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住みごこち・エコ・家計を大切にする住まいづくり チェックポイント総点検!

「断熱」は、家が解体されるまで何十年もの間、CO2の排出を削減し、地球環境と住まいの冷暖房費削減(家計)に貢献し続ける「基本」です。 新居を建てた後には気軽に変更できない部分なので、一番優先的に考えるべきポイントです。 冬は少ない暖房エネルギーでも十分快適な室温を保つことができ、夏はひさしや窓のルーバーなどの日射遮蔽を併用すれば、わずかな冷房エネルギー で涼しさを維持することができます。 それだけではありません。「断熱」は住みごこち、健康にも役立つ様々な効果があります。

「断熱」で住みごこちが良くなる

住まいは高性能な断熱材をしっかり施工すると、家中の温度変化が小さくなります。その結果、我が国の三大死因の一つ「脳卒中」 予防に効果があると言われています。暖かい居間から冷えた浴室、トイレなどに移動すると、皮膚からの体温の放散を防ごうと血管が 収縮するので血圧が上がり、脳卒中を引き起こしやすくなります。浴室やトイレが居間のように暖かければ、血圧上昇を防げるのです。 「結露」「カビ」「ダニ」予防に効果があります。温度差の大きい場所には「結露」が発生しやすくなります。 家中隙間なく性能の高い断熱が施工されている住宅では結露が発生しにくいのです。 結露は木材を腐らせる原因になり、建物の耐久性を低下させるだけでなく、カビやダニの発生を引き起こします。カビやダニのフンは アレルギーやアトピーなどの原因にもなります。家の中の温度ムラを減らすことで家族の健康も守ることができます。 昼夜の室内温度差や、部屋の中で足下は寒いけれど頭のほうは暑いという温度差も減らすことができるので快適に暮らすことができます。

断熱性能は「良い材料」「良い施工」で!

せっかく壁の中に断熱材を入れても、断熱材の性能がもともと低かったり、劣化が早い、あるいは断熱されていない部分がある、 壁の中の結露対策などがしっかりできていないなどの状況では、「断熱」は十分な効果を発揮してくれません。 専門的な内容なので、住宅会社が考えるプロの領域ではありますが、全て住宅会社にお任せでは良い家が手に入るかどうか「運しだい」 ということになってしまいます。 家を購入し住む皆さんも、住宅会社が「断熱」をしっかり施工する会社なのかを確認し、「断熱」も重視しているということを住宅会社に伝え てください。 では、良い断熱材、良い断熱施工とは何なのか、チェックしていきましょう。

良い材料・施工とは?

断熱をしっかり行うために必要な断熱材・施工のポイントは

  1. 断熱材の断熱性能
  2. 耐久性・信頼性・経済性
  3. 安全で環境に優しい素材
  4. 正しく施工しているか

では次に欧米・日本で最も多く使われている断熱材「グラスウール」を例に、上記チェックポイントを検証していきましょう。

グラスウールとは、ガラスをふわふわの綿状の繊維にしたものを適度な密度に圧縮したものです。繊維の直径は4~8ミクロン(ミクロンは1000分の1ミリ)で、断熱材の中に空気をたっぷり閉じこめることで高い断熱性能を発揮しています。フェルト・ボード・吹き込み用など用途に応じて形状が異なりますが、例えば壁の柱と柱の間に高性能グラスウール・密度16キロ、厚み100㎜以上をしっかり施工すると、寒冷地北海道でも省エネ生活をするために標準以上の断熱性能を発揮できます。

グラスウール
グラスウール

住宅の断熱材は壁や天井、床下などに施工されて、何十年にもわたって性能を維持する必要があります。グラスウールの場合、日本で40年以上にわたって使用されている歴史があり、木造住宅に建築後20年間充填されていた製品を調べても、弾力性や断熱性能の劣化はほとんど見られません。  また、約40坪の住宅の壁に高性能グラスウールを100ミリ施工しても材料費は総建設費の数パーセントという経済性も、省エネ・環境性能を含めた費用対効果の面で大きな魅力です。

新潟県妙高市・築17年の住宅。壁の中を剥がしてグラスウールを調べてみるとほとんど損傷なく、雨水を防ぐ施工や防湿、床からの気流止めなどの施工さえきちんとしていれば性能劣化はほとんどないということがわかります
新潟県妙高市・築17年の住宅。壁の中を剥がしてグラスウールを調べてみるとほとんど損傷なく、雨水を防ぐ施工や防湿、床からの気流止めなどの施工さえきちんとしていれば性能劣化はほとんどないということがわかります

壁の中などに施工されるグラスウールは、室内側に飛散することなどはほとんどなく、室内での環境測定を実施してもその成分濃度は戸外と同レベルの測定結果になります。またグラスウールはアスベストのように結晶ではないため、万が一吸ったとしても鼻や気管支で除去され、体内に入っても非晶質のため、体内で溶け短期間で体外に排出されます。 主原料となるガラスの80%以上はリサイクルガラス。資源ゴミを再利用する環境に優しい素材です。

グラスウールの原料となるリサイクルカレット
グラスウールの原料となる
リサイクルカレット

どんな優れた性能を持つ断熱材も、正しく施工しなければその効果を十分発揮することはできません。

グラスウール
硝子繊維協会
〒105-0004 東京都港区新橋2-12-15田中田村町ビル6階 03-3591-5406
http://www.glass-fiber.net

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