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2013年04月26日

Web特集 熱交換換気は本当に省エネなのか!?

省エネ関連基準の強化や電力不足という状況の中、寒冷地住宅でエネルギー消費の過半数を占める暖房エネルギーを削減するため、熱交換換気への期待が高まっている。
ただ、一方で選ぶ際の基準がわからない、計算通り省エネになるのか知りたい、といった声も多い。
日本スティーベルの顕熱式熱交換換気「LWZシリーズ」を例に、熱交換換気の省エネ性と実力を見ていきたい。
 
 
2012HJSmeetsLWZ_1.jpg1ページ:熱交換換気は本当に省エネなのか!?
どんな住宅に入れても省エネが実現する、わけではない。
 
2ページ:「熱交換効率」実測値で90%は本当なのか!?
それなりの技術なら、第3種換気のほうが省エネ

 
2012HJSmeetsLWZ_2.jpg3ページ:暖房機能、そして極寒冷地での安心
注目の新・システム部材群

4ページ:ビルダーインタビュー
「大切なエネルギーを無駄なく使いたい」武部建設・武部英治さん
 
 
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この特集は、2012年の新聞連載をまとめた日本スティーベルと北海道住宅新聞のコラボレーション企画です。


2013年04月25日号から

採用する前に解消 太陽光発電の不安

 道内でも太陽光発電を設置する住宅が増えつつあるが、記録的な大雪となったこの冬は、「パネルに雪が載って落ちない」「発電しない」「スガモリした」など、安心面での課題が出た。そこで安心できる太陽光発電をユーザーに提案するには、どのように設置すればいいのか。
注意点と対策を取材した。

*パネル上の積雪*
2ヵ月以上も発電ゼロが続く

20130425_01.jpg「北海道札幌市在住です。今年の1月下旬に三角屋根面(南向き)に太陽光パネル10枚設置いたしました。今現在、設置してから一度も発電はしておりません。おまけに雪は全く滑り落ちません。パネルが7枚ほど見えているのに、全く発電しなくて業者に連絡。回答は、回路が1系統のため、大切な部分(パネル)が隠れているのでしょうと...。そんな説明は設置する前は全くありませんでした。そうなると冬は雪も滑り落ちないし、発電も全くしない。おまけに室内のモニターの電源までは入らなくなりました。何故だろう。工事トラブル? 困ったもんです」。
 これは今年3月に弊紙編集長のブログに寄せられたコメント(一部改編)。雪が多かったこの冬は、同様のコメントがいくつかブログに書き込まれた。「パネル(モジュール)に載った雪が落ちない」「雪が載っているのは一部のパネルだけなのに発電しない」などだ。
 なぜそのような状況になるのか? 積雪寒冷地で、パネルに雪が載るのはしかたないこと。ただ、晴天でも雪がなかなか落ちず、発電しない日が続くと、ユーザーの気持ちは複雑だ。

架台のをできるだけ高く

 実際に雪が落ちない原因の多くは、パネルの傾斜角や方角、架台の高さにある。発電効率を考えれば、道内ではパネルの傾斜角が30~35度で真南に向けて設置するのが一番いいと言われる。しかし、落雪を促して冬期間にいかに発電させるかということを考えれば、フラット系屋根では40~45度、こう配屋根では6寸こう配以上の傾斜角がいいようだ。フラット系屋根の場合は、屋根上の積雪がパネルからの落雪を妨げないよう、架台の足をできるだけ高くすることも大切だ。
 土屋グループで太陽光発電設置を行う㈱アーキテクノの藤原輝治常務は「当社では無落雪屋根の場合、パネルの傾斜角を45度、屋根面からパネル下端までの高さを80㎝~1mとしている。こう配屋根なら6寸、最低でも5寸のこう配はほしい。傾斜角が30~35度と40~45度の発電量の差は2%程度なので、いかに冬期に発電させるかを考えれば、雪が落ちやすい45度の傾斜角のほうがいい」と話す。
 また、パナソニック㈱エコソリューションズ社北海道・東北電材エリアマーケティンググループの和田登参事は、屋根の形状や架台の傾斜角と荷重、方位などをトータルで考えることが必要と指摘。「当社では道内を垂直積雪量によって3つの地域に分類。それぞれこう配屋根、無落雪屋根、地上に設置する際のパネル傾斜角や架台の高さを設定することで、晴れればパネル上の積雪が落ちるようにしている」と語る。

