2009年10月18日(10:31)

「冬の灯油消費20年間で倍増」(ママ)

秋田県大館市で高断熱・高気密住宅を建て続けている「知的オオタホーム」という会社があります。ちょっと変わった社名ですね。その会社の中心になって働くタケちゃんのブログに、2009年10月1日「冬の灯油消費20年間で倍増」という気になるエントリーがありました。
以下引用です。

今朝のさきがけ新聞に掲載されてた見出しです。 かいつまんで転載すれば二酸化炭素削減が叫ばれてるにも関わらず住宅から排出される量は年々増えており、増加の大きな要因となっているのは暖房用の灯油。  紙面によれば秋田県(主に秋田市と旧本庄市の比較的暖かい地域データ)の冬場の灯油消費量(平均)は1980年代からの20年間で倍増し、札幌市の消費量を追い抜いたことが報じられています。2002年の本県の平均消費量は1356リットルで1982年に比べて倍増し逆に札幌市は2423リットルから半減し1308リットルに秋田県より寒い地域なのに下回っています。 〈中略〉 秋田は持ち家率が8割と高いが築30年以上経過している住宅が25パーセントを占め、断熱性を高める改修も進んでおらず「各部屋からの放熱も多い」と話す。一方で長谷川准教授は「北海道は住宅メーカーが高断熱、省エネを売りにした住宅を積極的に販売してきた為に20年間で46パーセントの灯油削減に結びついた」と言います。
〈以下省略〉 原文はこちら>>


091018_old.jpgこれは驚きました。そして、暖房をあまり使わなかった本州でも、生活スタイルの変化や快適性の追求によって、全室暖房へ移行し、それがそのまま暖房エネルギーの増加につながっているようなのです。
北海道も秋田市と同じく全室暖房へ移行しましたが、「部分暖房と同じエネルギーで全室暖房」のキャッチフレーズで高断熱・高気密住宅が徐々に広がり、結果として暖房エネルギーの増加を抑えることができたのです。このことが持つ意味は計り知れないと小生は思っています。
もし、断熱住宅が普及しなければ、北海道は依然として多くの家庭が部分暖房で背中を丸めて生活し、裕福な人だけが2,000リッター以上の灯油を燃やして全室暖房を行っていたでしょう。


秋田市は実はさほど寒くありません。しかし冬の日本海側は日差しがないため、どうしても暖房に頼ってしまうのです。そのことを神奈川県に6年、それ以外は札幌に暮らす自分はよくわかります。


ただ、札幌の灯油消費が半減しているというデータには、ちょっと違和感がありますね。延床面積が同じなら20年前といまで半分には減っていないと思うのですが・・・。

カテゴリ:ie家 |

コメント

断熱住宅が普及しなければ、オール電化なんかもここまで普及しなかったかも知れませんね。
それにしても、札幌よりも秋田の方が使用量が多いとはビックリです。
平均的な家の大きさはどうなんですかね?

なべやん(2009-10-21T23:00)

なべやんさん
電気は灯油ストーブと比べるとぜんぜんパワーがないので、初期は当然、断熱住宅が前提でした。富良野は普及が早かった地域のひとつです。
秋田の家の大きさは難しいんです。秋田市内はほかの多くの街と同じく家は小さめ、しかし市外に出ると70-80坪といわれています。
高断熱・高気密住宅でも80坪暖めたらバカになりませんよ。

まるへん(2009-10-22T16:36)

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PROFILE

編集長 白井 康永

家づくりを変えたいという野望を持ち、北海道住宅新聞、札幌良い住宅jp を中心に、少子化の激流のなかでわれわれが日本を導きます.時にひょうひょうと(笑).
北海道・札幌市生まれ54歳。血液型O型.新卒1年、専門学校に通う娘たち、高校を卒業した息子あり. 休日にやってること:のろまジョギングとテレマークスキー.

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