2015年06月20日(17:38)

北海道ビルダーズ協会へのエール

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北海道のビルダーや設計事務所200社とそれを支える会社90社ほどが参加して一般社団法人北海道ビルダーズ協会が設立されました。
設立総会と祝賀会が6月18日(木)に開かれたので、ボクは祝賀会に出席しました。

北海道の有力ビルダーが集まる、とても華やかな会になりました。
祝賀会の最初は国や北海道、札幌市などからの祝辞が続きました。行政もこの団体に期待していることが伝わります。
乾杯、そして祝宴。

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30分ほど経ってから、室蘭工業大学名誉教授で、新住協代表の鎌田紀彦先生が祝辞に立ちました。

鎌田先生の話は、いつもの毒舌でした。まあ、文字に起こすといろいろ障害もあるので、白井の判断で差し障りない部分のみ紹介します。その内容を広く知ってほしいと思ったからです。
先生の話はこんな感じだったと思います。

工務店、地場企業の団体なら歓迎だ。
1977年(昭和52年)に北海道にきて、暖かい家を造る構法を開発し、北海道庁に提案したら相手にされなかった。そこで自分で団体を作った(いまの新住協です)。
自分は設計が好きで、自分の設計した住宅を日本に100万戸造ることが夢だった。この夢は、暖かい省エネ住宅を造るというかたちで実現されようとしている。
しかしこれで終わった訳ではない。エネルギーコストが上がるなか、もっと省エネな住宅を建てなければならない。現基準の半分で済むQ1.0住宅が必要になってきている。
数年前、新住協(新木造住宅技術研究協議会)の会員工務店に、5年後には全棟標準でQ1.0住宅をやろうと檄を飛ばしたが、それは実現していない。
それ目指して頑張れ。

話の合間に、当日の来賓である札幌市には札幌版次世代基準のことを、国には省エネ基準のことをチクリと語ったり、北大教授だった荒谷登先生が150mm断熱を主張したのに対し、自身が100mm断熱で良いと主張したことをちょっと反省したと懺悔したり。

最初ざわついていた会場が、最後は講演を聴くように静まりました。
ボクが思ったのは、来賓が建前しか話さないこのような席で、ホンネでエールを送るそのブレない語り口が、鎌田先生らしく、ボクには心に響くエールでした。

カテゴリ:ひと |

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PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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