2014年12月

2014年12月30日(18:42)

熱源・電化からガス・灯油へ、トリプルガラスサッシ普及へ。 2014年締めくくり

今年も一年、お立ち寄りいただき、ありがとうございます。

さて、恒例とはイマイチ言えませんが、ブログの年間アクセスランキングを見てみました。
今年はハッキリ時代を現しているようです。

トップアクセスはこれ。
オール電化住宅で灯油ストーブ
https://www.iesu.co.jp/column/2013/05/19081348.html
2013年5月アップのブログで、昨年も公開半年で2位につけました。
オール電化住宅を建てたオーナーにはいま、いろいろな気持ちが渦巻いていると思います。で、値上げ対策としていまできることは、そう多くありません。
今年行われた2度目の値上げで、エアコンを補助暖房に使うという方法も効果は?マークになりました。いまできることは,やはりこの記事で書いた灯油ストーブになると思います。今年は、灯油タンクも設置し、壁に穴を開けてFFストーブをつけた人も出てきています。新築については、札幌圏は都市ガスで決まり、そのほかの地域は、徐々に灯油に流れそうです。電気とLPガスを使うハイブリッドシステムも検討していますね。

2位はこれ。
YKK APの新しいトリプルガラスサッシ APW430
https://www.iesu.co.jp/column/2014/02/13133011.html
今年はトリプルガラスサッシで幕を開け、最後まで話題をさらいました。新築では徐々に標準化が進んでいます。個人的にもトリプルガラスサッシの普及はうれしいです。
10年以上前に「これからの北海道の住宅は壁150㎜相当の断熱とトリプルガラスサッシが標準仕様になるべき」と考え、自宅はそれを実践してみました。10年以上かかりましたが、ようやく時代が追いつきそうです(笑)。
2014_0212mado.jpg

3位はなんと去年と同じ記事。
北海道・東北に適した暖房器・熱源は何か
https://www.iesu.co.jp/column/2013/03/08174648.html
電気がさらに値上げになり、一方灯油が値下がりしてきました。灯油陣営の戦略もあるでしょうが、90円/Lを上限に価格が動くなら、やはり灯油は北海道・東北にとって有力な選択肢であることは間違いありません。

4位は体験記事。
IHクッキングヒーター交換記
https://www.iesu.co.jp/column/2014/02/02180744.html
ハウツー記事は滞在時間が長いですが、この記事だけ読んでボクのコラムを去って行く方も多いです。個人的にもこの記事は気に入っています。

5位は少々驚きと「なるほど」の記事です。
寒冷地での太陽光発電
https://www.iesu.co.jp/column/2009/02/18173831.html
この記事は昨年のアクセス1位記事です。2009年の記事ですが、バリバリ現役。ただ、今年に入り、買い取り価格の低下などにより太陽光発電に対する期待の縮小が起きたようです。日本の大手家電メーカーは、今年秋の展示会で太陽光発電の展示を大幅に縮小しました。今年は、住宅の屋根に載せる太陽光発電にとって、転換点となる1年だったようです。アクセス数は昨年の半分。

今年もお世話になりました。
皆さまよいお年をお迎えください。

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2014年12月22日(19:20)

ワクワクする新しい冊子

2014_1222dandan.jpg年末になり、お手伝いしている広報誌やホームページコンテンツの仕上げが迫っております。
そのうちのひとつに、温水暖房の工事店を中心に組織する「北暖協(ほくだんきょう)」が、新たにエンドユーザー向けに出版する広報誌があります。
今年7月から毎月1回、担当委員が集まってミーティングを重ね、方向を決めてきました。エンドユーザーに渡して役に立つ、かつ、斬新で目を引く冊子。最後までめくると、しっかり北暖協のPRにもなっている。

ボクは制作のお手伝いをしながら、ワクワクしました。
まだ発刊前なので公開することができず残念です。
つくり手の情熱は、しっかりと冊子に伝えることができたと思います。

来年1月中旬に発行予定。発行後はホームページからダウンロードして読んでいただくこともできます。

ちなみに同会には、独自編集した住宅用暖房設備に技術テキストもあります。
http://hokudankyou.com/

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2014年12月19日(11:52)

