(株)桐井製作所(本社東京)では、主原料の廃棄古紙にポリオレフィン系樹脂を混合して発泡させることにより、低環境負荷と優れた断熱性を両立させた断熱材「カミダン」((株)環境経営総合研究所開発・製造)を、全国に先駆けて4月から道内で発売する。
カミダンは、再生できずに産業廃棄物となっていた廃棄古紙を主原料としたもので、粉砕した廃棄古紙と、特種澱粉、ポリオレフィン系樹脂を混合し、ペレット(砲弾)状にしてから押出発泡させた断熱材。原料の51%以上が古紙等の有機成分なので廃棄時にも可燃物として処理でき、分別解体すればリサイクルも可能なほか、発泡は水蒸気を利用し、フロン等のガスは一切使わないなど、環境に優しい点が大きな特徴だ。
また、居住者や職人の健康への影響にも配慮しており、ホルムアルデヒドを含み繊維系断熱材にバインダーとして使われているフェノール接着剤は使用していないほか、スチレンフォームの成分で環境ホルモン様物質であるスチレンダイマー、スチレントリマーを含まず、燃焼時には有毒ガスを出すこともない。
密度は20+13Kで、熱伝導率は0.034ワットと高性能グラスウール24Kと同等。規格は厚さ100ミリ、長さ2,740ミリで、幅は425ミリと390ミリの2種類。製品と構造材等との間に隙間が出来た時のために、隙間詰め用の専用品も用意している。丸鋸やカッターで簡単に加工でき、軽量なので施工性も良い。製品自体は可燃物なので、外壁部での使用に関しては12ミリのサイディングで国土交通省の防火構造認定を取得している。
価格は現時点では未定だが、グラスウール24Kより2割程度高くなりそう。
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