1枚でも積雪あれば発電しない?
*雨もり・スガモリ*
*感電・漏電*
*施工品質の確保*
など続きは、以下のページから伝言欄に「4月25日号の見本も希望」とご記入の上、試読紙をお申し込みください
https://www.iesu.co.jp/publication/newspaper/


2013年04月25日号から

道内自治体の住宅系補助金 全調査 賃貸住宅建設や道産材活用が増える

 昨年4月25日号に続き、今年も道内自治体の住宅系補助金について調査した。
 賃貸住宅や道産材を使った戸建ての新築に対する補助金が増えている。また、条件次第で新築戸建てに200万円以上の高額補助金が出る自治体は昨年から大幅に増えた。設備関連では省エネ機器への補助金が目立つ。このほか、老朽空き家対策や市街地の商店改装への補助金など、今の自治体が抱える悩みを補助金制度が表していると言える(6~8面に一覧表を掲載)

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20130425_02_02.jpg

続きは、以下のページから伝言欄に「4月25日号の見本も希望」とご記入の上、試読紙をお申し込みください
https://www.iesu.co.jp/publication/newspaper/


2013年04月24日号から

5月1〜8日・道内4都市 「木材利用ポイント施工業者説明会」

 北海道住宅・建築生産体制強化推進協議会では、5月1日から8日にかけて道内4都市で住宅会社など工事業者を対象とした「木材利用ポイント施工業者説明会」を開催する。

 日程・会場は5月1日(水)=函館・渡島総合振興局講堂(定員100名)、5月2日(木)=札幌・北海道立道民活動センター(かでる2.7)ホール(同520名)、5月8日(水)=旭川・旭川市民文化会館3階大会議室(同190名)、5月9日(木)=帯広・十勝総合振興局講堂(同150名)で、午後1時半から行われる。参加希望者は当日直接会場へ。

●問い合わせ
同協議会事務局(☎011-251-0683)
道水産林務部林業木材課需要推進グループ(☎011-204-5492)
ホームページ・http://www.pref.hokkaido.lg.jp/sr/rrm/index.htm


2013年04月23日号から

6月28日・札幌/6月25日・仙台 耐震診断と補強方法の講習会

日本建築防災協会では、6月から7月にかけて全国7都市で「木造住宅の耐震診断と補強方法講習会」を開催する。

 この講習会では昨年同協会が発行した『2012年改訂版 木造住宅の耐震診断と補強方法』をテキストに使用。講習修了者のうち建築士で希望する者には携帯用の耐震診断・耐震改修技術者証を発行する。

 札幌では6月28日(金)に北海道自治労会館5階大ホール(定員150名)、仙台は6月25日(火)にパレスへいあん3階グレース(同150名)で実施。時間は午前9時50分から午後4時45分まで。
 申し込みは、開催日1週間前までに同協会のホームページから行うか、受講料の振込受領証のコピーを貼付した所定の申込書を郵送する。受講料は1万2000円で、テキスト代は別途7000円。

●問い合わせ
同協会木造講習会係(☎03-5512-6451、FAX03-5512-6455)
ホームページ・http://www.kenchiku-bosai.or.jp/


2013年04月23日号から

6月28日・札幌/7月5日・仙台 気密測定技能者の講習・試験

 建築環境・省エネルギー機構(IBEC)では、このほど平成25年度気密測定技能者養成講習・試験の概要を発表した。

 養成講習・試験は、6月から7月にかけて全国7都市で行われ、このうち札幌は6月28日(金)に北海道自治労会館(定員70名)、仙台は7月5日(金)にフォレスト仙台(同70名)で実施。午前9時45分から午後3時半まで養成講習を行い、その後4時半まで試験を行う。

 申し込みは、所定の申込書に必要事項を記入のうえ、受講料の払込受領証(コピー)を貼付してFAXで送付する。先着順で定員になり次第締め切る。受講料は1万5千円(試験含む)。合否の通知は8月中旬発送予定。

●問い合わせ
同財団住宅研究部気密測定技能者養成事業事務局(☎03-3222-0537、FAX03-3222-6100)
ホームページ・http://www.ibec.or.jp/


