2014年07月15日(11:20)

蓄熱性と吸放湿性を旧荒谷邸から学ぶ

2014_0715_tagi01.jpg

35年前のパッシブハウスとして最近注目を集める旧荒谷邸(タギ邸)を2月に訪れたことをブログで紹介しました。
https://www.iesu.co.jp/column/2014/02/05185540.html
そのときに『夏は本当にカビくさくならないのか』ぜひ確認したいと思っていました。その機会がありました。
7月12日(土)、総勢13名でタギ邸を訪問。前回と同じく、タギさんと奥さまが迎えてくださいました。

雪がない時期なので、外回りをぐるりと見ることができました。そして室内へ。
旧荒谷邸(タギ邸)は、やはりカビくささがありませんでした。
冬暖かく、夏涼しいのは、250mmの外断熱と3層ガラスによって実現されており、そのこと自体に驚きはありません。

ただ、この家の気密性能がガス減衰法による測定で換気回数3回/h、強制換気設備なしで、燃費がいまの一般的住宅のおよそ1/3、冬の相対湿度40-50%、夏も冬も結露なしと聞けば、「どんなマジックを使っているのか?」と専門家ほどうなってしまいます。

2014_0715_tagi02.jpg

トリプルガラスサッシもセントラル換気もない時代に考えられた仕掛けに驚くと同時に、いまこそ取り入れるべき知恵もあると思うのです。
それはやっぱり、コンクリートブロックです。吸放湿性があり蓄熱効果のある建材。室内の熱を蓄えて温度変化を緩やかにすること。そして同じく湿度変化もおだやかにすること。その両方ができる建材が、住宅用建材としていま求められています。
ドイツも同じことを考えていることを昨年末のセミナーで知りました。ドイツは日干しレンガを使っているそうです。

室内にどのくらいの量を使ったら良いか、など今のところぜんぜんわかっておりません。タギ邸は構造そのものがコンクリートブロック造ですから、大量に使われていますが、木造ではそうはいかないのです。

カテゴリ:ie家 |

コメント

コメント

PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

月別アーカイブ