2014年3月

2014年03月31日(19:21)

島根県の山あいの集落訪問記1 物語の中の日本

先週後半の出張の整理もまだ終わっていません。
が、写真はあるので、少し紹介したいと思います。

ボクが訪れた先は、島根県雲南市という人口4万人のまちです。
岡山空港に降り立ち、そこからレンタカーで200km。岡山から広島方向(西)に向かい、高速を降りて一般道を日本海方向(北)に向かいました。
夜の峠越え。岡山空港からずっとガスで視界がわるく、くねくね道を上っていくと、道路の脇は明らかに残雪が...。この地域がいかに寒いかよくわかりました。3月下旬の残雪状況は、東北地方とほぼ同じ感じです。
夜11時ころに峠越え。すでに島根県に入っています。峠の道の駅でトイレに入り、そこからのドライブはすごいものがありました。
島根側は一気に標高を落としていきます。ループ橋とトンネル・橋の連続。山あいを走っているのですが道路は直線。一気に標高が落ちていくのがわかります。ちょっと開けたところにはでるのですが、しかし、里には出ません。そうこうしているうちに、2日間の宿を取った国民宿舎・清嵐荘に到着。空港に降り立ってから3時間がたっていました。

翌日はやや遅い始動。となりの集落とのことでしたが、その道も山越えのループ橋でした。
国道からひと山越すと、写真のような地形と集落があります。山あいの土地を耕作し、しかしほとんどは兼業農家とのこと。
どうでしょうか、最近の家はもれなく赤瓦がのっておりますが、草葺き屋根も残っている。時計が20~30年ほども巻き戻されたかのようなたたずまいです。

つづく

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カテゴリ:北海道・札幌 |

2014年03月29日(10:00)

家づくりで失敗しないためのセミナーを開催! @4月5日、小樽

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札幌のとなり町、小樽市は、北海道の商業都市として栄え、札幌を上回る人口を擁していました。今も古い建物が残り、来訪者に独特の情緒を楽しんでもらえる、歴史を楽しむ町でもあります。

しかし、言葉を換えれば、建物の耐震改修が進まない、断熱化による快適で省エネな暮らしが進んでいないともいえます。古い建物が多いことは、国の調査からも裏付けられており、 特に耐震基準が強化される前の1981年以前の建物が多く残っています。

4月5日(土)、地元の住宅会社、北美建(きたびけん)さんといっしょに、小樽市内で失敗しない家づくりのためのセミナーを開催することになりました。消費者が知っておくべきポイントについてボクが一時間ほど話をします。もちろんリフォームの話も。
会場は小樽運河沿いの歴史的建造物、小樽運河プラザ3番庫ギャラリー。
http://imaonline.jp/ud/venue/507399981e2ffa350e000001

ボクの仕事の目標は、誰もが快適で楽しい生活を送れる社会を作ること。そのためには、小樽市はずーっと関心があった町でした。今回、その小樽市でセミナーを開くことができる喜びでいっぱいです。

チラシを貼ります(クリックして拡大)。小樽観光をかねてぜひお立ち寄りください。会場は上の写真の倉庫建築です

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カテゴリ:ie家 |

2014年03月25日(15:36)

サービス付き高齢者向け住宅を最新の住宅技術で!!

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少し前の出張で、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を道南・長万部町で取材してきました。サ高住とは、賄いつきの下宿を思い浮かべればいいと思うのですが、靴を脱いで入るワンルーム賃貸で、食事サービスと安否確認などを行います。

このサ高住が、ゼロエネルギー仕様で昨年暮れに道南・長万部町に竣工しました。光熱費が3分の1、太陽光発電を搭載して、光熱費ゼロを目指しています。
先日のセミナーのように、断熱住宅は健康維持のためにかなり効果的である。特に高齢者の場合は、寒さによって血圧が急上昇すると脳梗塞につながる例があり、室内全空間が暖かい家は、病気予防にもなると言われています。
ところが、サ高住のような施設で室温や断熱性に配慮された建物は、北海道でもあまり多いとは言えません。ましてゼロエネなんて。

計画から建築までを請け負ったのは、八雲町の山野内建設・ノースランドホーム。最先端の技術と制度を活用して、次々とすごいことをやり続ける会社です。
建物はできたので、今度は生きがいをみんなで作れるといいね。野菜を作って販売。レストラン経営、お金をためて年に一度の旅行。そんな生活ができるといいね。施設長さんの志の高さも記憶に残る取材でした。

山野内さんとは、いっしょに昼食を食べながら、子供世代のこと、後継者のことなども雑談しました。

カテゴリ:ie家 |

2014年03月24日(19:38)

中学生という難しい時期

わが家からついに中学生がいなくなりました。4月からは大学生1人と高校生2人です。制服や教科書購入でバタバタとした3月末を迎えています。

振り返ると、中学生は、身体はだいぶ大きくなってきますが、心のほうは身体より成長がだいぶ遅れているのが普通です。小学時代とは違いますが、大人でないことだけはハッキリしています。そういう未熟な、いわば腫れ物をある程度親がコントロールして高校に入れてやるべきだろうと、ぼくは考えるようになりました。

高校生になると、悩みが自分に向いたりするようになります。これを自我の目覚めという。そう習った記憶があります。逆に言えば中学生は自我の目覚める前ですから、やはり親がコントロールすべき時期なのでしょう。

