2012年05月20日(18:09)
家づくりを検討している方へ。「思い通りのプランは良くない」
ボクの知っている情報から家づくりの糸口を。
スウェーデンは、新築住宅を金利だけで手にできる融資制度になっているそうです(乱暴な表現ですが)。だまし商法のように聞こえるかもしれませんが、じつはとても合理的なのです。
まず、高額でも良質な建材を採用することができる。そして良質な建材が採用されれば、家の耐久性が高まり、家の維持費が低減されるので、中古で売り出したときの価値が上がる。なので融資する銀行も良質な建材を採用することをすすめる。その結果いい住宅が建つ、というよい循環になるわけです。
スウェーデンは新築住宅と中古住宅に価格の差がありません。中古でも手入れの行き届いた家は、新築と同じ価格がつけられて販売されています。
残念ながら日本は、今のところ多くの住宅が20年で価格ゼロ円、土地代だけになります。日本人に限らずどこの国の国民だって、価格がゼロになるなら調達コストが安い方がいいと考えるのは至極当然。スウェーデン人が特別に家にお金をかけているわけではありません。
バブル期(1990年)までは日本でもスウェーデンと同じく家の価格上昇が起きていました。それを引き起こしていたのは地価(土地価格)の上昇によるものでしたが。
こういった住宅の価値・価格の仕組みに気がついたら、住宅が20年後も評価される仕組みに沿って家を建てるというのも1つの方法です。そうすれば、日本でも価値・価格が維持できるとボクは思っています。
1.誰がみても美しい家と感じる家であること
2.機能と性能が充実していること
3.妥当な価格であること(ムダに高ければその分は評価されません)
以上がアメリカ基準、そしてこれからはもう1点追加すべきだと思います。
4.立地環境がよいこと。
人口減少が始まっています。20年後にあなたの希望している住宅地は過疎地になるおそれはありませんか。いま土地価格が安くでも20年後にみんなが出ていく地域では、もう住宅地としては価値がなくなります。交通アクセス、地形と自然環境、敷地の広さなどを検討する必要があります。
そうすると、消費者が住宅を建てるときに必要なこととは、
第1に、立地環境を選ぶこと(4番)
第2に、1から3番を満たす業者を選ぶこと。
この2点です。
ただし、将来の価格よりもわがままな家を建てたい、という希望も悪くはありません。注文住宅ですから何でもできるのです。
ただし、あなたのわがままは、とても高くつくかも。
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