ジョギング(運動)前後の血圧と脈拍

12月に入って路面が凍り、自転車通勤ができなくなり、屋外のジョギングも腰を痛めた3月以降、故障が怖くなってきたので、室内走りを始めてみました。
札幌市には健康づくりセンターという施設が数ヵ所あり、1回390円で利用できて、なかなか良いのです。
室内をウォーキングしたりジョギングするランニングデッキがあるほか、エアロバイクやランニングマシン(トレッドミル)、ウエイトトレーニングのマシンもあります。

2014_1219shoe.jpg

ボクはトレッドミルとランニングデッキを使ってみました。
トレッドミルというのは、ベルトが設定されたスピードに合わせて自動で動き、その上を走るという仕組み。ハムスターのような状態です。坂道をつくるマシンもあります。
走り終えてマシンを降りると、なんかふらつきます。地面が動く感覚にまだぜんぜん慣れません。故障はでないけど最初は筋肉痛でまくり。
一方のランニングデッキは、1周100mというタイトコーナーを回り続ける感じで、こちらはようやく慣れてきました。床をよく見ると、コンクリートの上に弾力性のあるクッション材が貼ってあってアスファルト路面よりはねるので、脚力がついた錯覚に陥ります。

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そして先日、運動前と運動直後、そして運動後数分の血圧と脈拍を測定してみたのです。施設にはたくさんの血圧計があります。そしてどこもあいています。
ボクは薬を飲んで血圧を下げていますが、処方通りに飲まないのでギリギリ正常値をはみ出すくらいの値です。
運動前は、いつものように正常値をはみ出し、142/94mmHg、脈拍72でした。
これが運動直後にどうなるか。ボクは漠然と"脈拍はもちろん、血圧も上がるんだろうな"と思っていました。
ところが、血圧は上がらず、むしろ下がるのです。138/86とかでした。念のため、昨日も運動前後で血圧を測りましたが、やはり運動後のほうが血圧が下がります。
室内での運動ということで身体はすぐに温まり、血管も広がりやすいのか。
いずれにしても高血圧のリスクはなさそうです。

さて脈拍ですが、こちらも予想よりは低め。
運動前は数日前は72でしたが、昨日は59。けっこう違いますね。30分走った直後は120ほどありましたが、その後息が切れるまで合計で1時間走って、そのウォーキングとストレッチを3~5分ほどしてから測ると、100ほどに下がります。
脈拍は意外にはやく収まるようです。測定時の呼吸は、120のときは少しはずむ感じ、100のときは普通でした。

いい歳になってくると、ボクのように高血圧で薬を飲む人も多いと思います。安静時のほかに運動前後の血圧を測ってみるとおもしろい結果になるかも。

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2014年12月15日(19:05)

断熱ヲタクのつぶやき 断熱リフォームをできるだけ安い価格で!

前回は、新築の話をしましたが、リフォームで暖かい家をつくることができるか!?
できます。どんなに古い30年以上前の家でも、構造さえしっかりしていれば、耐震改修をしたうえで断熱によって暖かい家にすることはできます。
ただ、それにはかなりのお金がかかるという現実もあります。
いちど屋根や壁を取り払い、建物を柱と梁だけの裸状態にした上でそこから工事をやり直す「フルリフォーム」と呼ばれる工事が必要になり、それには最低でも800万円以上がかかります。

ボクはこの問題を何としたいと思ってきました。
「100万円から300万円で断熱性能の引き上げが可能にならないか?」
新築と同じような暖かさでなくても、暖房が効いて快適に暮らせる家にできないだろうか!?
断熱リフォームの協議会「あったかリフォーム倶楽部」事務局を引き受けてから、ずっとこのことを思い続けています。
そして今年、あったかリフォーム倶楽部の幹部メンバーに、数年来考えていたこの思いを話してみました。
そうしたら、
「いいね。やってみよう」
ということになったのです。

ここから話が急展開しました。
100万円でできる工事と、それによってどのくらい暖かくなるか。
300万円でできる工事なら、どこまでできるのか。
そんな話を、設計事務所やリフォーム店とここまでやってきました。

そして、今そのまとめをしています。
結論だけ言うと、100万円で暖かく改修することは可能です。

このことを多くの市民に知ってもらいたいし、
建築業者の皆さんにも挑戦してもらいたいと思っています。

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写真は、先日開いた断熱リフォームの座談会。
蔵を再生したカフェ・マールの店頭でのshot !