2013年04月23日号から

6月14日・札幌 工業試験場の成果発表会

 道総研・工業試験場では、5月17日(金)正午から午後5時まで、「技術移転フォーラム2013・工業試験場成果発表会」をホテル札幌ガーデンパレス2階(札幌市中央区北1条西6丁目)で開催する。

 住宅関連では、「低コスト・フリークーリング放射冷房の住宅への導入評価」「無落雪住宅向けフェンス状太陽光発電架台に関する研究」「木製ブラインドの防炎化の検討」の研究発表が行われるほか、「除湿・プレヒート用空気熱交換器の開発と評価」「直接接触式廃熱利用融雪システム」などのポスター展示等で発表される。

 参加希望者は5月10日(金)まで参加申込書をFAXで送付する。参加無料。

●問い合わせ
道総研ものづくり支援センター工業技術支援グループ(☎011-747-2354、FAX011-726-4057)
ホームページ・http://www.iri.hro.or.jp/


2013年04月23日号から

6月14日・札幌 道住宅検査人の登録講習会

 北海道建築技術協会では、既存住宅の現況調査と改修計画などに関するアドバイスを適切に行う技術者である北海道住宅検査人の登録講習会を、6月14日(金)午後1時半から4時半まで札幌エルプラザ4階大研修室A・B(札幌市北区北8条西3丁目)で実施する。

 受講にあたっては、一級・二級・木造いずれかの建築士資格があり、住宅金融支援機構の木造戸建住宅の検査・審査等にかかわる「適合証明技術者等の資格を有する者または検査の経験を有し検査業務に精通している者であることが必要。

 受講希望者は所定の受講申込書を6月10日(月)までFAXで送付する。受講料は8千円。

●問い合わせ
北海道建築技術協会(☎011-251-2794、FAX011-251-2800)
ホームページ・http://www.hobea.or.jp/


2013年04月23日号から

5月25〜26日・札幌 一級建築士の受検者講習会

 北海道建築士会では、一級建築士の資格取得を目指す者を対象とした受験者講習会を5月25日(土)・26日(日)、模擬試験を7月14日(日)に実施する。

 会場は同建築士会会議室(札幌市中央区大通西5-11・大五ビル6F)で、講習会の時間は5月25日が午前8時55分から午後4時、26日が午前9時から午後3時半まで。7月14日の模擬試験は午前8時45分から午後5時5分まで。

 受講・受験希望者は所定の申込書に必要事項を記入のうえ、受講料とともに直接同建築士会事務局に申し込む(郵送も可)。受講料(模擬試験代含む)は会員が9450円、会員外が1万8800円。テキストは別途3360円。模擬試験のみは会員2625円、会員外5250円。定員になり次第締め切る。

●問い合わせ
北海道建築士会事務局(☎011-251-6076)
ホームページ・http://h-ab.com/


2013年04月23日号から

5月17日・札幌 エアコン暖房の可能性を講演

 ソトダン21では、5月17日(金)午後2時から5時まで、平成25年度第1回オープン研修会「エアコン暖房の可能性〜エコハウス・27の誤解と1つのホント」を東京ドームホテル札幌・地下2階クレストホールで開催する。会員外でも参加可能。

 東京大学工学系研究科准教授の前真之氏が「『エコハウスのウソ』〜エアコン暖房の可能性」、北総研環境科学部主査の谷口円氏が「コンクリートの歴史とインフラの老朽化問題」をテーマに講演。

 参加希望者は所定の申込用紙に必要事項を記入のうえ、FAXで送信する。受講料は3000円(テキスト代含む)。

●問い合わせ
ソトダン21事務局<アキレス㈱北海道営業所内>(☎0133-73-9597、FAX0133-73-9590)


2013年04月23日号から

5月16日・旭川 北総研の調査研究発表会

 北方建築総合研究所では、5月16日(木)午前10時から午後4時半まで、「平成25年調査研究発表会(旭川)」を旭川市大雪クリスタルホールで開催する。

 発表する研究は、「繊維系断熱材の長期断熱性能維持」「住宅における窯業系外装材の目地損傷・貫通損傷・経年変化と防火性能の関係」「枠組壁工法におけるSMART-WINDOWシステムに関する技術開発」「寒冷地におけるヒートポンプ暖房制御システム」「北方型住宅の新展開」など全20テーマ。さらに同研究所の福島明副所長による特別報告「北海道の住宅技術のあゆみとこれから―省エネ基準改正を踏まえて―」も行われる。

