2015年01月21日(09:55)

佐賀県知事選挙とフランスの370万人デモ

昨夜からの日本人人質事件報道などを見ても、世の中の変化が目に見えるようになったので、ボクも殻を破り、ちょっと踏み込んだテーマを扱ってみました。
このブログは1週間前に書いて、何となくアップしなかったものですが、やっぱり公開します(^_^)。

10,11,12日は1月最初の連休でしたね。
この連休に、自分にとってはかなり驚いた政治的な出来事がありました。
いずれも北海道からは遠い地で起きたことです。
1つは、佐賀県知事選挙、もうひとつはフランスの370万人と伝えられるデモです。
 
九州の佐賀県知事選挙:
県自体が(やや)地味なことと、北海道からは遠く離れているため、関心のある人は少ないと思います。
じつは自分、選挙に敗れた前武雄(たけお)市長の樋渡啓祐氏の話を北海道内の集会で聞いたことがあり、また武雄市を訪れたことがあります。そんな北海道人はあまりいないでしょう。
 
が、今回注目したのはナマの樋渡氏を知っているからではありません。
かなり個性的な樋渡氏を自民党本部が全面支援したからです。
樋渡氏の市長時代の実績で有名なことは3つあると思います。
その1:自治体病院の民間委譲(医療問題に切り込む)
その2:市の公式Webをフェイスブックに一本化(SNS活用でまちおこし)
その3:図書館運営をTSUTAYAにゆだねる(選択と集中)

2015_0121takeo.jpg〈武雄温泉の入口です〉

ひょっとすると日本で一番有名な市長だったかもしれません。決断する首長ですから、反体制側からは批判が出て当然。今回の県知事選挙は、ついに足をすくわれた感じですが、そんな政治家を自民党は公認し、全面支援していました。
そのことにかなり驚きました。
 
ちなみに武雄市は、九州では温泉地として有名な場所ですが、それ以外の観光資源は特にないし、有名な物産があるわけでもない、ごく普通の、すなわち目立たない自治体です。
樋渡氏のことをネットで批判する勢力がすごいたくさんいることを、今回初めて知りました。
 

もうひとつはフランスの370万人のデモ:
報道機関が襲撃されたことがきっかけで、思想や信教、すなわちひとりひとりの自由が脅かされる可能性がある。そう考え行動したフランス人が370万人いたのです。フランスの人口は6100万人だそうですから人口の6%、国民10数人に1人はデモに参加したのです。
現代に続く世界の枠組みを決めた「フランス革命(18世紀の出来事だそうです)」を現代に見た思いがしました。
フランス人にとって「自由」は、命に代えても守るべきもっとも大切な生き方であることが改めてわかりました。

〈ベルばらの動画を貼ってみましたが、ベルばらの世界とフランス人の信念は、だいぶ違う気がするな〉
 
同じような襲撃事件が日本で起きたらどうでしょうか。
過去には朝日新聞の支局が襲撃される事件もありましたね。
さしずめ日本なら、報道機関はテロ非難一色、それ以外の声を無視。そのうち新しいニュースに飛びつく。この間、国民は普通に生活を送るでしょう。
「自由が脅かされる可能性がある」という考えは、ボクも含めほとんどの人が持たないと思います。
では日本人が大きな万人規模で行動する場合はどんな場面でしょうか。
ロンドンオリンピックメダリストの銀座パレード:50万人。だったそうです。
 
なお、イスラム国が人質を取って他国をゆすった過去の事件において、アメリカとイギリスは身代金を出さず人質死亡。一方フランスは身代金を出して解放されたとテレビが報じていました。
フランス人が何よりも自由を尊重するという今回のデモと照らして考えると、人質解放を選択する政府の姿勢がわかる気がします。それは、フランスにとってテロに屈したとかそういうこと以前に、個人の自由が尊重されるからでしょうね。
違うかな???
 
ま、ヘタな政治談義もこのへんで終わります。
 
追記:
フランス人のいちばん大切なものが「自由」だとしたら、日本人は何でしょうか。
「和」ですねきっと。
和をもって貴しとなす。
日本が生んだ7世紀の天才、聖徳太子が「調和」を唱えた憲法を作りましたが、そのころ「和」があったのかどうかはともかく、ボクたちが子どものころから「和」が大切だと教えられてきたことは確かです。

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PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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