2013年01月29日(17:45)

日本人の魚離れ、について

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〈さばいたのはソイ.白身のお魚です〉
 
ボクが育った環境は、明治生まれのおじいちゃんとおばあちゃんが同居し、6人家族でした。当時、お肉は高級品で、『安いから魚』でした。祖父母がいたことも影響していたかもしれませんが、肉よりは魚の家でした。
 
嫌いな魚もありましたし、加工法も例えば煮付けは苦手でした。でも不思議なもので、大人になって好きになった魚、逆に大好きだったのがさほどほしくなくなった魚もあります。
前者がニシン、イワシ、後者がシャケ、サンマです。
 
今週の日曜、るるる♪キッチンガーデンくらぶで魚料理を中心にした料理教室を開き、生まれて初めて魚を1匹さばきました。
同じテーブルを囲むことになった方が鮮魚のおろしをされているそうで、いわく、ものすごいスピードで魚離れが進んでいるのだそうです。
ぼくは、もうすぐ50歳。年齢的なこともあるし、育った環境からも魚は好きです。しかし、世の中は魚離れ。そしてなぜ魚離れが進んでいるか、よくわかりました。
 
魚を買ったら、何らかの加工をしなければなりません。しかし、ボクらより下の世代の主婦は当たり前に魚をさばけない。
それでも魚が食べたければ、スーパーで加工済の魚を買うしかないが、それは肉より高いのです。
 
ボクが子どものころ:肉>魚 で魚が安かった
いま:魚>肉 で肉が安く、しかも加工・下調理する必要がほとんどない
これは、どうがんばっても売れないな。
 
でも買ってもらう方法はあると思いました。
食材に関心をもっている層に、「魚って簡単にさばけるよ」ってことを体験してもらうこと。
子どもたちに魚のおいしさを体験してもらうこと。
 
黙って店頭に並べても売れないけど、買ってもらう方法はある。
そこはコミュニケーションのちからかと思います。
 
パック詰めの刺身を買うのは、夕食の時間がないときだったりしますが、魚をさばいて刺身にするのは、家族のイベントです。
同じ刺身でも食のよろこび・楽しさはぜんぜん違う。
 
家にかかわる1人として、いろいろなことを感じる1日でした。

カテゴリ:ひと |

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PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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