2015年03月04日(19:09)
太陽光発電が進まない札幌で・・・
北海道において太陽光発電は十勝地方を中心に根室・釧路地方、オホーツク地方などに集中して施設が建設されています。
札幌はというと土地がないこともありますが、住宅の屋根につけるケースも少ない。
その理由は、たぶん、もっとも稼ぐのが春だとわかっても、冬の寒いときに電気が作れない(雪をかぶってしまう)のが残念、という気持ちが強いと思います。
ただ、もうひとつ問題があります。
札幌は圧倒的にM型無落雪というフラット系屋根が多く、そこにのせるとなると架台を置いて発電パネルを30℃くらいの角度で載せるか(このタイプはときどき見かけますよね)、もしくは屋根に平置きすることになります。
冬の発電が少ないことも残念ですが、屋根板金の上に取りつけるという方法になることから、漏水の心配があります。また、最近のバクダン低気圧の風であおられ、道北ではパネルがめくれてしまった例もあると聞きます。
そんなこんなのなか、昨日、M型無落雪屋根を太陽光発電パネルで葺く、という新しい試みの実証現場見学会が開かれました。
M型無落雪屋根は普通、トタン(板金)で葺かれています。その板金にかえて屋根材として発電パネルを設置するのです。
1月上旬に設置して、データ取りが進んでいます。昨日の見学会は,建築の専門家に現場を見てもらい、厳しい意見をもらうという趣旨でした。
集まった皆さんは、どんな印象を持ったのでしょうか?
発売はまだ先になります。メーカーさんも発売元も、実験に協力している札幌の板金工事店さんも、しっかり見極めてから次に進みたいと考えているようです。
白井的には、連続して新技術の取材になっております。
コメント
本記事につきまして、当社も屋根工事業PV事業を営んでおり非常に興味深く拝見しました。今回研究の中で、施工上問題点を解決する手段の研究としては大いに意味があると思いますが、2000年くらいから急成長した建材一体化PVパネルがどうして今淘汰されてしまったのかという事、つまり、1.法律(特に税法上の固定資産の問題)と2.防火(不燃材としてパネルが認定されなければ屋根材として使用出来ない)3.コストパフォーマンス4.雨仕舞い(今回の研究)の全てがかみ合わないと市場性はないと思います。せっかく研究に水を差してしまい申し訳ありませんが1.2.の影響が大きいと思います。
梨木 仁(2015-03-05T07:20)
梨木さん、はじめまして。
コメントありがとうございます。
なるほど。そういう点からの検証も必要でしょうね。
多角的に見ることが記事の上では重要になります。
確かに、以前あった、屋根材一体型は消えましたね。
白井康永(2015-03-05T07:56)