2013年11月25日(19:05)

木造住宅が熱を蓄えられると、すごいことになる

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木造住宅がコンクリート住宅のように安定した温度を手にすることができるとしたら、これは画期的なことです。
木造は、どんなに断熱性能が高くても、室内に多くの熱があると30℃を超し、熱源がなくなると冷えます。
コンクリート住宅に外断熱をすると、熱が多くても室温はほとんど上昇せず、熱源がなくなってもほとんど冷えません。

木造でこんな安定した温度を実現するのがPCM蓄熱材と呼ばれる未来の建材です。ボクの知っているところでは、日本やドイツで開発が進んでおり、実験ベースとしてはどちらの国でも採用されています。
そのPCM蓄熱材を室内の塗り壁材料として発売するセミナーが、先週金曜日11月22日に札幌で開かれました。
開発者の石戸谷裕二さんが講演し、そのあとに塗り壁の実演が行われました。商品名は「e-プラスター」となるそうです。
ボクは興味津々です。ずっと前からこの建材にものすごく興味があります。
ちょうど隣の席に岩手県から見学に駆けつけた方もおり、来年1月に施工するという帯広の方も交えて、いろいろ意見交換しました。

室内の壁に塗り壁として施工すると、温度がすごく安定するほか、暖房費を20%程度削減できるというデータもあります。
かなり夢のような話しです。

塗り壁の実演を見ていたボクは、ふとあることに気がつきました。
日本の住宅の中で、室内に塗り壁を施工する住宅はいったいどのくらいあるのか。1%でしょうかねぇ。で、そのうちの10%がe-プラスターを使ったとして、新築の0.1%にすぎないのです。
北海道の新築戸建ては、少々乱暴ですが1年間で一万戸。そうすると、e-プラスターの家は10戸。もうちょっと増えたとしても、500戸、5%に達するのは難しいと思うのです。
PCM蓄熱材を住宅に施工する方法としては、ほかの選択肢もあっていいのではないか。例えばパネル製品とかタイル状製品とか。コンクリートの10倍近い蓄熱能力があるそうですから、やればやっただけ効果ありです。

まあ、ボクの妄想ですが..

カテゴリ:ie家 |

コメント

こんな商品を待っていました。すぐに使いたいです。来春、竣工の工事で試しに使いたいです。ご指導をお願いします。

紺野建設㈱ 紺野 宏(2013-11-27T18:03)

石戸谷先生に確認しておきますね。

白井康永(2013-11-27T19:04)

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PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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