 参加希望者は5月9日(木)までに所定の申込書をFAXまたは電子メールで送付する(当日直接参加も可)。

●問い合わせ
道総研建築研究本部企画課企画グループ(☎0166-66-4218、FAX0166-66-4215)
ホームページ・http://www.nrb.hro.or.jp/


2013年04月15日号から

新年度はこうなる 2013年度 補助・税制・基準、総まとめ

地域型住宅ブランド補助

20130415_01.jpg最初に最も注目される各種補助制度について、今年度はどうなるのかを見ていく。なお、国の今年度予算がまだ成立していないため、今後内容が一部変わる可能性もある。
 まずは「地域型住宅ブランド化事業」。この事業は昨年度から実施され、地域の中小工務店が原木供給者、製材業者などと構成するグループで地域住宅の地域型住宅ブランドと同じく、昨年度から実施された2つのゼロ・エネルギー住宅への補助事業も継続される。
 ゼロ・エネルギー住宅とは、年間の一次エネルギー消費量が概ねゼロになる住宅を指す。国交省の「住宅のゼロ・エネルギー化推進事業」では中小工務店の取り組みに1戸あたり最大165万円、経産省の「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業」では住宅の建生産に関する共通ルールを提案し、国に採択された場合、グループに属する工務店が共通ルールに従って建てる木造の長期優良住宅に補助を行うというもの。昨年度はグループ公募が2回行われた。
 今年度も基本的には同じ形で実施される予定だが、補助額は地域材使用による20 万円の加算がなくなり、100万円が上限となる。これは、林野庁が平成24年度補正予算で木材利用ポイントを始めたため。地域材使用によるインセンティブは、木材利用ポイントで行うという考えだ。

続きはpdfをご覧ください。

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2013年04月15日号から

"喜びのおすそ分け"でクレームを防ぐ

編集長の目

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 "アリが出た"だけでクレーム、"常時換気を止めて結露"しても呼ばれ、状況を説明すると、ふた言めには"シロウトだからわかんないの当然じゃない"とさらに苦情を言うのが昨今の消費者。その扱いに頭を悩ます会社は多い。
 対策としては、引き渡し説明と取扱説明書の記載充実という法対応をしっかりした上で、自社の家づくりに共感してくれるユーザーと家づくりをするのがいいことは確かだが、ユーザーを選別することは現実には難しい場合のほうが多い。300件に1件の確率でモンスターに近い消費者に当たるとも言われる。
 ただ、この手の苦情対策を進めると、地域に根ざす建築業の良さが出にくくなる。どうしたら、消費者の満足を高め、地域ビルダーの良さを発揮できるのか。そんなことを昨年夏くらいから考えている。
     *     *     *
 というのも、この1年間、主に子育て世代の親子を対象にした簡単な農作業と料理教室を月に1回ほど開き、顔の見える関係の中なら、"ふれあい"とか"お互い様"といったコミュニケーションを基本に据えた関係づくりができるかもしれない、と感じているからだ。ただし、それを実現するためには、ボクたちがねばり強く働きかける必要がある。
 自分はいま50歳。ボクらを含め上の世代は基本的に文句の多い世代だ(^_^)。しかし、文句もコミュニケーションのひとつである。ところが、今の子育て世代は面と向かって文句を言う人はほとんどいない。むしろ素直に指示通り動いてくれる。しかしリアクションがない。最初はそのことが怖かった。
 徐々に慣れてくると、また違った面が見えてきた。彼らは基本的に家族単位でしかコミュニケーションをしないが、家族同士ではしっかりコミュニケーションを取り合う。つまり、信頼していない人間とはコミュニケーションを取らないだけらしい。
 そうなら、信頼を獲得すればいい。どうやって?
 もうひとつ目についたのが、子育てや家事といったこれまで主婦が担当してきた仕事に不慣れなこと。子どもを保育所などに預けて働きに出るお母さんの数は増え続けており、主婦はとても忙しいのだ。加えてコミュニケーションが不足しているので、知識の入手方法も限られるのだろう。
     *     *     *
 『そんな家庭ばかりじゃない』『こんな話がクレーマーとどう関係するか』という声が聞こえてきそうだ。
 先に触れた体験型教室は多いときで60人超の参加者となる。対してスタッフは10名程度の少人数。そのため考えついたのは、クレームを減らすより喜びを全員に感じてもらう運営だった。
 クレームは、自分が無視されている、粗末に扱われている、と感じたときに起きやすい。では、粗末に扱っていないことを伝えきれるか、といえば難しい。むしろ、喜びを伝えることの方が簡単なのではないか。そして喜びを伝えられれば、クレームというテンションの下がる感情より満足というテンションの上がる感情に誰もがつつまれたいと思うはずだ。
 そして、まず運営側が楽しむこと。楽しみの輪から漏れている人の手を取って輪に戻ることを実践してみた。そうすると、想像以上にみんな楽しみの輪に入ってくれる。そう、大切な日曜日を家族で楽しむために来ているのだから、本来楽しみたいのだ。
     *     *     *
 家づくりに使う時間を消費者側から見ると...。平日は仕事や子育て、家事で忙しく、大切な休日に家づくりの打ち合わせをする、現場を見に行く。そういう時間だから、楽しく過ごせたら大切な思い出になるはずだ。まず、ビルダーサイドもいっしょに楽しむ。その結果、クレームが減ったらとてもありがたいし、こんな地域ビルダーらしいサービスはほかにない。
 もう一歩進んで、心配事が表面化する前の声がけ、より良い方法の提案などを遠慮なくしていく。たとえお節介と思われようとも。
 さらにもう一歩進んで対象を広げ、地域住民に対してもお節介をしてみる。楽しい場をつくる、楽しさの輪に参加する。みんなを誘う。そうやって楽しさを振りまくと、だんだん笑顔が増えていく。

