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正しい住宅購入法「街が変わって暮らしにくくなる」問題とは

北海道住宅新聞社編集部 栗原 | 家づくりの基本 | 記者の目 | 2009.05.21

 「正しい住宅購入法 10年後に後悔する7つの理由」の7番目は「街が変わって暮らしにくくなる」です。何十年も満足できる性能やデザインの家を手に入れたとしても、周辺の街がどんどん変わってしまって暮らしにくい環境になることも考えられます。札幌圏の場合はどんな土地を選ぶべきか、専門家にアドバイスをいただきました。

 技術力とデザイン力のある住宅会社で耐久性と快適性に優れる住宅を建設した場合、適切な維持管理を重ねれば100年以上住宅を快適に使い続けることも難しくありません。
 一方、北海道の人口は、平成20年で約550万人ですが50年後には310万人にまで減少するという予測もあります。人口減少が激しくなることが予測される過疎化進行地域を始め、ほとんどの地域で街の様子が変わっていくでしょう。
 たとえば商店街や学校、公共交通機関がなくなるかもしれません。現状では買い物や通学・通勤などが便利なエリアも、あと数十年で不便なエリアになってしまうかもしれません。
 町の財政が困窮し、除雪などの公的サービスが悪化するかもしれません。自分が将来、在宅で介護を受けることができないエリアもあるかもしれません。家を建てるなら、現在の周辺環境だけで判断するのではなく、この先街がどう変わっていくのか、多少なりとも予測するために情報収集をする必要があります。もちろん不動産としての価値がなるべく落ちないエリアを探すことで、将来売却する場合も有利になるでしょう。
 どんな土地を選べばよいか、自分の経験と感覚に頼り、インターネットや情報誌などで物件を検索するのも結構ですが、何十年もその地域の不動産流通の実情や相場、利便性などの状況を見続けてきた「まちの不動産屋さん」の話を聞いてみると、思わぬ「深い話」が聞けるかもしれません。
 

話題のエリアは要注意
札幌宅商(株) 本店営業部 河邊 正哲(かわべ まさあき)さん

tadashii07-01.jpg 札幌はある程度市街地開発は終わっています。すでに180万人が住んでいて、さらに流入が続いている地域です。そういう意味で、ある特定のエリアが急に発展し、地価が高くなったりする可能性は低いと思います。
 なお不動産会社は「10年後この地域は新幹線の駅ができるから値上がりする」などというように、確実とはいえない話で不動産を売ってはならないことをお断りしておきます。
 札幌の場合、これまではいくつものニュータウンが生まれました。たとえばもみじ台などは今ではシニア世代の方々が圧倒的多数を占める地域になりました。藤野・清田・福住などいくつかのエリアでは大手開発業者による大規模な宅地開発と宣伝・分譲により急激に発展、地価も上昇したエリアがあります。藤野などは価格が暴落したのではなく、やっと平常な価格に落ち着いたのだと思います。住民の年代分布が偏ることや、価格が変動しやすいという意味では大規模分譲地での土地の取得はよく考えた方が良いとも言えます。話題のエリアは話題性が終焉するとともに相場が下がる場合があります。
 

エリアにこだわらない札幌市民


 札幌で住宅地を探す場合、お客さんが自ら土地周辺を見て利便性や生活環境、印象などで決めてもさほど支障はないと思います。札幌は他の道内市町村に比べ10年後20年後になっても大きくは変化しないだろうと思われるからです。ただしショッピングセンターなどは急に無くなったりということはあるかもしれません。地下鉄沿線やJR駅付近はもちろん地価も高い傾向にあります。
 一部の区に対して「治安が悪い」というあまり根拠のない印象を持たれている方もいらっしゃいますが、その区にも数十万人の人々が暮らしていますし、実際その区内の地価が他よりも安いと言えるほどではありません。
 むしろ札幌の人は、住みたいエリアという面で驚くほどこだわりがない人が多いようです。実家や職場の近く、という希望を持つ人もいますが、全く関係ないと思っている方も少なくありません。
 土地探しをする場合、札幌ではほとんどの売り物件で土地に建物が付いています。最近は収入水準が下がってきているのでむしろ中古住宅の購入を希望される方が増えています。一定の修繕やリフォームは終わってから売りに出されている物件がほとんどですし、新築に近い感覚で安い物件が買えると感じておられる方が多いようです。
 

ネットでは見つけられない掘り出しモノ


 最近はインターネットで物件さがし、が当たり前のようになっています。どの不動産屋さんに行っても同じ物件情報がありますし、インターネットでも見ることができます。
 不動産の営業担当者は、それぞれ物件探しをしているお客様を抱えています。内容の良い物件や、売主さんが大至急現金化したいので値引きするといった物件に関しては、条件が合いそうな顧客にまず情報をお伝えします。そこで即決することもかなりあるのです。
 
Profile-----
1971年創業以来、不動産会社にありがちな「個人の営業力に頼る」営業手法ではなく、「組織で頑張る」という意識を持って、売りっぱなし・貸しっ放しにはしないというモットーで業務を行っている。土地や建物の賃貸・売買・管理などが主な業務。
問い合わせは011-822-0115 http://www.sapporotakusho.co.jp/index.html 

  


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