2010年12月26日(11:14)
事業承継の取材
先週は事業承継の取材を2件行いました。
「事業承継」とは、会社を引き継ぐことです。ただ、株式の自由売買というかたちで資本家と経営者が分かれている上場企業と違い、中小企業はほとんどがオーナー経営。オーナー社長が辞めるとき、次の社長を決めて就任することが、事業承継の中核です。
中小企業の後継者不足ということが言われ、社長に子どもがいても引き継がない例が少なくありません。それぞれいろいろな事情があるのですが、社会全体としては優秀な中小企業が会社をたたむことがいいこととは言えません。
1件は異業種から会社を引き継いだ人、もう1件は創業社長。取材をしていてハッキリ気がついたのですが、事業承継の主役は渡す側の先代社長です。では準主役の引き継ぐ側はすべてが主役に支配され、唯一できることは断ることだけなのか。そうでもないはずですよね。いや、もしかして、この部分に事業承継の今日的課題があるかもしれません。
つまり、
「引き継いでもいいけど、A,B,Cの3つ条件がある。Aつは先代の専権事項ですからよろしく頼みます。Bは2人で話し合って解決に向かいたいです。Cは今後のことです」
みたいな。いや、そもそもそんな考えの人は社長という商売にはなじまないのかもしれません。
創業社長で2008年に退任したTさんはとてもわかりやすいことをいってました。
「後継者の条件を1つだけ挙げれば、少々乱暴な言い方だが借金できること」
皆さんはどう思われますか。ボクはわかるなぁこの話。
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