ノースランドホーム
光熱費ゼロ住宅・チャレンジ企業
1.サッシは断熱性能と日射取得を両立させる真空ガラスを採用
2.八雲町に建設されたモデルハウスの外観
3.過剰な日射は自動開閉するオーニングで調整する

「光熱費ゼロ」モデル公開

 北海道の住宅業界がオイルショックなどを背景に、高断熱高気密化に向けて大きく舵を切り始めた昭和50年代。道南地方でいち早く住まいの省エネ化、断熱性能アップを進め、地域の住宅レベルアップの先導的な役割を果たしたのがノースランドホーム((有)山野内建設)でした。その熱意は今も変わらず、道南の地元工務店で先駆けとなる「光熱費ゼロ住宅」提案のモデルハウスを今春オープンしました。

 第一の特徴は断熱性能です。外壁は高性能グラスウール16K230ミリに加えビーズ法スチレンフォーム1号100ミリを施工しています。北海道で次世代省エネ対応の住宅を建てる場合はおよそ120ミリ以上の断熱材を外壁に施工します。この点を踏まえるとかなりの厚みです。

 屋根は高性能グラスウール16K200ミリと押出スチレンフォームB3種100ミリ、窓は樹脂サッシと真空ガラスを採用。その結果、熱損失係数(Q値)では次世代省エネ基準の1.60W/m2Kを大幅に上回る0.627W/m2Kという驚異的な数値を達成することができました。

夏涼しく、冬は暖かい

 超高断熱化によって暖房費は大幅に削減でき、出力・エネルギー消費の大きな暖房機が不要になります。そのためこのモデルハウスではエアコン一台で家全体の冷暖房をカバーする計画です。

 冬は電気料金の安い夜間にエアコンを運転。ファンで暖かい空気を土間コンクリートに誘導し蓄熱します。その熱は日中にゆるやかに室内に放熱され、窓からの日射と合わせて、暖房を使わずに快適な室温をキープします。

 夏は夜間に外気をファンで取り入れ、土間コンクリートを冷却します。日中は冷却された土間と、窓からの直射日光を防ぐ自動制御のオーニングによって室温上昇を抑えます。反射光があるので室内の明るさは十分です。室内は、日中に窓を開けない方が涼しさをキープでき、冷房はほとんど必要のない状態。夏場に窓を開ける必要がないということは、蚊が入ってこない、網戸もいらない生活になります。

 次に取り組みたい省エネポイントは家電や照明の節電です。同社では、光熱費ゼロを実現するために、省エネ・高効率な家電や照明、IHクッキングヒーター、エコキュートによる給湯を導入することを勧めています。待機電力のカット、無駄な保温機能を使わないといった節電も実施して年間光熱費を11万4168円(試算)にまで引き下げます。

体験宿泊ができる

 現状では、費用対効果で最も有効なのは太陽光発電です。実際は地域の日射量や、南向きの屋根面をどれだけ確保できるかなど、物件によって光熱費ゼロを達成するための難易度やコストは異なります。

 標準的な大きさの住宅では4kW前後の太陽光発電システムを搭載することができますが、このモデルハウスは屋根面積が小さいため、現状3kWの発電パネルを搭載。光熱費ゼロ住宅を実現するためには発電パネルを追加する必要があります。

 実際に光熱費ゼロ住宅を計画する場合、年間の光熱費と、太陽光発電の年間発電量のシミュレーションをそれぞれ実施します。建設コストと省エネ効果を比較した上で、光熱費ゼロではなく、光熱費を年間5万円以内と設定して、建設コストを減らすことも可能です。

 同社では住宅購入希望者の要望に応じてコストと省エネ性能、発電能力はもちろん、デザイン面での提案も含めた家づくりを行っています。

 現在はモデルハウスでの室温の実測と光熱費の集計、さらに室内環境の快適さを体感してもらうための宿泊体験を実施しています。

NORTHLAND HOME
有限会社山野内建設
本   社 北海道二海郡八雲町東町236-2
Tel.0137-62-3498
Fax.0137-64-2077
函館営業所 函館市石川町312-16
Tel.0138-47-7717
Fax.0138-47-7719
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