2009年6月
2009年06月30日(18:12)
鎌倉パッシブハウス
◆今度の日曜日、神奈川県の鎌倉市に取材に行くことになりました。ドイツの超高断熱住宅基準であるパッシブハウス基準で建てられている「鎌倉パッシブハウス」の現場見学会です。
◆パッシブハウスとは暖房にほとんどエネルギーを使わなくて良い住宅、というのがざっくりとした定義です。それを鎌倉で建てるというのですから、さすがに日本は広いというかふところが深い。住宅業界得意のQ値(熱損失係数)にするとおよそ0.7Wだといいます。
◆北海道からもこのプロジェクトに何人か参加しております。中でも注目は「木の繊維」でしょうか。北海道のカラマツやトドマツから断熱材を作る、というベンチャープロジェクトは来週、生産工場が竣工を迎えます。鎌倉の物件には道産が間に合わず、ドイツ製の木の繊維・断熱材が使われているはず。また熱交換換気は、平山さん(日本スティーベル)が担当しています。
2009年06月25日(20:16)
「とかち野」を飲みながら・・・。
◆今の時間、インターネットラジオを聞きながら原稿を待っています。机の上には北海道産のワイン「とかち野」の白が置いてあります。原稿整理を前に飲酒はよくないのですが、この時間になるとしらふの集中力低下をアルコールが瞬間的に高めてくれます。
◆ボクは子どものころからの「ながら族」なので、わりと音楽がかかっている環境が好きです。ただしDJや歌が日本語だと聴き入ってしまうので、英語がいいです。ちょっと自慢話をすると、英語は中学・高校ととても成績がよく、留学も英会話を習ったこともないのに今でも最低限の意思疎通はできます。そのベースは声を出して英語の教科書を読むことと、ながら族で英語を耳に入れておくことだと思います。
◆ワインを飲んだ以上、車では帰れません。チャリか地下鉄か。完全に脱線して気持ちが大きくなりました。それにしてもTOC「制約条件理論」はボクにとって難しいけれど、すごく役に立ちます。Kiくんの原稿上がりはまだかかりそう・・・。
2009年06月24日(17:26)
腕時計が・・・。
◆朝からスカッと晴れ上がり、気温も17-18℃ほど。札幌は今季はじめてすがすがしいチャリツー日和となりました。半袖・短パンのいでたちで、強い追い風にも助けられていつもよりギアも1段重め。◆狭くなった路側帯を避けて歩道に乗り、小さな段差を降りたとき「チャリーン」と金属音。気になって振り返ると、道路に光るものが落ちています。念のため自転車を止め、歩いて近づいてみると、な、な、なんとマイ腕時計!?左ウデを見るとあるべきものがないではありませんか。
◆すぐに拾ってみると、ベルトが付け根からはずれています。2-3回キョロキョロとしたものの、それらしい部品を見つけられず。リュックにしまって再び走りました。◆会社についてもう一度見てみると、付け根のシャフトが折れたようです。新しい時計を買おうかなあとも思いましたが、Yahoo!で「時計修理 札幌」で検索してみると、こんなサイトがヒットしました。なかなかおもしろい。石橋さんは知り合いなので、今日、直しに持っていくことにしました。
追記:うっかりリンクをつけ忘れました。
ここです。
石橋さんは何も言わずに時計をつかむと、1分弱で修理完成。
思わず「直ったあ-」と声を上げると、
「直っちゃダメですか?」と人の良さそうな笑顔で返されました。
いいんです、いいんです。直したかったんです。
ちなみに壊れた部品は消耗品で、
20年持てばいいほうだそうです。
修理完成。
2009年06月23日(18:55)
The Goal ザ・ゴール
◆久しくブログの更新を怠っておりました。と申しますのも、この間、お勉強する時間がほしかったのです。こんだけ本に向かい合って勉強したのはいつ以来でしょうか。◆成果はすでに現れているつもりですが、世の中に向けて発表できるのはもう少し先になると思います。勉強の中身は「全体最適の手法」という言葉になってしまうのですが、なんだかよくわかりませんね。世の中にたくさんある問題、例えば:夜遊びしたい娘と早く帰ってきてほしい親の妥協点を探す方法。それも「思考プロセス」の力が発揮されるところです。◆建設業にはもっと直接的な手法が用意されています。その名を「クリティカルチェーン」管理手法。これについてはまだ思いつきベースでも記事にすることができません。もう少しがんばってみます。◆TOC、日本語では「制約条件理論」と呼ばれるこの考え方は、企業経営にとってたいへん有意義であるとともに、家庭生活においても大いに役に立ちます。
◆なんだかよくわからないまま、今日のブログは終わりになってしまいます。自分が理解できていないし、人に伝えるときにどこを強調すればいいのかもわかっていません。ただ、とにかく人間関係で悩んでいる方、不況の中でどう会社を発展させるか考えている方、プロジェクトの遅れを何とかしたい方、すなわち現代の日本人が求めているものがすべてここにあるように思います。