もちろん意見は千差万別ですし、成長速度も性格も人それぞれですが、ボクは自分と長女が高校受験に失敗したため、失敗の意味をよくわかっているつもりです。15歳の子は、高校受験で失敗すべきではない。これだけは言えます。
高校3年間で失敗の理由を探り、自分の3年間を意味ある時代にすることはかなり難しい。ひと言で言えば、15歳の子は、失敗を受け入れることができないのです。

では、志望校を下げて行く高校に愛着を持てるのか。
持てます。母校への愛着は、滑り止めだったか、志望校だったかとは関係なく、そこでどんな3年間を送るかで決まると思います。

とまあ、高校受験を終えて、ひとしきりぼやきたい気分の白井でした。

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歩みの速度は人それぞれ

カテゴリ:ひと |

2014年03月09日(16:37)

「北海道の家は長生きできる家だそうです」

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日本は世界でもっとも冬季の死亡率が高い国のひとつなのに、日本の中でいちばん寒い北海道が、日本の中で冬季の死亡率が低いのはなぜか。
世界的に見てもスウェーデンやノルウェー、フィンランドは北海道と同様に冬の死亡率が低く、地中海地方のポルトガルやスペインが高いのはなぜか。

北海道と同じ住環境が全国に普及したら、冬の死亡率を下げることができるのではないか。そういう視点が生まれています。
そして、健康や医療の行政をつかさどる厚生労働省を納得させるために、断熱住宅と冬の死亡率が関係していることを、医療の世界とと建築が一緒になって証明しようという動きが始まります。
国は「スマートウェルネス住宅」という言葉を使っていますが、要するに断熱住宅の経済的メリット、快適メリットに加え、健康維持メリットを立証資料という動きです。

昨日、3月8日(土)、札幌でシンポジウムが開かれ、活動の中心にいる一般社団法人健康・省エネ住宅を推進する国民会議の上原裕之理事長が「北海道の住生活の解明を全国が待っている。ぜひ、北海道の住生活のさらなる改善のために、調査を進めてほしい」とげきを飛ばしました。

このシンポを聞きながら、ボクはいろいろなことを考えていました。断熱住宅が健康にいいことは住んでいるボクたちが体感している。そしてそのことが、医療費・介護保険料の削減につながるなら、ボクたちのやってきたことはもっと評価されていい。高齢化の問題と深く関わっており、断熱住宅は高齢者福祉そのものでもある、といえるかもしれない。
が、しかし。
その証明は、徹底的にやる必要があるのだろうか? ある程度確からしいとわかった段階で政策を動かした方が、効率的なのではないかと。逆に言えば、建築の世界に対する世間の信頼はあまり高くないのかなあと。
もうひとつ。燃料費高騰によって、断熱した上で全室暖房を維持しない、換気をミニマムにして暮らすという動きが出てきている。そうすると、省エネは実現するが快適性と健康維持効果が若干下がる。そういう問題に直面しているエネルギー依存型の寒冷地・北海道としては、やや複雑な気持ちもある。

全国ニュースで「北海道の家は長生きできる家だそうです」と取り上げられれば、北海道の住宅改善が一気に進んだりして・・。

皆さんはどう考えますか?

カテゴリ:ie家 |

2014年03月08日(10:48)

腰痛、高校受験、健康・省エネシンポ-この1週間

先週末、ちょうど1週間前の3月1日(土)朝のジョギング中に腰を痛めてしまい、つらい数日を過ごしました。ぎっくり腰ではないのですが、腰が伸びなくて、とにかくひどく痛い。ここまでの痛みは初めてです。整骨院に行ったおかげか、火曜日には何とか動けるようになり、仕事をほぼ予定通り進めました。以後、気をつけます。

今週は、北海道内の公立高校の入試がありました。わが家も3番目の息子が受験しました。
3人の高校入試と1人の大学入試を終えて、高校入試は親がわが子を導きながら受験に望むものだということがわかりました。そして、今さらのようにわが両親のありがたさ、苦労を知ったのです。

さて今日は、午後から断熱住宅が健康にいい影響がある、ということを医学的見地からも検証していこうというセミナーがあり、取材に行ってきます。
直前のアナウンスですが、興味ある方は、15時30分までに札幌・かでる2.7 710室に来てみてください。たぶん当日受付もOKです。
「健康・省エネシンポジウムin札幌」という題名で入場無料です。

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カテゴリ:日記 |

2014年03月03日(16:58)

あったかリフォーム大工セミナー

白井が事務局を預かっているあったかリフォーム倶楽部(北海道住宅高性能リフォーム普及支援協議会)が、3月17日(月)に
あったかリフォーム大工セミナー
を開催します。

断熱リフォームの施工現場は、新築と異なり毎回状況が違います。施工性も良くない場合が多く、応用技術が求められる場面も少なくないと思います。
このセミナーは、広い会場に模型を持ち込み、ポイントになる取り合い部の納まりをその場で実演しながら、毎回状況が違うリフォーム現場での納めを想定し、参加者といっしょに主に気密の施工法を確認します。
対象は大工さん向け! ぜひこの機会に断熱リフォームの施工を習得してください。

○日 時 3月17日(月)14時~16時
○場 所 手稲コミュニティセンター 1階体育館
(札幌市手稲区手稲本町3条1丁目3-41)
○内 容 リフォームでの気密・断熱工事、納まりの実演.講師:高杉昇(当会幹事・技術委員)
○参加費 1人あたり:会員2,000円、会員以外3,000円
○定 員 15名.定員に達した時点で〆切

申込書はこちらからダウンロードしてください。
http://www.hsc.or.jp/rifoumu/oshirase.html

カテゴリ:ie家 |

PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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