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2017年07月29日(09:23)

創業者:代表取締役会長、後継者:代表取締役社長-のダブル代表体制は機能しない

創業社長が後継者にバトンを渡し、会長に就任する。非常に多い事業承継のパターンです。その際、代表権は誰が持つか。社長も会長も代表権を持つケースが多いのですが、うまく機能している例をほとんど知りません。
創業社長は会長に退いても経営に口を出す。後継社長は全権を持っているにもかかわらず、それまでのナンバー2のポジションと何ら変わらない。
当然ですよね。創業者が筆頭株主でかつ代表権を持っていれば、後継社長の発言権が会長に及ばないのは当然です。

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かくいう弊社も、代表取締役会長・代表取締役社長の時期がありました。何年あったかは忘れました(笑)。
未来へ向けた重要事項の決定で常に意見が分かれる。何度も何度も意見が異なると、だんだんイヤになってきます。代表権を持った社長にもかかわらず、「オーナーのいうとおりにしたら株の価値が下がるけどわかってんのかな」くらいのさめた気分になったことをよく覚えています。

社長を辞めたら代表権を返上したほうが良い
 
創業者が社長を譲ったら、代表権を手放すほうが良いです。後継者に経営を委ね、どうもうまくいかないようなら筆頭株主として株主総会を開き、社長を降格させればいいのですから。
息子さんを後継の社長に据えて、その後社長を解任した大先輩の経営者がいます。「スゴいことやるな」と当時は思いましたが、今になるとその方法がベストかもな、と思います。いや、解任することがベストという意味ではなく、オーナーとして社長を監視する方がいい、という意味です。

ちなみに再びボクの話ですが、1人代表になってからは背負う責任の重さに、ようやく父を尊敬する気持ちが生まれました。ありがたいことに、父は口を出さなくなりました。感謝しています。

先代社長のアドバイスは必ず生きる
 
それでも、重要案件については相談します。先日、父が代表を辞めてからはじめて、ある事業について「オレは反対だ」と言われました。それでもボクはその事業を推進しましたが、反対されたことも脳裏に焼き付いており、ある場面で「ここで見栄を張るのは間違い。株主の利益を毀損(きそん)しかねないし、社員にも迷惑をかける」と考えを修正したのは、父の反対があったからです。たとえ意見が異なっても、反対意見も重要だと思いました。

うちのような小さな会社の場合、ふだんは経営方針と株主の利益を分けて考えることなどないですが、難しい判断の場面では「株主の利益にかなっているか」を考えることは、代表取締役として大切だと思いました。それこそが創業オーナーの意志を継ぐ後継社長の役割のやるべきことかなと。

だから、創業者の皆さん、社長を譲るときは2人で代表権を持たないほうが良いです。社長引退後しばらくは筆頭株主として社長の経営を見守り、安心できたら株式を譲渡するという2段階も検討してみてください。
※融資を受ける都合で創業者が代表権を持つ必要がある場合もありますので、全部がダメだといっているわけではありません。社長を譲ったらオーナーとして見守ってください、といいたいのです。

カテゴリ:ひと |

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編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ53歳。血液型O型.大学4年、専門学校に通う娘たち、高校3年の息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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