東北の工務店が岩手・花巻市に集まり、いっしょに語り学び合う勉強会が「東北・工務店の絆」11月6・7日の2日間にわたって開かれた。
主催したのは、花巻を中心にしたエリアの工務店が集ま勉強会「THM(ティム)ネット'99」。同団体は今年15周年を迎え、会員有志で住宅展示場を開設したが、同時期に青森と秋田でも工務店有志による住宅展示場が立ち上がったことから、お互いの取組を紹介しながら、地場工務店の力を蓄えるとともに、後継者の学びの場になればという趣旨で、東北各地の工務店に声をかけた。
当日は各地から100名を超す工務店が花巻に集結。基調講演としてまず最初に北海道の有力工務店グループ「アース21」菊澤里志会長(㈱キクザワ社長)が「元気が出る工務店の処方箋」と題して講演。講演を聴いた参加者からは「ぜひ現地で見学したい」と行った声も聞かれた。その後、住宅展示場(エコタウン)を展開する青森県五所川原市の奥津軽ECO住研・岩渕司会長、秋田県にかほ市のにかほ・ECO・カーペンターず・佐藤律子事務局長、地元花巻のTHMネット・エコタウン佐藤さよ子代表がパネラーとなり、住宅ジャーナリストの加藤大志朗氏をコーディネーターにパネルディスカッションが開かれた。
各エコタウンについては本紙4月5日号に掲載したが、五所川原の奥津軽ECO住研の6社は今年3月、第3弾の展示場をオープン。にかほ7社と花巻4社は初めての展示場をこの3月に開設した。工務店の家づくり、性能提案など共通する話題を中心に展示場の意味について話し合われ、「参考になった」「当地でもぜひやりたい」という声が聞かれた。
翌日は被災地の工務店をパネラーにして、現状とこれからの家づくりが語られたあと、加藤氏が取材事例の紹介で2日間を結んだ。
[写真 上から]
開会のあいさつをするTHMネット'99 高橋信行会長
基調講演は北海道からアース21菊澤会長が駆けつけた
6日のパネルディスカッションのパネラー。左から岩渕、佐藤(律子)、佐藤さよ子の各氏