経営のやり方が認知されてきた証だ。また、東北の工務店グループとの交流も増えている。これからもお互い本音で話し合える仲間として、大いに学びあい、会と会員の発展につなげたい」と今後の抱負を語った。
 決定した10周年記念事業は、講演会の開催、市民セミナーの企画、岩手県北上市への視察・研修、功労者表彰などで、このうち功労者表彰ではこれまで同会をけん引してきた橋本会長ほか5名が表彰された。
 また、同会のホームページも開設した。アドレスはhttp://www.earth-21.org/
 同会は主に道内のいろいろな地域の工務店が2ヵ月に1回集まり、日常の業務から離れて同業者の現場見学や話し合いから得られる刺激、新しい建材や価格の情報交換などを行うことが魅力。現在、正会員が25社。これを40社程度まで拡大したいとしており、会員を募集中だ。
 詳しくは事務局まで(Tel. 0143・47・3040)。

高性能住宅Q&A-必見! シックハウス新法9
レンジフードもOK
ただし80立方メートル程度の常時換気
 パイプファンなどで居室の換気を行う局所換気は、最低限、居室の換気量さえ確保されていればOKです。また、レンジフードも80立方メートル程度の常時換気モードが付いている場合は、それも換気量にカウントしていいことになりそうです。
 なお、吹き抜けなど天井高が高い場合は換気量の緩和規定があります。表のように換気量によって緩和規定の内容が異なります。例えば居間の吹き抜けの場合、天井高が5メートル以上ですから、基準が0.5回の場合は0.3回に減らしていいことになります。屋根なり天井のように天井高が異なる場合は、平均高さで計算します。
 換気設備は換気経路の全圧力損失を考慮すること、気流・温度・騒音などによって使用に支障がないようにすること、の2点が求められています。
 全圧力損失の計算方法としては住宅性能表示・評価制度の換気に関する計算方法を指しています。また使用に支障がないように、というのは、例えばこういうことです。レンジフードも換気設備ですから、常時回しっぱなしにすれば0.5回の換気など1台で簡単に確保できてしまうわけですが、音や気流感などによって生活に支障を来すことは間違いありません。そこで80立方メートル程度の常時換気モードが付いているものはいいとして、大風量のレンジフードを換気設備として認めることは疑問だ、という趣旨のようです。ただ、この点も詳しいことは今月のセミナーを待たなければなりません。
            *  *  *  *  *
 ※4月5日号の2面記事とQ&Aで小屋裏等の扱いについて掲載しましたが、さらに詳細な情報が国土交通省から発表になりました。
 告示基準は小屋裏等を居室と同圧以上にすることとなっており、記事では第一種換気の場合は同圧と扱うと記載しました。
 しかし国交省はこの点を厳密に見るようです。つまり、第一種換気といえども、給気量と排気量は同じではなく、一般的に排気量が多い負圧型となります。この場合、第一種でも同圧とは見ないようです。
 居室の圧力が負圧になる場合、告示には小屋裏も換気し圧力を居室以下にするという手法が記載されませんでしたが、国交省はこれまで通り、これも手法の一つとして捉えています。ただ、小屋裏の圧力を下げるためだけに電気(ファン)を使うのはばかばかしいとも言えます。小屋裏等にF☆☆☆(FC0)を使えば換気などしなくていいわけですから、小屋裏等の換気という手法は意味のない手法と言えると思います。
天井高さによる換気量の緩和規定
0.5回/hの場合 天井高さ 2.9m以上3.9m未満 3.9m以上5.8m未満 5.8m以上11.5m未満 11.5m以上
換気回数(回/h) 0.4以上 0.3以上 0.2以上 0.1以上
0.7回/hの場合 天井高さ 2.7m以上3.3m未満 3.3m以上4.1m未満 4.1m以上5.4m未満 5.4m以上8.1m未満 8.1m以上16.1m未満 16.1m以上
換気回数(回/h) 0.6以上 0.5以上 0.4以上 0.3以上 0.2以上 0.1以上

