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仕事と家事の両立・・・建築家の日常

中村よしあき建築研究所

北海道住宅新聞社編集長 白井 | 家づくりの基本 | 建築家 | 記者の目 | 2009.10.19

設計事務所や建築家と聞くと、かっこいい家をつくってくれそうだけれど、ちょっと敷居が高い、芸術家風で気むずかしい? という不安もあるようです。今回は中村欣嗣(よしあき)さんに「ふだんの生活はどんなふう?」という質問をぶつけてみました。中村さんは職住一体の生活を選び、あえて設計と家庭生活を分けない道を歩んでいます。

秋の家庭菜園。ランナーで株分けしたイチゴ(中央)、一番奥は畑を増やすべく土をいれた。このほかにも写真手前側に1ヵ所。
秋の家庭菜園。ランナーで株分けしたイチゴ(中央)、一番奥は畑を増やすべく土をいれた。このほかにも写真手前側に1ヵ所。
木製サッシの再塗装をやってみる。やってみて気がつくこともあるという。
木製サッシの再塗装をやってみる。やってみて気がつくこともあるという。
 
自宅の模型を手に仕事場で。
自宅の模型を手に仕事場で。
子どもにもやさしい設計。
子どもにもやさしい設計。

家庭での役割分担は? 

仕事場は自宅と一緒で職住一体です。一体なので時間も意識の上でも設計の仕事と家庭での役割とが混在しています。役割分担はと聞かれれば、家事ではやはりかみさんがこの家のリーダーで、私は副リーダーのような役割です。具体的には炊事、洗濯、掃除など、それぞれだいたい1/5、1/10、1/4 ぐらいの割合で一通りやっています。どれもやるので、片方が動けない状態でも、短期間なら何とか家庭内で切り盛りできます。ボク自身、子供が大好きなので、時間の制約はありましたが、子育てのサークル活動(親子劇場など)にも参加したりもしました。


エネルギーや食糧問題には危機感をもっていて、家庭菜園作りや家庭内で発生する生ゴミ処理はわたしがするようにしています。最近は子供にも手伝ってもらいながら楽しんでいますが、子供の記憶のどこかにそういうものが残ればと思います。また、近所に一人暮らしの母がおり、家族みんなでサポートしています。
これらのことは仕事としての設計や、机上の勉強だけでは学べません。家事や子育て、そして介護など日常生活にかかわるあらゆることをやっていくなかでしか、見つけられない何かがあるような気がしています。そういうことが設計デザインにフィードバックできればいいなと思っています。

ひと言で、奥さまはどんな方?

出会ったとき、自分とは違う「常識」そして価値観で動いている人だなと思いました。そういう妻がいることが設計にも影響を与えていますので、少し話してみたいと思います。妻は、例えば本棚にA4とB5の本がバラバラに並んでいるのが落ちつく、というのです。冷蔵庫の棚はそこに何を置くかを想定した上で設計されていますが、妻の意識にはそういう決められたしまい方はなじまないようです。自分はその逆。本は大きさごとに並んでいてほしいし、想定されたように使うのが合理的だと思っています。 そういう自分が妻と暮らして、人にはそれぞれいろいろな考え方・感じ方があるのだと実感しました。 考え方が正しいというのはありですが、感じ方が正しい・正しくないというのは、ないはずですね。お互いを受け入れながら、生きていくのが大事なことだと思います。

影響を受けていると・・・

ええ、もちろん。昔、かみさんが世話になったことのある共同体の住環境の改善に縁があって携わるようになりました。そこでは現代社会が見失っている部分を逆にとても大切にしています。 「見失っている」といいましたが、見失っていること自体、誰もが気づくわけではありません。かみさんとのかかわり合いのなかで、私もそういう部分に徐々に気がつくようになりました。 住宅を設計する際、例えば写真に写る「見え方」の部分ももちろん大事ですが、あまり多くの人が気づかない部分に大事なものがあったりします。ボクはそういう「見えない部分」も大切にしたいと思っています。
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