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2014年12月13日(16:03)

施工力が伴わない工事では、本当に暖かい家はできない 断熱ヲタクのつぶやき

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〈ていねいな施工ですが、これでは気密層が連続しません。気密シートが薄いので、破れやすい欠点もあります。残念な施工です〉
 
断熱住宅の価値は、寒さから身を守ることだと思います。ボクら寒冷地に住む者にとって、断熱住宅のいちばん大切なところは、暑さを防ぐことではない。寒さから身を守る。これはまず、ハッキリと確認しておきたいところです。
もうひとつ確認しておきたいのは、断熱住宅はしっかりした施工力が伴わないとまるでダメな住宅になる、という点です。断熱性能を高めるために気密性が必要。別にボクたちは密閉空間を愛しているわけでも、ポリフィルムが好きなわけでも、潜水艦にあこがれているわけでもありません。誤解のないように。
 
20年前までは、断熱(もちろん気密性が伴っている住宅)によって暖房がよく効くようになり、「あぁ高断熱・高気密住宅って本当に暖かいんだね」と住み手はみんな感謝しました。
断熱によって暖房がよく効くこと。これは素晴らしい効能でした。
ところが、もうこれだけでは満足できなくなりつつあるのが現代ではないでしょうか。
断熱住宅は確かに暖かい。暖房費も割安になる。しかし、もうちょっと「断熱したことの実感」がほしい。
断熱によって暖房なしでも15℃程度は維持できる。つまり断熱が暖房の代わりになる。これからはそんな断熱が求められつつあるように感じます。
 
これは理屈や計算ではなく、時代の気分ではないかと。
 
 
わが家は熱損失係数=Q値で1.3W程度の断熱性能です。真冬でもちっとも寒くないトリプルガラスの木製サッシは、断熱のありがたみを体感させてくれますが、この程度の住宅性能では、断熱は暖房の替わりにはなりません。ボク的には、1.3Wという断熱性能は20年前の断熱住宅のグループに属していると思います。断熱するならもっと上を。それがこれからの断熱住宅ではないかと、30年近くこのことを追いかけてきたボクは思います。

カテゴリ:ie家 |

2014年12月05日(17:45)

日本をおかしくしている法律のひとつが個人情報保護法だと思う

この法律が施行されてから、日本がおかしくなってきたと感じる人はボクだけでしょうか。
平成15年にできたこの法律は、個人情報を保護しますよ、という内容です。
個人情報とは、「生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの」と規定されています。

この法律ができて以降、「Pマーク」なる制度が出てきました。個人情報保護の体制を整備している事業者を認定する制度だそうです。インターネットでもけっこう目にします。
"当社はお客様の個人情報をみだりに流出させたりしませんよ"という意図が感じられます。

この法律が施行されて以降、「本人確認」とかがずいぶんめんどうになっています。
先週、全国健康保険協会 北海道支部から、「保健師等による無料:特定保健指導のご案内」というA4判の書類が送られてきました。
今年実施した健康診断において、生活習慣の改善が必要な方へ、保健師さんが来て指導してくれるのだそうです。
その訪問日時を仮設定したので、こちら(当社)の都合が大丈夫かどうか教えてくださいという文面なのですが、「なお」と記載してこんなことが書かれています。

なお、対象となる方につきましては、原則、訪問が決まりましたらお伝えしております。

対象が誰なのか伝えず、面談の日程を問い合わせるって、子どものつかいじゃあるまいし。

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会社が金を支出して健康診断をしていますから、その結果に対して会社は知る権利を持っています。健診結果が会社にも送られてくるのは、その現れです。
じゃなぜ、誰が生活習慣の改善が必要な「健康サポートの対象」なのかを会社に伝えないのでしょうか???

こういうおかしなことが、個人情報保護法の施行後にたくさん出てきています。
法律ができたことで萎縮し、過度に自己規制をかけてしまう結果、非常に不便な世の中になってきました。いまや、市民団体の会員名簿を会員内で公開することも自己規制したり、果ては学級名簿をつくらない学校(クラス)まであるのです。

一方で、国は国民の個人情報を知りたいだけ調べることができます。例の特定秘密保護法が施行されれば、ちょっと気に入らない民間人を徹底的に調べ上げることが法的に認められることになります。
個人情報は、国に対しては保護されない。

益は少ないのが個人情報保護法ではないかと、ボクは思います。

カテゴリ:辛口 |

PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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