◆この本からはじめるのがいいようです。「ザ・ゴール 企業の究極の目的とは何か」
2009年06月15日(09:42)
葛西さんおめでとう。参列者は400名
◆きのうは結婚披露宴にお招きいただき、函館へ。ホテルへ入るといつもの面々。コーヒーを飲みながら「今日は何人くらいなんですか?」と尋ねたら、「400名」。冗談かと思いましたよ。見てください、400名の披露パーティ。向こう側が見えませんよ。
◆新郎の葛西利吉さんは新婦と青年会議所を通じて知りあい、ゴールインしたそうです。いいですねえ、幸せそうでした。ただ小生、帰りの都合でキャンドルサービスの前に中座しなければなりませんでした。申し訳なく、また残念でした。
◆帰りのJR。KIOSKによったら、おもしろい名前の焼酎が売られているではありませんか。「わられ上手.個性がないのか個性です」という焼酎とお水のパックで300円。思わず買ってしまいました。おつまみにいかかまぼこ。五勝手屋ヨウカンが目に入ったのでヨウカンも。
◆いい気分でJRの旅。車内もすいていてのんびり帰ってきました。
<この写真だけは説明が必要です。このかた、大工さんにしてCDデビューを果たしたプロ? 完全にオン・ステージ状態となりました。>
2009年06月12日(17:51)
6月12日の午後
◆今日は午後からお2人とお会いした。14時から北海道を舞台に不動産経営でがんばっているNさん。元ハリウッド俳優という異色の経歴。もちろん日本人ですよ。◆低価格物件から現金買いでアパート経営をはじめて、生まれる利益で次の投資をする。ある程度の数を持つと、動かない物件も出てくるので、それを見極めて休ませたり売却したりする。◆新築の住宅を販売している住宅業界とは今ひとつなじまない仕事なのだが、この方にスポットを当てたいと思ったのは、「新築を売りたい」という造り手側の理屈だけでは、この先の住宅・建築業界は立ちゆかなくなる、と思うからだ。買い手あっての商売だし、買える価格の住宅、負担なく借りられる家賃がとても大切だからだ。◆Nさんはこう言っていた。「室蘭だってうまいアパート経営ができる。マクロでは人口減少=需要減退だが、ミクロではよく見ると商売になることがたくさんある」「不動産を持つことは自分の表現でもある。好きなように塗装する、いらないと思ったら塀を取り壊す。そういうクリエイティブな部分が好き」こういう人は次から次と仕事を生み出しそうだ。
◆17時前にはDさんがご相談ごとを持って弊社を訪問された。内容はオフレコなのだが、来週すぐにも頼まれ仕事にかかろうと思っている。
2009年06月11日(10:41)
"浮世床"で大いに学んだ
◆最近は"とこや"と言えばもっぱら1,000円カット。いつも行く1,000円カットのお店でこの前の日曜日、マネキンを相手に黙々とカットをしている女性がいた。小生の髪を切ってくれた女性に尋ねると、採用試験だという。そこから先のダイジェストを実況ふうに。
「普通はやらないんですよ、理容も美容も面接だけ」
「へーっ」
「カットできなくても仕事はあるし、何より店によってやり方が違うので、過去の経験は関係ないんです」
「へーっ」
「ここはみんな資格者。けっこう難しいんですよ」
「へーっ」
小生のボキャ欠という面もありますが、せきを切ったように話し始めた彼女。これまでも何度かカットしてもらったけれど、一度も世間話はしたことがなかった。ボクが投げかけた質問は、聞かれてうれしい、誇りに思える質問だったようだ。
さらに続く。
「ところで、下世話な話、給料はいいの?」
「・・・いいです。かなりいいです」
「あそう」
「社会保険とかも入っているのでそれも考えるといいんです」
「へーっ」
「正月も4日休めるでしょ。だから実家にも帰れるんです。それまでは長くて2日で、ちょっともったいなくて」
「へーっ」
「体もラクだし連休もとれるんです」
「1週間のシフトは? 週1休み?」
「いいえ、4週6休です」
「おおっ」
「事前に都合を言っておけば、早引けもできますし」
ボクもさらに知りたくなった。社員に誇りを持たせたこの会社と仕事ぶりについて。
「いつも忙しいよね。日曜はビッチリでたいへんでしょ」
「1人増やしてくれたんです。今4人体制になって、だいぶいいんですよ。でも社長的には5人にするつもりです」
「いま、札幌にお店はいくつあるの?」
「9店です」
「それじゃ3人平均でも30人は働いてるんだ!!」
「そうです。でももう知らない子もいるんですよ。全員で会うのは年に2回ですし」
「へーっ」
◆1,000円カットのお店というと、安い、ヘタ、社員の酷使、と連想している方も多いと思います。そういう店もあるかもしれませんが、成長中の企業はやはり社員を夢中にさせる何かがありますね。げんに彼女は生き生きしていましたし、会社の将来についても関心を持っていました。これが素晴らしくなくてどうしますか!!
