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2012年07月05日号から

高断熱・高気密 基本と実践12

断熱施工の要点(前編)

 気密と前後するが、今回から断熱施工を取りあげる。なお、ここでは充てん断熱として一般的に使われているグラスウールを例に説明を進めていく。

要点その1
グラスウールは高性能16K使う

20120705_02_01.jpg 現在では耐震性を高めるため、外壁は軸組屋外側に構造用合板などを張って筋交いをできるだけ減らす工法がほとんどなので、グラスウールの施工は以前と比べればかなりやりやすくなっている。しかし、それでもロール品は幅方向をカットする必要があるなど、作業が面倒。面倒な作業はいい加減な作業につながりやすいので注意が必要だ。
 そこで第1のポイントとして、グラスウールの施工にはプレカット品を使うことが大切。現場でグラスウールをカットして軸間に充てんする場合、正確にグラスウールをカットしないと柱など軸組材との取り合い部分に隙間ができて断熱欠損になってしまう恐れがあるし、手間もかかるからだ。
 北海道ではプレカット品の使用が当たり前となっているが、本州ではまだ必ずしも普及しているとは言えない。断熱欠損をなくし、施工効率も高めるうえでプレカット品は必須と言える。
 プレカット品のサイズは様々だが、例えば在来木造の柱と間柱の間に充てんするのであれば、幅が395mm、長さが2740mm。ツーバイフォーで標準的なスタッド間に充てんするのであれば、幅が425mm、長さが2350mm。
 第2のポイントとなるのが、グラスウールの密度。北海道では高性能16Kと24Kが使われている。断熱性能はほぼ同じだが、24Kは密度が高いため反発力が強く、筋交いなどのまわりではていねいな施工をしないと壁がふくらむなどの現象が発生する。この点、高性能16Kは繊維を細くすることで通常の16Kよりも性能をアップさせており、しなやかさがあるため施工しやすい。〝綿のよう〟とまでは言えないが、昔の〝とげが突き刺さるよう〟な気分の悪い刺激もないので、施工する職人のことを考えても高性能16Kのほうがお勧めだ。

要点その2
筋交い回りはヘコミつくらない

20120705_02_02.jpg それではまず壁の断熱施工から。
 プレカット品のグラスウールは柱・間柱の間などに壁の上部から入れていくが、プレカット品は柱・間柱の幅よりやや大きい寸法にカットされているので、隙間ができる心配はない。柱などとの境目を指先で〝キュッ〟と押して納めると、その部分がへこんでしまうが、あまりに神経質にならなくても大丈夫。
 ただし、グラスウールを施工した状態で現場見学会をやるときは、当然きれいに施工しておくべき。押し込んでへこんだ柱の境目は、定規などを使ってグラスウールを手前に引っ張るときれいになる。
 壁の施工で注意しなければならないのは、やはり筋交い回りなど。特に2ツ割の筋交いの回りはグラスウールが押されて山なりにへこんでしまう。これをそのままにすると気流が流れて断熱性能を低下させる可能性がある。
 そこで筋交いに沿ってグラスウールを切り込み、へこみをなくすことが必要。高性能16Kはさほど反発力が強くないので、切り込んだ後に筋交い部を切り取るところまでする必要はない。切り込みを入れて少し引き出してやれば、筋交いの回りは自然ときれいに納まる。
 同じく内装下地受けとして入れる胴縁部も切り込んでやるときれいに納まってくれる。
(次回に続く)


写真上:壁断熱1...在来木造のグラスウール施工例。軸間にていねいに充填されている

写真下:壁断熱2...横胴縁に当たる部分を切り込んで施工し、防湿・気密層のポリフィルムを張り終わった状態。この事例も非常にていねいに施工されている


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