平成15年4月5日号から
小型ボイラー発売
エコテック アパマン用の電気温水暖房


超小型のパワーホットマン
 (株)エコテックでは小型の電気ボイラーを使ったアパート・マンション用電気温水暖房システムを新発売した。
 2DKから3LDK程度の小規模住宅に向いた小型の電気ボイラー「パワーホットマン」とパネルヒータ3~5枚でセントラルヒーティングを行う。
 アパートやマンションは暖房や給湯にガスを使っているケースが多く、ランニングコストが高い。また、暖房は分譲マンションでセントラルが進みつつあるが、そのほかでは依然としてストーブによる局所暖房が主流。このため表面結露やそれによるクロス・建具の汚れ、カビの発生を防ぎきれず、年がたつごとに家賃を低くせざるを得ないという問題がある。
 電気温水暖房は、セントラル化によって結露を抑制し、居住環境を高めることで物件の資産価値を高めるとともに、ランニングコストも抑制する。限られた設置スペースで設置できることから、アパート・マンションには最適なシステムだ。
 同社によると、パワーホットマンを使った電気温水暖房システムは、給湯・調理と合わせてオール電化住宅とし、電灯・暖房・給湯を合わせたランニングコストは、3LDKで15万円程度。電気蓄熱暖房器を使ったオール電化よりは若干高くなるが、ガス給湯・灯油暖房の住宅よりおよそ5万円、ガス暖房・給湯の住宅よりおよそ10万円安くなるという。
 熱源となるパワーホットマンは、高さ460×幅170×奥行80ミリと超小型で、奥行105ミリの間仕切壁内部にも収まってしまうほどコンパクト。
 ヒータ容量は2キロワットタイプと3キロワットタイプの2種類あり、循環ポンプ一体型。最大でおよそ80平方メートルまで暖房できる。
 ボイラーは5年保証、アフターは関連会社のアルティ(株)が24時間態勢で行う。
 価格など詳細はエコテックへ(本社=札幌市東区北38条東7丁目、Tel.011・751・1616)。

高性能住宅Q&A-必見! シックハウス新法6
壁内断熱材も対象
小屋裏等、換気の必要はなし
 今回は小屋裏などの取り扱いについて触れたいと思います。右の記事のように3月27日に告示が出され、取り扱いがかなりハッキリとしました。ここでは解説を交えて見ていきます。
 最大の注目は、天井裏や小屋裏、床裏、壁、物置、その他これらに類する部分(以下、小屋裏等と略す)も換気しなければならないのか、また小屋裏等もF☆☆☆☆の建材を使わなければならないのか、という点でした。
 結論から言うと、小屋裏等を換気する必要はありません。また建材はF☆☆☆(FC0)でOKです。
 まず、小屋裏等の規制の趣旨は、これらの空間から居住空間へホルムアルデヒドなどが流入することのないようにする、というものですから、小屋裏等の気圧が居住空間と同じか高ければ、流入の心配がなく、規制は不要です。第三種換気などで気圧が低くなる可能性のある場合、何らかの対応が必要になります。
 ここで注意しなければならないのは、規制対象建材は、合板類だけではないということです。躯体部分がどこまで小屋裏等の対象になるかは、気密層と気流止めで区切ります。例えば外断熱の壁体は、外壁下地合板の外側に気密層を設けるとしたら、その合板までが対象となります。また天井ふところは在来木造の場合は全ての空間が対象となるでしょう。ツーバイの場合は間仕切壁内部は対象とならないと考えて良さそうです(上枠・下枠が気流止めと考えられる)。
 合板類だけが対象ではないといったのは、吸音用に天井ふところに吹き込んだブローイングウールや遮音シート、寒さ防止のために玄関と接する部屋の間仕切に入れた断熱材なども全て規制の対象となるのです。
 ニットーボー東岩(株)によると、ブローイングウールも含め、マット品の16K、24Kなど住宅用グラスウールはすべてF☆☆☆☆を取得する予定とのこと。ほかの硝子繊維メーカー各社も同じ対応になるようです。

大理石の塗壁材
網走・光輝建設 割れにくく健康性も高い

コテ押しでラフな模様を付けた例
 光輝建設(株)(網走市、福井政義社長)では、天然大理石の砂とアクリルポリマーを原料に使用することで、クラックが入りにくく、有害化学物質を含まないうえ、二酸化チタンによる光触媒効果やマイナスイオン発生効果も期待できるというアメリカ・ケリーモア社の塗り壁材「スタッコラースト」の採用を進めている。
 スタッコラーストは、100%アクリルポリマーをベースに天然大理石を骨材として開発された塗り壁材。弾性のあるアクリルポリマーによってクラックが入りにくく、高い耐久性・耐候性も有する。仮にクラックが入っても上塗りするだけで補修可能だ。また、溶剤や可塑剤など有害な化学物質は一切含まず、天然大理石から発生するマイナスイオンによる健康増進・リラクゼーション効果や、二酸化チタンの光触媒効果による空気中の有害化学物質の分解、汚れ防止効果も期待でき、通気性があるのでカビなどにも強い。コテ押し仕上げや櫛引仕上げなど、土壁本来の風合いを再現できる意匠性も特徴の1つだ。
 同社ではこれまでドライウォールによる内装仕上げを標準としていたが、年配のユーザーの中には、冷たく見え、表情が乏しく感じるという感想を聞くこともあったほか、地元・網走ではこのような塗り壁仕上げを行う例はほとんどなく、新鮮なイメージを与えられることもあって、昨年から採用を開始したという。
 施工は顔料を混ぜてムラなくかき混ぜてから、クロス仕上げと同様のパテ処理を下地に行った後、塗り厚3ミリ程度で直塗りするだけなので、ユーザーが自分で施工することもできる。天然大理石の砂の大きさが一般的なサンド、サンドに粒が大き目の砂を混ぜたロール、細かい粒の砂によるファインの3タイプがあり、模様付けは、半乾きの状態でローラーで起こして、コテで押さえたり、櫛引などを行う。色は30色。材工価格は平方メートル当たり3000円程度と、ドライウォールより安くなるそうだ。
 同社の澤田利昭専務は「スタッコラーストはメンテナンスのしやすさや健康性の高さ、土壁の雰囲気など、これを使わない理由はないと思い採用した。今後はユーザーの要望に応じてスタッコラーストとドライウォールを使い分けていきたい」と話している。
 スタッコラーストに関する問い合わせはフクイ産業(株)(Tel.Fax.とも0152・45・1355)へ。


土壁の温もりを醸し出した吹き抜け部分

試読・購読はこちら

このページの先頭へ

運営サイト

株式会社北海道住宅新聞社
〒001-0029 札幌市北区北29条西4丁目2-1-201
tel.011-736-9811 fax.011-717-1770

当サイトで使用している写真およびテキストの無断転載を禁止します。

Copyright (c) 北海道住宅新聞社. All Rights Reserved.