 いまの世の中はお節介焼きなど「絶滅危惧種」だ。でも喜びのおすそ分けは、お節介を焼かない限り広げることができない。


2013年04月05日号から

北東北の工務店4団体 住宅展示場オープン

130405-1men.jpg 大手ハウスメーカーやパワービルダーの進出、地域経済の疲弊や人口減にともなう住宅市場の縮小など、地場工務店を取り巻く環境が厳しさを増す中、青森・岩手・秋田の地場工務店グループが、今年2月から4月にかけて住宅展示場を相次いでオープン。"大手にも負けない家づくりを地元ユーザーに見てもらいたい"と、工務店がその想いを一つにした。


奥津軽ECO住研 -青森・五所川原
3年で地場のシェア6割に拡大

 津軽半島の根元に位置する青森・五所川原市で、性能が高い環境配慮型のエコ住宅を提案する展示場作りをきっかけに、地場工務店シェアを高めていこうと結成されたのが「奥津軽ECO住研」(岩渕司会長、㈲岩渕建築工務所専務)。同会が今年3月にオープンした総合展示場「エルムECOタウン」は平成21年4月の結成以来3回目の展示場となる。
 津軽半島の根元に位置する五所川原市には、もともと複数のモデルハウスを見ることができる総合住宅展示場がなく、地元ユーザーは青森市などの住宅展示場まで足を運んでいた。そのためか大手ハウスメーカーや青森・弘前の両市から進出してくる住宅会社も多く、新築住宅における地元工務店シェアは3~4割にも満たない。「このままでは地域の経済・雇用環境も良くならない」と、性能・品質にこだわる市内の工務店6社が集まり、地場工務店でも性能が高い住宅を建てられることを示していこうと、総合住宅展示場の運営を企画し、結成した平成21年12月に展示場第1弾、同23年春に第2弾をオープンさせた。
20130405_01_01.jpg 今年3月9日(土)オープンの第3弾は"未来型住宅"をテーマとし、省エネ・節電を意識して太陽光発電・ヒートポンプ暖房給湯・HEMSを全棟で採用。来場する地元ユーザーが様々なタイプのモデルを楽しめるように、会員会社で異なるデザイン・プランとなることも意識した。
 オープン2日間での来場者数は、約250組、600名と、これまでで一番多く、ユーザー対象のセミナーなども含め同会の活動が着実に地元ユーザーに浸透していることがうかがえる。
 同会会員もこれまでの展示場の成果が現れてきていることを実感しており、来場者の中には近いうちに新築しようと思っていたので見に来たというユーザーや、新しい展示場ができるのを楽しみにしていたというユーザーもいるという。同市の地場工務店シェアも6割強まで伸びた。
 岩渕会長は「会員6社だけでなく、会員外の地場工務店や大工にも展示場の効果が波及して、地域の住宅産業全体の活性化につながればいいと思う。地場工務店同士が手を組んで展示場を継続して行っているのは全国でも珍しく、他の地域からの視察もあるが、それもいい刺激になっている。これからも時代の変化に対応しつつ、地元ユーザーのことを考えた展示場を続けていきたい」と、今後の抱負を語っている。

