北海道建築指導センターと道が主催した「第2回北方型住宅賞」の表彰式が、去る14日に札幌市内のホテルで行われ、最優秀賞を受賞した十勝・中札内村のS・H邸オーナーと設計のSa design office一級建築士事務所・小倉寛征代表(札幌市)、施工の大野建設・大野圭市社長(幕別町)を始め、各賞を受賞した住宅のオーナー・設計者・施工者に賞状と副賞が贈られた。
この表彰は、北方型住宅のよりいっそうの周知と建設促進を目的に実施。今回は平成18年度に続く第2回目となり、7月から〝気候・風土を活かし、地域によって育まれ、豊かな住まいづくりを実現している北方型住宅〟を募集。道内38市町村から112軒の応募があり、最優秀賞1軒、優秀賞3軒、奨励賞6軒が選出された。
このうち最優秀賞に選ばれた中札内村のS・H邸は、昨年度建てられた北方型住宅ECO。延床面積約30坪の平屋で、東西に延びる23mの廊下によって各部屋同士のつながり感を持たせた細長い形状・プランが特徴となっている。
設計を行ったSa design office一級建築士事務所の小倉代表は「中札内の自然のいいところも厳しいところも感じられ、田園風景になじむ水平基調の外観にするとともに、子供の成長や変化に対して家族みんなが話し合いながら造り変えていける住まいを目指した。最優秀賞は嬉しい」と話しており、施工を担当した大野建設の大野社長は「最優秀賞受賞は光栄。冬に完成現場見学会を行った時、快適な室内から吹雪の戸外が非現実的な世界に見えて感動したことがあるが、それだけ当社にとっても印象に残る住まい」と語っている。
このほか各賞を受賞した住宅は次の通り。
▼優秀賞=札幌市S・N邸(メグロ・アーキ・スタジオ設計、拓友建設施工)、室蘭市K・M邸(一級建築士事務所エネクスレイン設計、小松建設施工)、伊達市O・M邸(M&M ASSOCIATESおよび須藤建設SUDO設計の共同設計、須藤建設SUDOホーム施工)▼奨励賞=厚岸町H・R邸(一級建築士事務所ATELIER O2設計、サトケン施工)、札幌市N・T邸(アトリエアーキファースト㈱設計、江田建設施工)、七飯町D・K邸(奈良建築環境設計室設計、山野内建設施工)、長沼町S・K邸(トロッコ一級建築士事務所設計、大平洋建業施工)、旭川市T・K邸(柳雅人建築設計工房設計、橋本川島コーポレーション施工)、札幌市O・Y邸(アーキシップ・アソシエイツ設計、ハウジング光陽施工)