新聞記事

2014年01月15日号から

熱源選択、もうひとつの見方 一次エネルギー価格に注目!

 ここ数年、北海道の住宅暖房・給湯用熱源の主役に座っていた電気の値上げにより、熱源や機器選びが難しくなってきた。北海道・北東北などでいま、熱源がどう変わり、何が主役になっているかについては1月5日号でまとめたが、15日号ではもうひとつの見方を追っていきたい。

原油価格の推移は
いろんなことを教えてくれる

20140115_01_01.jpg 北海道の戸建住宅用熱源の主役が石炭から石油にかわり、灯油がリッター30円台の時代が続いたこともあって2000年前半までは灯油が圧倒的だった。それが変わったのが、灯油の値上がりと電気の値下げが重なった2005年前後だ。
 では、エネルギー価格が世界的にどう推移してきたのか。それがグラフ1だ。
 このグラフをつくって驚いたのは、原油価格が動けば石炭も天然ガスも同じように価格が変動する、という点だ。原油価格(グラフの青線)は2002年を底に2008年まで一直線で上昇した。天然ガス(緑線)も石炭(赤線)も連動して急激にあがっていることがわかる。

原因は中国か

 もうひとつ注目してほしいのが、中国のCO2排出量を示した紫の線だ。排出量が増えるのは、ちょうど原油高騰が始まる時期と重なる。CO2排出はエネルギー使用量と比例関係にある。つまり、原油高騰と中国でのエネルギー使用量増大は完全にリンクしているのだ。なお、CO2排出量でこれまでダントツのトップだったアメリカを中国が2007年に追い抜き、2010年には72億トンで世界の1/4を占める。アメリカは53億トン、日本は11億トンだった。
 原油価格の高騰の理由は、政治的な面もあり、もちろん中国のエネルギー使用量増大だけが原因ではない。しかし、今後のトレンドとして、中国やインドでエネルギー使用量が増えれば、原油価格、ひいては家庭用エネルギー価格が下落することは、長期的には考えにくい。
 天然ガスについては、シェールガスの生産開始によって北米での価格が下落し、ロシアも軟化していると言われる。ただ2013年現在、そのことが日本の調達価格を引き下げるまでにはなっていない。

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https://www.iesu.co.jp/publication/newspaper/

グラフ:主要エネルギー価格の単価変動と中国のCO?排出量推移


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