むつECO住宅研究会 -青森・むつ
先進的な住まいを地元に提案

20130405_01_02.jpg 下北半島の厳しい気候風土を知り尽くした青森・むつ市内の地場工務店5社が、地元で建てられる住宅の性能水準向上と地元ユーザーへの情報発信、そして環境に配慮した良質な住宅ストックの形成を目的として昨年5月に立ち上げたのが、「むつECO住宅研究会」(工藤敬人会長、㈱シーエスホーム社長)。同会の事業第1弾となるのが市内苫生町で今年2月にオープンした下北初の総合住宅展示場「むつ苫生(とまぶ)ECOタウン」だ。
 むつ市は大手ハウスメーカーや県内のパワービルダーが進出しているほか、他地域の住宅業者が入ってくるケースもあり、広告宣伝力・営業力の差で受注が決まることもあるという。しかし、同会の会員は営業マンを持たず、社長が現場管理から図面作成、営業まで1人でこなす工務店が中心。
 そこで、むつ苫生ECOタウンは会員5社がそれぞれエコで先進的な家づくりを示すことで、地元ユーザーはもちろん、会員外の地場工務店にも性能の高い住宅に対する意識を高めてもらうとともに、1社単独よりも効果的な広告宣伝や営業展開につなげることを狙いとしている。
 モデルハウスは、いずれも県が策定した青森型省エネ住宅の推奨断熱基準であるQ値1.4Wをクリアし、より省エネ化・低炭素化を目指して暖房・給湯ともヒートポンプを採用。さらに来場者に省エネ性の高さを目で見てわかってもらえるよう、HEMSも全棟で設置した。
 2月23日?のオープン初日にはテープカットともちまき、豚汁の振る舞いなどを実施。昨年行った家づくりセミナーや事前の広告によるPR効果もあって、土日の2日間で600名を超える地元ユーザーが来場した。その後、来場したユーザーと新築の打ち合わせが進んでいる会員や、どの業者で建てるか悩んでいたユーザーからの受注が決まった会員もいるなど、早くも成果が表れてきたという。
 同会会員の㈱菊池組・菊池洋壽氏は「展示場の運営はすべて初めての経験で、手探り状態で進めていったが、会員各社が志を一つにして取り組んだ結果、メーカーや商社、建材店、関連工事業者の協力や応援もあって、無事にオープンできた。今後は会の予算を見ながら市民セミナーも実施していきたい」と話している。