(※1):天井高2.9m未満は0.5回/h以上
(※2):天井高2.7m未満は0.7回/h以上

ISO14001取得
ニットーボー東岩 GW環境保全効果PRに弾み

森 秀樹社長
 高性能グラスウール「SUN」などで知られるニットーボー東岩(株)ではこのほど、環境マネジメントシステム「ISO14001」の認証を全事業所で取得、今後、グラスウール断熱材の一層の普及促進や製造時エネルギーの削減などを柱とする環境方針に沿い、環境保全に貢献する企業として事業活動を進める。
 同社は昨年四月一日、環境への負荷を低減するISO14001認証の取得へ向けキックオフを宣言、マネジメントシステムを構築する中で環境に及ぼす影響を洗い出し目標設定した。
 第一は省エネルギー効果を持つグラスウール断熱材の普及促進。オゾン層破壊物質や温室効果ガスを含まず、住宅の省エネルギー化に貢献する環境に優しい断熱材である点をPRしながら、一層の拡販を図る。
 第二に製品製造時に消費されるエネルギーを中心とした省エネの推進。重油、ガス、電力の製造時エネルギー削減率は、省エネ法の目標値を上回る2%に設定し、エネルギー利用の効率化を図る。
 第三に廃棄物の低減・再資源化・適正処理。ゼロエミッションへ向けた取り組みはすでにかなり進んでいるほか、廃グラスウールの再資源化へ向けた取り組みも開始している。
 第四にリサイクル原料(カレット)の活用。グラスウールの原料はビンや板ガラスといったリサイクル原料が中心となっており、同社では現在、業界平均を上回る90%以上の割合でリサイクル原料を使用しているが、これをさらに高める。
 同社森秀樹社長は「グラスウールの省エネルギー性はその断熱性能だけにとどまらない。リサイクル原料の使用、オゾン層破壊物質や温室効果ガスを含まない環境親和性、そして適正な工法で建築することによる建物の耐久性向上など、省エネ性に加えてCO2の削減効果が極めて高いのが特徴だ。
 ISO14001取得を機に、全社員が自分自身の問題として省エネルギー・環境問題を捉え業務に当たることが、一層の環境保全につながるはずだ」とその意義を語っている。

耐久性さらに向上
光洋化学 五月から順次出荷の予定

主力の011


JTC推奨のSBW
 光洋化学(株)は、5月出荷分から、住宅の気密・防水用に使われるアクリル粘着テープ「エースクロス」シリーズを一部改良、耐久性能をさらに向上させた。
 同シリーズは、以前から防湿フィルムの耐久性試験であるJIS A6930に準拠した試験を行っていたが、粘着材の改良で接着力の耐久性をさらに高めた。改良前もJIS試験法で初期接着力の約85%を維持していたが、今回の改良で約95%まで高めた。これにより、50年後も新品同様の接着力が維持されるとしている。
 JIS A6930は、スウェーデン基準に準じた防湿フィルムの劣化促進試験で、50年以上の耐久性があるか判断する基準として、次世代省エネ基準などにも盛り込まれている。気密・防水テープは防湿フィルムと同様の過酷な環境に置かれるため、同社が耐久性評価の方法として採用。
 このほか、同製品は従来、製造過程で溶剤として使われていたトルエンの代わりに安全性の高い酢酸エチルを使用、環境ホルモン問題が指摘される可塑剤も使用しないなど、健康住宅への配慮もなされている。
 なお、今回の製品改良で型番や価格などの変更は行わなず、従来通り011(片面接着)、031(011の高接着、剥離紙付)、031RS(裏にスリット入り)、SBW(日本住宅外装テクニカルセンター推奨品の両面接着)、051(アルミ箔積層片面接着)、SFW(片側弱粘着の両面接着)、ABW(中芯1ミリ厚の黒スポンジ、両面)のラインナップになる。
 問い合わせは、同社東京営業所(東京都渋谷区笹塚1-60-2 エスティ21 3F、Tel.03・3379・5361)へ。

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