ボクは大いに感心し、かつ大いに反省しました。
◆早飯食べて、午後からは室蘭工業大学で取材。新住協全国総会を終えた鎌田紀彦先生に突撃です。内容は6月25日号に掲載。
2009年06月09日(14:01)
長期優良住宅制度の始まりに当たって
◆長期優良住宅という新しい制度が始まった(こちらに記事あり)。その普及のために100万円と200万円の補助金も開始している。予算に余裕のある層にとっては確かに「おトク」だ。沈んだ住宅業界にとっての突破口であってほしいと思う。
◆しかし、現状の問題は、住宅がほしくても建てられない層が増えてきていることにある。ローンの門前払いだ。着工を増やすためには、ゆとりのない層に対する条件緩和、職業差別などのない融資審査が行われなければならない。10割融資復活によってフラット35がその役割を担えるか、ここが正念場だ。
◆そもそも、「長期優良住宅以外は優良ではないのか」という自然な疑問に対して明確な説明ができない制度に、ギリギリで住宅を取得する層は投資すべきではない。お墨付きは確認申請でじゅうぶんなのだ。住宅会社側は常に消費者側に立って、ソンのない住宅取得をアドバイスする存在であってほしい。
長期とか優良とか言わずに、100年、200年住宅が建っている国がスウェーデン。そしてそれらが中古住宅として普通に取引されている。背景には当然住宅政策があるのだが、官僚が「長期」とか「優良」とかのお墨付きを出しているわけではない。
こういうお墨付きが天下りを生むのだ。
スウェーデン・人口約5万人のまちの郊外に建つ木造住宅。1835年の建築というから、築174年!!
延床面積180m2。断熱性能や窓は現行基準に合わせてリフォームされている。購入者は1994年に2,800万円で購入し、2007年に5,100万円で売却。なお、土地の評価価格は1,000万円程度。
2009年06月08日(19:05)
わが子ながら・・・
◆中学の娘が今朝、修学旅行に出発しました。前日、行程表を見せてもらったところ、まあまあおもしろそうではないですか。
「初日はどこに泊まる?」と小生。
「かづの(鹿角)?」と娘。
以下、「それどこだ?」
「わかんない」
「2日目は八幡平(はちまんたい)か。寒いゾ」
「そう言ってた」
「3日目は大鰐(おおわに)温泉か。どこにある?」
「知らない」
いったい何しに行くんだろ???
北海道にはない文化や、歴史、未知の地域を見学に行くのではないのか?