THMネット'99 -岩手・花巻
大手との違いを明確に打ち出す

20130405_01_03.jpg 北国・岩手で地域に合った暖かく快適な住まいを考えていこうと、盛岡・遠野・花巻・水沢の地場工務店や設計事務所などが中心となって活動している「THMネット'99」(藤田好造会長、㈱拓三建設社長)。同会の設立は平成11年と今回紹介する4団体の中では最も長い活動歴を誇る。その同会の会員4社が力を合わせ、今年3月に花巻市内で全9区画の分譲地「THMネット・エコタウン」をグランドオープン。各社モデルハウスを展示・公開した。
 同会ではこれまで、会員の勉強会や研修会、北海道や海外への住宅視察など主に住宅の性能向上を目的とした活動を進め、その成果を家づくりやセミナーなどを通じてユーザーに還元してきた。
 今回オープンしたTHMネット・エコタウンは、会員4社が他の会員や取引先などの支援も得ながら造成とモデルハウスの建設を行った。資本力・営業力に勝る大手ハウスメーカーに対し、技術力・提案力では勝るとも劣らない地場工務店のことを地元ユーザーに認知してもらうことが大きな狙いだ。3~4年前に会員の完成物件が同じ時期に揃った時も、合同で完成見学会を行ったことはあったが、同じ場所で同時期にモデルハウスを建設・公開するのは初めて。
 4社のモデルハウスは、"花巻の地域性に根ざした高性能な住宅の提供"を共通コンセプトとし、全棟Q値1.3W以下の断熱性能で暖房・給湯はヒートポンプを採用。そのうえで、女性目線のプランを特徴とするモデルや、Q値1.0Wとより高い性能を提案したモデル、太陽光発電を搭載して省エネ・低炭素化を重視したモデル、県産材や自然素材を活かしたモデルと、各社それぞれオリジナリティをアピールしている。
 今年2月9日(土)のプレオープン時は、約100組、200名が来場。訪れた地元ユーザーは、まず室内の暖かさに関心を示し、「それぞれ特徴あるプランなので、とても参考になった」という声も聞かれたという。
 同会の事務局を務めるSS建築デザイン室㈲の佐藤さよ子社長は「性能に優れた家づくりができる工務店が地元にいるということに、気付いてもらえた感触があった。地場工務店が地域で仕事を続けていくためには、それぞれ自社の特徴を明確にし、地域に根ざした家づくりを行うことで地元ユーザーの信頼を得ることが一番大切。そのために今回、大手との違いをわかってもらえるモデルハウスを展示・公開できたことは、とても意義がある」と、確かな手応えを感じている。

にかほ・eco・カーペンターず -秋田・にかほ
1社単独では不可能な集客数達成

20130405_01_04.jpg 秋田県南西部の"にかほ市"で、地元の気候風土にあったエコ住宅を提供し、地域の活性化につなげようと活動しているのが「にかほ・eco・カーペンターず」(加藤末五郎会長、㈲加藤建工社長)。一昨年11月に地場工務店7社で結成し、今年3月に7社7棟の住宅展示場「夕日ケ丘タウン にかほ・eco・カーペンターず展示場」を市内金浦にプレオープンした。
 同会結成は、今回展示場をオープンした分譲地58区画の造成が決まった時、地元工務店で展示場をやってはどうかという話が持ち上がったのがきっかけ。同市は大手企業の工場があり、県内でも景気の良い地域だったが、大手企業が撤退し始めたことで景気は悪化しつつあり、大手ハウスメーカーの進出も顕著になっている。そこで地場工務店同士が切磋琢磨し、技術力・営業力を高めることで、この状況を乗り越えていこうと、市の建設技能組合に加入している7社が一致団結。展示場オープンに向けて活動を進めてきた。
 展示場を運営するにあたっては、奥津軽ECO住研など青森・岩手・新潟の地場工務店による展示場の成功事例を視察し、オープン前には会員会社のプレゼンと地元金融機関による住宅ローンの紹介を行うセミナーも実施して、地元ユーザーへの周知を図った。
 モデルハウスは各社とも40坪前後の規模とし、全棟ヒートポンプ暖房・給湯を採用。デザイン・プランは事前に会員各社が完成予想図と平面図を出し合い、それぞれ似たようなものにならないように配慮している。
 今年3月9日(土)にプレオープンし、土日2日間で約250組、500名が来場と、「1社単独ではとても不可能な集客」(加藤会長)を達成。来場者からは「いろいろなタイプの住宅を見学できるのがいい」「地元で画期的なことをよくやってくれた」などの声が聞かれ、地元ユーザーにかなりのインパクトを与えた様子。
 加藤会長は「金浦地区は今後、公共施設や病院などが整備される予定で、市民がどんどん集まってくることが予想される。それだけに展示場をやる意義も大きく、今回のモデルハウスが完売したら、残っている区画ですぐに第2弾の展示場をやりましょうと会員のみなさんに話している」と、早くも次の展示場開催に意欲を見せている。


