自然素材を多用
眺望活かしたプランニング
プランは、十勝川に近い南面傾斜地という恵まれた条件を生かして、約80坪と余裕のある敷地に、眺望の効く3階建て。延床面積約37坪。1階は寝室などプライベートルーム、2階はリビングダイニングのみで構成、3階はゆったりとしたヒノキ張りの浴室と天井暖房「エナジョイ」(発売元・フクビ化学工業(株))を利用したサウナ室。これにウッドデッキ型のバルコニーを設置、入浴後に外に出て眺望を楽しむなど、家族や友人でくつろげる空間とした。
外観は、スカイブルーに塗装した窯業系サイディングに玄関廻りや窓廻りに一部ガルバリウム鋼板を張るなど、モダンなデザインにしている。
内部仕様は、道産カラマツを天井材、巾木、階段部分などに多用、床材には香りを楽しめる秋田スギを使うなど、無垢材をふんだんに使い、合板類は水回りの床材などにとどめ、木部の塗装は化学漂白していない蜜ロウを使った天然ワックスで仕上げるなど、自然素材にこだわった仕上げ。インテリアのデザインも和風にして、くつろげる雰囲気作りを行っている。
設備面では、暖房は灯油温水パネル暖房とし、換気は1階がマックス(株)の浴室暖房乾燥換気システムによる第三種換気、2階がダクトレスの第三種換気を使用。給水・給湯配管はスウェーデン・ウイルスボ社製の架橋ポリエチレン配管システムを採用している。
風土に合った住まい
リーズナブルな価格設定
性能・構造面では、同社が標準仕様としている在来軸組金物工法「スーパーメタル工法」(開発元・ナガサワ建販(株))を採用。構造用合板を壁・床ともに使用、床は25ミリ厚を使って根太を省略した根太レス構造としている。
なお、通し柱は集成材として強度をアップ、無垢の構造材も含めてすべて四寸柱。断熱は、外壁は高性能グラスウール100ミリ充填、天井部はブローイング300ミリ、サッシはLow-Eペアガラス入りPVCサッシ。
価格は、広さによっても異なるが、目安としては45万円/坪から。
古田剛好社長は、「北楽工舎シリーズは、人・環境・地球に優しい、十勝の風土に合った暮らし方を提案できる住まいとして特に力を入れており、基本設計も札幌の(有)TAU設計工房の藤島喬先生にお願いするなど、質の高い住宅になったと思う」と語っており、同社ではローコスト企画住宅のFORTH(フォース)と並ぶ柱に育てていく予定。モデル外観。思いきったデザインに挑戦したという |
モデル外観。思いきったデザインに挑戦したという
床は秋田スギ、真壁構造なので構造柱が直接露出している
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