しかし、旅の楽しみはしっかり満喫するつもりらしい。珍しく朝食は抜き。それはJR列車のなかでSOYJOYを食べるため。
まあいいか。
2009年06月04日(19:14)
拝啓 札幌市長様 真意をうかがいたい
◆6月4日、今朝の北海道新聞・札幌面に市長のインタビュー記事が掲載されておりました。その中で大いに引っかかったコメントがあったので、ぜひ真意をうかがいたいと思います。
以下引用。
「官製談合の再発防止に向けて、OBの再就職を厳しく規制した。姑息(こそく)な利益を求めてOBを受け入れる企業側の動機はつぶすことができたと思う。・・・」
◆このコメントがただ単に道新の客観報道?の結果なのか、意図があるのかも大きな疑問ですが、そのことより小生が知りたいのは、この発言からうかがわれる市長のお考えです。「市役所職員は神聖・聖職、民間は利益を求める姑息(こそく)な集団」と読めます。
◆天下りによる弊害は、役所側だけの問題でないことはよくわかります。むしろ、退職後、そのスキルが生かされる職に就くことは社会のために有益なはずなのに、とも思います。◆ただ、民間はこの問題の本質がそういうきれいごとではない部分にあることを知っています。その本質とは、許認可権限を持つ役所がその地位を利用し、または新たに許認可事業を増やすことで天下り先を確保しようとしていることにあるのです。これは札幌市さんに限らず、むしろ官僚を筆頭とした我が国の制度の問題でもありますが、市長は民間出身だからこそ、問題の本質に切り込み、公益の観点から必要のない許認可を整理することができるのではないかと期待しておりました。(こちらの平成15年6月17日記事)
◆市長は2期目も「市民の目線」をかかげて当選されたはずですが、この発言は役所目線そのものです。
小生は市民税を払う一市民として、この発言の真意を問いたい。
北海道新聞の切り抜きを用意しましたが、著作権上まずそうなので載せません。
2009年06月03日(09:30)
大好きなマーボー豆腐
◆当社のあるマンションの1階に「チャイナハウス 貴苑」という中国料理のお店があります。ここはちょっと知られたマーボー豆腐のおいしいお店。小生は5回に4回はマーボー豆腐定食を注文します。
◆お皿にいっぱいのマーボー豆腐。これをスプーンで口に入れ、そのあとに白いご飯を食べます。最初のひとくちがいつもたまらなくおいしい。辛くてちょっと甘くてこれだけで元気になりそうな、豆腐がアツアツで。口の中でマーボーどんぶりとなり、ゴックンします。◆大盛りのご飯とスープ、そしてサラダがついて720円。このほかに陳マーボーという中国山椒がかかったとても辛口のマーボーもあります。
◆メニューはいろいろですが、辛い系では担々麺、サンラーメンあたりがこれも有名です。小生は担々麺、湯麺も食べますが、何と言ってもイチ押しはマーボー豆腐でしょう。
札幌市北区北29条西4丁目ファミール札幌1階。
電話011-728-0234 ランチは11:30から14:30/夕食は17:00から21:00まで。火曜定休、Pあり。
2009年06月01日(09:06)
新聞の題字を変えます。
◆北海道住宅新聞は2009年6月5日号から題字を一新します。
題字とは、朝日新聞や道新なら1面の右上にある、ちょっと権威ばった新聞名(商品名)です。この書体を変更することにしました。
◆筆耕は書道家の竹下青蘭先生。書道家として著名ですが、むしろ前衛書家として作品を目にしたことのある方もいらっしゃると思います。小生も版画を拝見し、とても好きになって購入したのが先生との出会いでした。といってもお会いしたことがあるわけでもなく、ただ何となくいつかは何かをお願いしたいと思っておりました。◆創刊25周年を迎える今年を当社にとっては大きな節目と考えていた小生は、4月、社員みんなに「今年は第2の創業年。すべてを見直すのでみんなから話が聞きたい」と相談しました。その1つとして出てきたのが題字変更でした。◆題字を変えれば売上が伸びるかと聞かれれば、そうではないと思います。それでも題字を変更する理由は? 第1に社員の気持ちの問題だと考えました。誇りが持てる題字でありたい。古っぽい、今どきアレはない、というのでは、仕事ぶりが下を向いてしまいます。会議では見送ったのですが、『やはり変えよう』そう思ったのです。
◆全く変える方法、例えば横書きもアリです。でも今回は『創業の精神』を忘れずに『現代的でいつでも新鮮な感じ』を目指しました。竹下先生にこういった一連のことをすべてお話しした上でお任せいたしました。◆竹下先生は「重い字が多い」「軽快感が必要」とご指摘をいただきました。できあがった中からわれわれが選んだのがこの題字です。◆新聞に使うときは、少し変形した上でまわりのデザインもアップデートします。
竹下青蘭先生。先生の版画はモダン系の住宅にとてもよく合うため、いま人気だそうです。また和室にかけてもいい。これがシンプルな墨の世界の良さですね。ちなみにわが家はコンクリート打ち放しの壁にかかっています(こんなかんじ)。
http://www.sei-ran.com/