2013年04月05日号から

木材利用ポイント 輸入材は原則対象外

 林野庁では、地域材を一定量以上使う木造住宅の新築・増築や内外装の木質化、木材製品・木質ペレットストーブ等の購入に、地域の農林水産品や商品券などと交換できるポイント(1ポイント1円相当)を発行する「木材利用ポイント事業」の詳細を発表した。それによると、使用する地域材はスギ、ヒノキ、カラマツ、トドマツなど国内の樹種に限られ、外材は同事業基金設置法人の委員会の認可・指定がなければ対象とならないことが明らかになった。
 木材利用ポイントはあらかじめ指定する工法・樹種の採用を前提とし、木造住宅の新築・増築は1棟つき30万ポイント(東日本大震災の特定被災区域で一定条件を満たす住宅は50万ポイント)、内外装の木質化は施工面積に応じて最大30万ポイントを付与。木造住宅の新築・増築と内外装の木質化を同時に行えば、最大60万ポイントがもらえ、地域の農林水産品、農山漁村体験型旅行、商品券との交換などに使えるほか、ポイント発行対象工事以外の木材利用工事の費用に充当する即時交換も可能だ。
 あらかじめ指定する工法とは、木造軸組工法、枠組壁工法、丸太組構法の3種類で、あらかじめ指定する樹種は国内のスギ、ヒノキ、カラマツ、トドマツ、アカマツ、クロマツ、リュウキュウマツ、アスナロを指定(新築・増築の枠組壁工法と丸太組構法は国内のスギ、ヒノキ、カラマツ、トドマツのみ指定)。
 外材など指定外の樹種を使うには、各都道府県に設置される同事業協議会の推薦を受け、同事業の基金設置法人の委員会から認可・指定される必要がある。
 木造住宅の新築・増築等と内外装の木質化は、いずれも今月1日から来年3月31日までに工事請負契約を結んだ物件であること、あらかじめ同事業事務局に登録した工事業者が施工することなどが条件。共同住宅も対象となる(戸別の申請は不可)。
 木造住宅の新築・増築は、延床面積に応じて主要構造材等に一定量以上の地域材を使うことが条件で、例えば110㎡以上120㎡未満であれば7?以上使用する。主要構造材等には厚さ27㎜以上の間柱材、壁に使う12㎜厚の構造用合板、床に使う24㎜または28㎜厚の構造用合板なども含まれる。
 内外装の木質化は、内装の場合は9㎡以上の床または内壁、外装の場合は10㎡以上の外壁に指定された地域材を使った建材を使用することが条件。 
 なお、木材製品・木質ペレットストーブ等の購入は、今年7月1日から来年3月31日までが対象期間となるが、具体的な実施概要は4月1日時点でまだ検討中となっている。工事業者の登録受付期間やポイントの申請期間などについても、まだ決まっていないが、林野庁では決まり次第、ホームページ等で公表するとしている。
 なお、ポイント交換商品の提供事業者向け説明会が今月11日から19日にかけて全国9都市で開催される。道内・東北では札幌で17日?にかでる2.7、仙台で18日?に東北農政局で、それぞれ午後3時半から5時まで行われる。参加希望者は所定の申込書をFAXするか、同事業事務局に電話で申し込む。
 木材利用ポイントの内容や商品提供事業者向け説明会の問い合わせは同事業事務局へ(?0570-666-799)。
ホームページ・http://mokuzai-points.jp


2013年04月05日号から

読者のつぶやき

OB客のSOSに命がけで対応
道北 工務店 社長

 3月に入ってすぐの暴風雪では、道東を中心に痛ましい事故も起こりましたが、道北もかなりひどい状況でした。OB客からのSOSも多く、中には「暖房の調子がおかしい」「ぬるいお湯しか出ない」など、ヘタすれば命に関わりかねないトラブルもあったほど。設備業者と一緒に何軒か回りましたが、車で走っていると目の前が真っ白になって何も見えなくなることがあり、こちらも命がけでした。

初の自社モデルハウスを建設
道央 工務店 社長

 当社では、創業以来初めてのモデルハウスを今年建てる計画です。これまでは維持管理費用や売却できるかどうかが心配で建てなかったのですが、やはりいつでもお客様に見せられる物件があるというのは、営業面で有利ですし、消費税増税前の年だからこそ、いまのうちに集客をしっかりやっておこうという狙いもあります。そのために性能もデザインも魅力あるものにしなければと思っています。

これ以上会社は大きくしたくない
札幌市 工務店 社長

 地道に仕事を続け、お客さまのご支持をいただいたおかげで、会社も成長しました。施工棟数も増え、「もっと大きくするの?」と人に言われることもありますが、私はこれ以上会社を大きくしたくないです。工務店として、小回りの利く仕事ができ、お客さまのアフター対応ができるのは今の規模が限界かと思っています。これから市場が縮小することを考えても、今後は仕事の質にこだわりたいです。


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